思い出を”見る”から”追体験する”へ。手ぶれ写真とAI音楽で記憶を再生するカメラアプリ「Feelingraph」公開

視覚を抑え、聴覚で想起する。写真アルバムの新しいかたち

株式会社アラヤのプレスリリース

人工知能（AI）やニューロテクノロジーの研究開発・ソリューション提供を手掛ける株式会社アラヤ（所在地：東京都千代田区、代表取締役：金井良太、以下「アラヤ」）の「Visionary Lab」は、思い出の想起体験を豊かにするカメラ・写真アルバムアプリ「Feelingraph（フィーリングラフ）」を2025年12月26日（金）より期間限定で公開します。本アプリは、あえて視覚情報を抑えるよう加工した「手ぶれ写真」と、撮影時の環境音、そしてAIが生成する音楽を組み合わせることで、ユーザーが想像力で記憶を補いながら、情緒豊かに過去を追体験する新しい「懐かしむ」形を提案します。

URL：

https://feelingraph.vl.araya.org/

※ 利用登録が必要です。

※ スマートフォンでのご利用を推奨しています。

■「Feelingraph」が生まれた背景

　写真は「その瞬間」を鮮明に記録し、いつでも振り返ることができます。しかし、高精細な画像をただ眺めるだけでは、思い出を「見る」行為に留まってしまいます。思い出を「懐かしむ」メディアとは何か？という疑問から「Feelingraph」は誕生しました。

■特徴とユーザー体験

概要

あえて視覚情報を抑えるよう加工した「手ぶれ写真」と、撮影時の環境音、そしてAIが生成する音楽を組み合わせた音楽を、新しい思い出の保存メディアとして提案します。

1. 視覚情報の抑制 —「手ぶれ」が生む臨場感と想像の余白

撮影した写真には自動的に「手ぶれ」効果が加わります。完全に不明瞭ではないが、完璧に把握もできない——この絶妙な視覚体験が、「その時にその場にいた」という臨場感を表現します。同時に、視覚情報の抑制により、ユーザーが想像力で記憶の欠落部分の補完を促す余白が生まれます。

2. 環境音の記録 —「その場の空気」を音で保存

写真撮影時に、周囲の環境音も同時に記録します。風の音、雨音、話し声、街の雑踏——視覚では捉えきれない「その場の空気感」を音として残すことで、記憶のトリガーとなる多層的な情報を蓄積します。

3. AI音楽生成 —撮影画像から文脈に即した音楽を自動生成

音楽生成AIを用いて、撮影した画像の文脈を解析し、その場面にふさわしい音楽を自動生成します。生成された音楽と環境音が重なり合うことで、視覚と聴覚の両面から記憶を呼び覚まし、ユーザーの能動的で豊かな想起体験を可能にします。

■実績と今後の展開

　本アプリは2025年3月開催の「超異分野学会東京 2025」、2025年6月開催の「JPCA 2025 Show」にてデモ展示を行い、多くの来場者に体験いただきました。JPCA 2025 Showでは、印刷した写真にNFCタグを貼り付け、リーダーにかざすことで音楽と環境音を再生するハードウェアデバイスも展示。デジタルデータとして埋もれがちな大量の撮影画像に、「モノ」としての存在感を与える試みも行いました。