新木宏典「新しくて説得力のある朗読劇を準備した」オリジナルReading Act「スクルージと呼ばれた男」が開幕

株式会社style officeのプレスリリース

オリジナルReading Act「スクルージと呼ばれた男」が12月27日、東京・博品館劇場にて開幕した。

朗読劇をベースに演劇的な要素や演出を取り入れる“リーディングアクト”という形で表現する本作では、イギリスの国民的作家であるチャールズ・ディケンズの小説「クリスマス・キャロル」を6人芝居に再構築し、新木宏典、林光哲、前川優希、三井淳平、三本木大輔、河相我聞が、様々な役を演じながら物語を展開する。

開幕前日の12月26日に、取材会及び公開ゲネプロが行われ、出演する6名が白と赤で彩られたキービジュアルとは打って変わって、厳かな黒を基調とした本番衣装で取材会に登壇。初日を目前に控えての心境や意気込みを語った。

新木宏典「いろいろなエンタメの形で表現された『クリスマス・キャロル』を『スクルージと呼ばれた男』というタイトルで、朗読劇に作り変えて皆様にお届けします。クリスマスが明けてすぐの公演になりますので、皆さんにとってもクリスマスを体験した上でこの作品をお届けするという、とても想像しやすい環境で上演期間を設けられたことをとても幸せに思っています。精一杯務めます」

河相我聞「もう明日が初日ですね。非常に緊張しておりますが、みんな和気あいあいとやっておりまして、非常に楽しい舞台になるんじゃないかと思っております」

三本木大輔「一富士、二鷹、三本木、三本木大輔です! 今回は演出の下平さんが、この作品を「オモチャ箱のような物語」にしたいとおっしゃっていたので、僕たち6人でとっておきのおもちゃ箱を皆様にお届けできるように、丁寧に紡いでいきたいなと思っております」

三井淳平「年の瀬ですね。皆様にとってもすごく大切な時期、大切な期間だと思うので、この舞台を観に来て『朗読劇、観に来てよかったな』と皆様が最後に幸せになるような、そんな作品にできたらと思っています」

前川優希「今までの僕は、クリスマスを大事なイベントだと思ってこなかったんですけれども、この作品に参加できたことによって、人に愛を分け与えることの特別さを勉強させていただいたような気持ちになっております。この作品をご覧いただいた皆様にもそういう気持ちが訪れたらいいなと思いながら、精一杯お届けしたいと思います」

林光哲「『クリスマス・キャロル』をこれだけの豪華なメンバー、そして演出の下平さんと作り上げて、面白い作品になっていると思います。クリスマスは終わってしまいましたが、“アフタークリスマス”として楽しんで見て、また朗読劇なので「聴いて」いただけたらなと思います。よろしくお願いいたします」

新木は稽古をした上での原作の印象や見どころについて、「寓話が不朽の名作になるということは、良くも悪くも人間社会がほとんど変わっていないんじゃないかと個人的には思っていて、皆さんが抱えている感情や、社会問題などと向き合っていること、そこでの葛藤というものは、昔から変わっていなかったからこそ、こういう作品がずっとエンタメとして続けられているじゃないかなというのを、台本を読んで改めて感じました。皆さんがこの物語を通して感じること、学ぶこと、見直すこともできるような題材なので、物語全編を通しての変化、スクルージが変化していくさまが一番の見どころになるんじゃないかなと思いました」と自らの思いを伝えた。

「最初に台本を読んでの印象と稽古をしてみての印象が変わった点は?」という質問に、河相は「最初に台本を読んで、よく知っているクリスマス・キャロルの話ですけど、一人で何役も演じたり、その場面場面で空気を作るというのが声だけという点において、ちょっと難しいかなと思っていたんですけど、皆さんと稽古して合わせてみると、世界観が全然違くて、一人一人一人がすごい作り込み方をされているので、稽古して皆で合わせた時に『これは素敵な作品だな』と思いました」と手応えを語った。

稽古場での雰囲気について、三本木は「朗読劇というには目まぐるしいお話ですけど、その土台を作ってくださったアンダーの方々には本当に頭が上がらない思いですし、何よりそれを皆様がサクッと、すぐ出来ちゃうところもやっぱ素晴らしいなっていうのを感じました。」と共演者を称賛しつつ、「我聞さんが台本に“上手・下手”じゃなく“右・左”と書き込みをしていたのを見て、『あ、おちゃめな人だなって』って」と裏話を紹介するも、「稽古自体がすごく過密だったんですけど、いい意味で隙を見せてくれるので、僕たちもすごく溶け込みやすくて、稽古しているだけなのにも関わらず仲良くなれましたし、すごく質の高い稽古場だったと思います」と振り返った。

