株式会社Virtual Wallのプレスリリース

エンタメ業界特化型マッチングプラットフォーム「CAST+(キャスタス)」を運営する株式会社Virtual Wall(本社:東京都港区、代表取締役:齋藤 一篤)は、株式会社ベクトル(本社:東京都港区、代表取締役会長兼社長CEO:西江 肇司、東証プライム:6058、以下ベクトル)の子会社で総合PR事業を展開する株式会社アンティル(本社:東京都港区、代表取締役社長:桂 俊成)とアライアンスを締結しました。
本提携により、アンティルが保有する広範な業界ネットワークを活用して「CAST+」の導入を促進し、キャスティング業務の効率化および取引の透明性向上を目指します。
【背景・課題】15兆円市場に残る「アナログ管理」と「契約リスク」
日本のコンテンツ市場規模は約14.9兆円(※1)と過去最大規模に達する一方、その制作現場は依然として電話・メール・FAXによるアナログな調整業務が主流です。当社が Inter BEE 2025で実施した調査(回答数122名)によると、映像制作現場では業務時間の約80%が「撮影準備・調整連絡・事務処理」などの周辺業務に費やされており、クリエイティブに充てられる時間はわずか2割に留まることが判明しました。
また、コンプライアンス面での課題も深刻化しています。公正取引委員会が2024年12月に公表した実態調査報告書(※2)では、「芸能分野における契約書交付の徹底」や「取引条件の明示」が強く求められています。口頭発注による「言った言わない」のトラブルや、報酬支払いの遅延・未払いを防ぐためのインフラ整備は、業界全体の急務となっています。
※1 出典:ヒューマンメディア「2024年の日本と世界のコンテンツ市場規模調査」(2025年4月発表)
※2 出典:公正取引委員会「音楽・放送番組等の分野の実演家と芸能事務所との取引等に関する実態調査報告書」(2024年12月26日公表)
【解決策】DXの力でエンタメ業界を支える「CAST+」
2025年9月にサービス提供を開始した「CAST+」は、制作会社・芸能事務所・キャストの3者をつなぐエンタメ業界特化型マッチングプラットフォームです。
本サービスは、業界特有の慣習や3者が抱える課題を解決するために設計・開発しました。
今後は、当社が培ってきたデジタル技術を生かし、ユーザーの声に寄り添いながら、業務効率化と新たな価値創出を支える「業界のインフラ」構築を推進してまいります。

■「CAST+」が提供する3者のメリット
(1)制作会社のメリット
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直感的なキャスト検索 |
基本的なプロフィール検索に加え「雰囲気」や「スケジュール」での検索が可能です。イメージに合うキャストを即座に見つけ出し、空き状況の確認や調整にかかる手間を大幅に削減します。 |
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コンプライアンスの強化 |
契約条件や発注内容がシステム上に履歴として残るため、公取委が求める取引の透明化に対応し、トラブルを未然に防ぎます。 |
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プロジェクト管理の効率化 |
案件ごとにスタッフ間での情報共有や進捗管理を一元化できます。属人化しやすいキャスティング業務をチームで管理することで、担当者に依存しない円滑な進行が可能になります。 |
(2)芸能事務所・マネージャーのメリット
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営業・マネジメントの効率化 |
スマホから手軽に案件へのエントリーが可能。対面営業の負担を軽減しながら、所属タレントの出演機会を最大化できます。 |
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機会損失の防止 |
タレントのプロフィールやスケジュールをシステムで一元管理。マネージャー間での共有漏れを防ぎ、急なオファーにも即応できる体制を整えることができます。 |
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安心・安全な取引 |
報酬額や支払日等を事前にシステム上で確認することができるため、未払いや一方的な条件変更といったリスクを回避できます。 |
(3)キャストのメリット
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エントリー案件の広がり |
マネージャーの業務効率が向上することで、これまで以上に多くの案件にエントリーされる機会が増え、チャンスが広がります。 |
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アピール機会の増加 |
プロフィールを充実させることで、制作会社からの検索にヒットしやすくなります。知ってもらう機会が増えることで、オファーの可能性が高まります。 |
【アライアンスの目的】業界ネットワークを活用した標準化の推進
株式会社Virtual Wallは、金融や不動産分野のDXで培った技術や知見(資本金1.5億円 ※2025年9月時点)を活かし、「CAST+」の開発・運営を行っています。一方、株式会社アンティルは、アジア最大級のPR会社ベクトルグループの中核企業として、エンタメ業界および大手クライアント企業との強固な信頼関係とネットワークを有しています。
本アライアンスにおいて、アンティルは広範な業界ネットワークを活かし「CAST+」の普及を促進します。単なるツールの導入支援にとどまらず、アンティルの影響力を借りることで、透明性の高い取引環境をエンタメ業界の「新たなスタンダード」として定着させることを目指します。
【今後の展望】
今後は、プラットフォーム上での決済機能や、電子契約書機能の実装等を予定しており、契約締結から支払いまでをワンストップで完結させる仕組みを構築します。アンティルとのパートナーシップを通じて、エンタメ業界における「DX」と「適正取引」の推進を支えてまいります。
【会社概要】
■株式会社Virtual Wall
代表者:代表取締役 齋藤 一篤
所在地:東京都港区西新橋3-25-31 愛宕山PREX 3F
設立:2021年6月
資本金:1.5億円(資本準備金等含む)
事業内容:エンタメ業界特化型マッチングプラットフォーム「CAST+」の運営、不動産テック事業等
■株式会社アンティル
代表者:代表取締役 桂 俊成
所在地:東京都港区赤坂4-15-1 赤坂ガーデンシティ 18F
事業内容:PR企画⽴案及び実施、PR業務代⾏・コンサルティング、ブランディング業務、IRコミュニケーション、リスクマネジメント業務、マーケティングリサーチ業務、イベントの企画/実施

