学校法人武蔵野大学のプレスリリース
武蔵野大学(東京都西東京市、学長:小西 聖子)のリチャード・エマート名誉教授は、法政大学能楽研究所が主催する能楽分野における国内有数の賞である「第47回 観世寿夫記念法政大学 能楽賞」を受賞し、1月26日(月)にアルカディア市ヶ谷 私学会館6階「伊吹」で行われた授賞式に参加しました。
リチャード・エマート氏は、日本の伝統芸能である能楽を研究対象としてだけでなく、実際に上演・体現する芸能として捉え、研究・教育・実演を一体化させた活動を長年にわたり行ってきました。とりわけ、能の詞章や謡の構造、上演様式に関する深い理解に基づき、英語による能の上演や翻訳、解説活動を通して、能楽を国際的な舞台芸術として提示してきた点は、同氏ならではの先駆的な功績です。
また、日本人以外の研究者・実践者として、能楽の本質に正面から向き合いながら、その魅力と思想を海外の観客や研究者に伝え続けてきた姿勢は、能楽の国際的評価と理解の深化に大きく貢献してきました。
特にこの度の受賞において評価されたリチャード・エマート氏の近年の業績に、2024年7月に早稲田大学大隈記念講堂と京都金剛能楽堂で上演された英語能『青い月のメンフィス』(Blue Moon Over Memphis)(主催:柳井イニシアティブ、シアター能楽)、及び戦後80年に当たる昨夏8月に目黒の喜多能楽堂で上演された英語能『オッペンハイマー』(Oppenheimer)の公演があります。なお、『オッペンハイマー』については、今夏、英語能ではなく、日本語の能として喜多能楽堂で上演される予定です。今回の受賞は、こうした学術的厳密さと実演を通じた発信力を併せ持つ稀有な存在としての功績が、高く評価されました。
【リチャード・エマート氏】
武蔵野大学名誉教授。英語能の劇団「シアター能楽」創設者。能の喜多流仕舞教士。1949年、米国オハイオ州生まれ。68年、アーラム大学入学。70年、早稲田大学国際部の留学生として初来日。伝統邦楽と芸能に関心を抱く。アーラム大学卒業後、73年に再来日。同年より能の実技を始め、75年には東京藝術大学大学院音楽研究科に入学。日本やアジア伝統芸能を研究し、同大博士課程修了。英語能の作曲、演出を数多く手がけ、90年にはCD「英語能」を出す。国内外で能のワークショップ、レクチャー、公演などを行い、意欲的に活動中。東京と米国ブルームズバーグ(Bloomsburg)でNoh Training Project を行い、一定期間集中して能のトレーニングができるシステムを構築した。
【観世寿夫記念法政大学能楽賞とは】
観世寿夫記念法政大学能楽賞は、観世流能楽師・観世寿夫氏の業績を記念し、1979年に法政大学が創設した賞です。能楽の実演、研究、評論、ならびに普及・振興の分野において、顕著な功績をあげた個人または団体に毎年授与されており、能楽界および学術界双方から高い評価を受ける権威ある賞として知られています。
【武蔵野大学について】
1924年に仏教精神を根幹とした人格教育を理想に掲げ、武蔵野女子学院を設立。武蔵野女子大学を前身とし、2003年に武蔵野大学に名称変更。2004年の男女共学化以降、大学改革を推進し13学部21学科、13大学院研究科、通信教育部など学生数13,000人超の総合大学に発展。2019年に国内私立大学初のデータサイエンス学部を開設。2021年に国内初のアントレプレナーシップ学部を開設し、「AI活用」「SDGs」を必修科目とした全学共通基礎課程「武蔵野INITIAL」をスタートさせる。2023年には国内初のサステナビリティ学科を開設。2024年には創立100周年を迎え、世界初のウェルビーイング学部を開設した。2050年の未来に向けてクリエイティブな人材を育成するため、大学改革を進めている。
武蔵野大学HP:https://www.musashino-u.ac.jp/
【関連リンク】
■ 武蔵野大学能楽資料センター:
https://www.musashino-u.ac.jp/research/laboratory/noh_research_archives.html