リーディングアクトと普通の朗読劇と違う部分や苦労した部分について、三井は「今回の作品は舞台上にある小道具を役者たちで少しずつ動かしながら表現します。そういった細かいギミックも全部自分たちでやるというところには少し苦労したかなと思っているのと、朗読劇として声で表現する部分と、一般的なストレートプレイの僕たちが体を使ってお客様にお芝居を届けるところの“いいとこ取り”の作品だと思いますので、「Reading Act」としてもすごくお客様に魅力的に感じていただけると思っております」と実感を述べた。

男性俳優6人だけで「クリスマス・キャロル」を表現することについて、前川は「登場人物が出演者の倍以上いて、しかも潤沢に取れたとは言えない稽古時間の中で、本当にスキルフルな俳優さんの輪の中に混ぜていただき、本番までに積み上げられたのは、本当に俳優冥利に尽きますし、幸せなことだなと思います。演劇に対して、俳優の負荷がかかればかかるほど、そしてその俳優の負荷と熱量が比例すればするほど、とても素晴らしい爆発力を持った作品になると常々思っているので、今回はそれを全員が体で体現するような作品と本番になるのではと思っています」と気合十分。

舞台セットを含めた演出面の見どころについて、林は「演出面でのテクニカルなところが大変で、台本への書き込みの量もものすごく多いです。朗読劇なので身体表現があまりない分、演出の下平さんのセリフや、テクニカルの解釈の部分がめちゃくちゃ面白くて、そういった部分で補っているんですけど、かなり目まぐるしくて大変です。でもこれをやり遂げた時には、お客様に素晴らしいものが届けられるんじゃないかなと思っていて、下平さんの演出部分は自分も参考になるところがありましたし、本当に参加できて、豪華な皆さんと出演できて、とても嬉しいです」と作品への思いを語った。

また年末での上演ということに関連して、2025年の振り返りと2026年の抱負についての質問が飛び出した。

林は「一人、一ボケね」と共演者に無茶ぶりのノルマを掲げ、「休みなく今年もやらせていただきました。個人的には、お芝居のレベルアップをしたいと思っていて、人のために生きてみたいことを来年は意識して実行したい思ったので、本当に困ってる人がいたら手を挙げてください。僕の親戚くらいまでの範囲で助けに行くので、何か困ったことがあったらメールしてください」と一ボケを繰り出しますが、重苦しい空気を察したのか「皆さん、普通のコメントで大丈夫です。先人がミスったので」と釈明し、一気に会見場は和やかな雰囲気に。

前川は「2025年は今までと変わらず、停滞することなく、いろいろな挑戦をさせていただきましたし、自分の中に生まれた感情や、自分の中に生まれたものが新たに発見した一年でもありました。きっと来年からもまだ見つけていないものや、見ていない景色、経験がまだまだたくさんあると思うので。そういうものを精力的に足を動かしながら、頭を動かしながら探していく年にしていけたらなと思います」と目標を掲げた。

来年もお芝居をしたいという三井は「今回素敵なキャストの皆様とご一緒して、全員初めましてでしたが、皆様のお芝居に対する姿勢、その密度の濃さ、クオリティーなど、朗読劇という形ではありますがたくさん学ばせてもらいました。そのことを来年に活かして、もっといい役者として一皮向けたいなと思います」と飛躍を誓った。

三本木は「2025年は僕にとってはすごく大きな一歩を踏み出せた年で、今まで僕だったら、一緒に並んでいる皆様とお芝居をする機会なんて、そうそう手に入らないところにいたと思っていて、来年も皆様と板の上で会えるように、自分の実力と運を自分のものにして、進んでいけたらいいなと思っております」と志しを示した。

河相は「毎年、僕はクズな役や人殺しの役など、悪い役を演じることが多いんですけど、。今年最後に素敵で美しい作品で締めくくれて、非常に嬉しかったなと思います。来年の抱負としては、皆さんのような若い方とご一緒させてもらうと、体力やいろいろな能力が全然違うことを感じるんです。僕は今年50歳になりましたが、来年は体力をつけて、もう少しキャパシティーが増えるようなトレーニングもして、また皆さんと一緒にできるように頑張りたいと思います」と体力UPを目標に謳った。

