「消費」される動画から「鑑賞」される作品へ。映像エンタメの最前線で見据える、次世代のスタンダードとは
株式会社SAMANSAのプレスリリース
ショート映画配信サービス「SAMANSA」を展開する株式会社SAMANSA(本社:東京都、代表取締役:岩永祐一)の共同代表・遠山孝行と、SNS総フォロワー500万人、総再生数25億回を超えるクリエイター集団「こねこフィルム」プロデューサーの三野博幸氏は、一夜限りの特別上映&対談イベントを2025年12月22日、アップリンク吉祥寺にて開催いたしました。
本イベントは、映画館ならではのアナログな体験を通じて、各分野で活躍するクリエイターたちとともに新たな”映像作品体験”を考え、共有し、楽しむ、クロスオーバー上映イベント『CONEXT THEATER(コネクストシアター)』の一環として実施されたものです。
SNSやアプリというデジタル領域を主戦場とする両者が、あえてリアルの「映画館」という場所に集いテーマに選んだのは、映像における「描写」と、アルゴリズムに抗う「未知との出会い」について。この対談の模様を、ダイジェストでお知らせいたします。
【登壇者プロフィール】
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遠山 孝行(株式会社SAMANSA 共同代表) ハリウッドの映像制作現場を経て、2021年にSAMANSAを設立。コンテンツ調達責任者として世界中の映画祭を回り、良質なショート映画の発掘とクリエイター支援に尽力する。
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三野 博幸(こねこフィルム プロデューサー) 舞台や映画『鬼が笑う』プロデュース等を経て、2023年に「こねこフィルム」を法人化。こねこフィルムは「日常をシネマティックに」を掲げ、SNS総再生数25億回を超えるヒット作を量産し続けている。
■ なぜ今、スマホで観られる映像を「映画館」で観るのか? 映像は「情報」ではなく、五感で味わう「体験」として届けたい
イベントの冒頭、こねこフィルム・三野氏は、今回のプロジェクトの意図を「映画館という場所への恩返しと、体験の還元」だと語りました。また続けて、同氏は 「映画館は単なる収益の場ではなく、同じ空間で同じ作品を鑑賞し、予期せぬ繋がりや体験が生まれる場所。SNSで得た影響力を、リアルの場へ還元したかった」と語りました。これにSAMANSA・遠山も深く賛同し、「普段はスマホで観られるショート映画を、あえて『鑑賞に専念せざるを得ない環境』に置くことで、細部の音響や映像の力が再確認できる」と述べました。
■ 「字幕を隠しても伝わるか?」—— 映像における“描写”の本質
対談の中で最も白熱したのが、映像制作における「情報」と「描写」の違いについて。 現在のショートドラマ市場では、セリフやテロップで状況を過剰に説明する「情報の詰め込み」が主流になりつつあります。
しかし、三野氏はこねこフィルムの制作方針について 「字幕を隠しても、何が起きているか、キャラクターが何を考えているかが伝わること。それが映画的な『描写』であり、僕たちが重要視している点です」と語った。
遠山もこれに応じ、SAMANSAの作品選定基準について言及。「10分という短い尺の中に、言葉に頼らず映像の力だけで感情を動かす情緒が宿っているか。今回上映した『シュワーム』のように、風景や視線だけで物語を紡ぐ力こそが、ショート映画の醍醐味です」と語り、両者の映像に対する美学が一致する瞬間となりました。
■ 現代の視聴環境における「AIレコメンド」の功罪。アルゴリズムの外側にある「偶然の出会い」を求めて
三野氏は、かつて深夜のテレビで偶然出会った映画に価値観を変えられた経験を披露。「自分が探していたわけではない未知の作品に出会い、心が動かされる。それこそが映像体験における豊かな情緒ではないか」と投げかけました。
これに対し遠山も、「AIが提示する『好きなもの』だけに囲まれていると、新しい価値観に触れる機会が失われてしまう」と危惧。
「だからこそSAMANSAは人の手によるキュレーションを重視し、今回のような劇場上映を通して、予定調和ではない『未知の傑作との出会い』を提供し続けたい」と、プラットフォーマーとしての使命を強調しました。
■ 「ショート映画」を、アニメのように確立されたカルチャーへ
最後に、市場の未来について。三野氏は「アニメ」を例に挙げ、ショートコンテンツ市場の成熟について持論を展開しました。 「今、『アニメ』と聞いてひとつのジャンルだと思い込む人はいません。そこには多様なジャンルがあり、それぞれが独立して認められている。現在の『ショートドラマ』や『ショート映画』も、画一的なイメージで語られる段階を脱し、多様なジャンルが共存する豊かな文化へと成熟させていく必要がある」
これに対し、遠山は「SAMANSAがコメディから社会派ドラマまで多岐にわたる作品を配信しているのも、まさにその“ジャンルの多様化”を目指しているから」と締めました。
様々なテーマで対談した本イベントでは、デジタルとリアル、情報と描写、効率と情緒。相反する要素を行き来しながら、映像エンターテインメントの新たな地平を切り拓く両社の挑戦を改めて表明する場所となりました。
SAMANSAとは
日本発のショート映画に特化した配信サービスです。
月額490円で世界各国から厳選した作品を提供し、現在500本以上(2025年10月時点)のショート映画を配信しています。上映時間は30分以下で完結、通勤時間や日常のスキマ時間など、さまざまな生活シーンに合わせた映画体験を可能にします。
また、世界中のクリエイターと直接ライセンス契約を結ぶことで、他の国内VODでは観ることのできない多様な作品を届けています。映画をもっと自由に、身近に楽しめる新しい文化を創出することを目指しています。
名称:ショート映画配信サービス『SAMANSA(サマンサ)』
ブラウザ版アプリサイト:https://samansa.com/
iOS版(App Store):https://apps.apple.com/jp/app/samansa/id1600425602
Android版(Google Play):https://play.google.com/store/apps/details?id=com.samansa
会社概要
社名:株式会社SAMANSA
本社所在地:東京都渋谷区渋谷2-14-13 岡崎ビル 603
代表取締役:岩永 祐一
共同代表:遠山 孝行
設立日:2021年4月
事業内容:ショート映画配信サービス『SAMANSA』の運営
コーポレートサイト: https://about.samansa.com/
サービスサイトURL:https://lp.samansa.com
YouTube:https://www.youtube.com/@samansajp/about
TikTok::https://www.tiktok.com/@samansajp/
Instagram:https://www.instagram.com/samansajpn/
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お問合せ先:info@samansa.com