新木は「2025年もおかげさまで充実した仕事をさせていただきました。スクルージおじさんと唯一違うところで言うと、僕は“生の執着”が足りないと思っていまして、いつ死んでもいい、いつ死んでも後悔しないための毎日を生きるということを基本ベースにおいて必死に生きています。かといって、年を重ねるにあたって老いていくことを痛感していくわけで、今回の現場も、河相さんを始め次世代を担っていく若い子たちと共演していると、何を託していこうということを考えてしまいます。だから若い子たちと共演できる現場というのは本当に刺激的だなと思うので、河相さんを始め後輩たちの来年の活躍を見守りながら、また共演できるように、理想の追いかけたい背中を来年も見せられるように必死こいて生きていたいなと考えています」と座長ならではのリーダーシップ溢れるビジョンを示した。

最後に新木から「『クリスマス・キャロル』という原作が題材になっておりまして、いろいろなエンターテインメントの形で、皆さんにすでに届けられている180年前にできた原作を、今回朗読劇という形になっています。朗読劇自体は、エンタメの中でも歴史の浅いジャンルだと思いますが、今回僕たちが稽古場で感じたことで言いますと、朗読をすることと、演劇を作っているということを同時に感じられるような取り組み方でしたが、演劇の稽古をしているような感覚で短い稽古日数でやるには、あまりにも情報の多いものであったのを感じて、“これが朗読劇の理想の形じゃないかな”と強く感じるぐらい、僕たちは新しくてすごく説得力のある朗読劇を準備してまいりました。ぜひ劇場で見ていただけたらなと思います。千秋楽まで精一杯務めます」と公演を楽しみにしている方に向けて挨拶をして、取材会は終了した。

【STORY】

厳かな黒い服に身を包んだ男たち。彼らはある男の物語を話すために集まった。

その名は「スクルージ」

『スクルージ&マーレイ』という名の事務所を構えている初老の男で、

街の人々からは「スクルージ」だとか「マーレイ」だとか呼ばれていた。

しかし、そんなことはどっちだっていいのだ!彼といえば、街一番の守銭奴!

…人から搾り取り、捻り取り、掴み取り、ひっかき、握りしめる、

貪欲で罪深い老人として知られているのである。

そんなスクルージがもっとも嫌うものの一つはクリスマス。

人々が無駄にお金を使い、無駄に笑い、そんなことが許せなかったのである。

物語はそんなスクルージがあるクリスマスの前夜に亡霊と出会うところから始まる。

亡霊に誘われ数々の不思議な体験をするスクルージ。

はたしてスクルージの人生はどうなっていくのか。

チャールズ・ディケンズによる、クリスマス小説の金字塔。

『クリスマス・キャロル』を6人芝居として再構成した本作。

『マーレイは死んでいる、そこから始めよう。』

【公演概要】

Reading Act『スクルージと呼ばれた男』

原作:チャールズ・ディケンズ

翻訳・脚本・演出:下平慶祐

■公演日程

2025年12月27日(土)~30日(火)

12月27日(土)13:00/18:00

12月28日(日)13:00/18:00

12月 29日(月)13:00/18:00

12月 30日(火)12:00/16:00

※受付開始・ロビー開場、客席開場は開演45分前を予定しています。

■会場

博品館劇場(〒104-8132 東京都中央区銀座8-8-11-8F)

https://www.hakuhinkan.co.jp/theater/

・JR「新橋駅」銀座口から徒歩3分

・東京メトロ銀座線「新橋駅」出口1から徒歩3分

・東京メトロ銀座線・丸の内線・日比谷線「銀座駅」A2出口から徒歩5分

■チケット (全席指定・税込) 

S席:11,000円

A席:9,900円

U-18:5,500円

※未就学児童の観劇不可。

※車椅子でご来場されるお客さまは、チケット購入後にお名前・ご観劇回・座席番号をご観劇日の前々日までに stage.contact55@gmail.com までお知らせください。

公式X:https://x.com/readingactstage

公演公式サイト:https://xmascarol-scrooge.com

公演に関するお問い合わせ:info.destyle.stage@gmail.com

チケットに関するお問い合わせ:stage.contact55@gmail.com

■主催・製作

De-STYLE(De-LIGHT/style office)

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