AIと人間がデュエット!? アニメ化!? 生成AIは、創作のどこまでを担えるのか。音楽事務所が舞台制作の前工程にAIを組み込んだ記録

アニメ制作未経験のスタッフが、音楽アーティストと共同で生成AIを使って物語を先に作る理由。動画生成AIと音楽生成AIを駆使しながら、試行錯誤を繰り返しています。

株式会社イノセントミュージックのプレスリリース

株式会社 イノセントミュージック は、2026年4月15日(水)に Kanadevia Hall にて上演される舞台公演

With You Joyous Times Are Here Ⅶ

『The Promise of Eglantine』~ある小さな王国の物語~において、生成AIを制作工程に組み込んだ新たな取り組みを行っています。

本プロジェクトは、AIを効率化や代替のための技術としてではなく、人間の創作を外側へ拡張するための道具として、実際の制作現場で使ってみるという、極めて実務的な試みです。

イノセントミュージックは、2014年より「With You Joyous Times Are Here」というオリジナル舞台シリーズを継続してきました。

今作は7作目となります。

2014-2016年:イクスピアリ

2017-2019年:舞浜アンフィシアター

2017/5/12 @舞浜アンフィシアター

2023/12/21 @東京ドームシティーホール:東京ドームシティホール公演

音楽を軸にした物語公演を12年間続ける中で、常に課題として残っていたのは、舞台上の限られた時間だけでは、登場人物一人ひとりの背景や感情を十分に届けきれないという点でした。

作曲家、演者、スタッフの頭の中には確かに物語がある。

しかしそれを舞台以前の段階で、視覚的に、分かりやすく共有する手段がありませんでした。

そこで今回、同社は発想を逆転させます。

舞台の前に、物語を可視化する

そのために、生成AIを使う

ただし「丸投げ」ではなく、人間の創作を前提に置く

こうして始動したのが、YouTube プロジェクト 「Human & AI」 です。

YouTube「Human & AI」プロジェクト

2025/12/27 開設(2026/2/8現在 登録者数 約1万6,300人)

https://www.youtube.com/@withhumanai

① 舞台で演じる23人のキャラクター人物伝を、AIアニメで先行公開

舞台に登場する23人のキャラクターそれぞれについて、人生・過去・喪失・選択を描いた短編映像を制作しています。

映像:生成AI

音楽:人間が作曲、AIが編曲補助

声:すべて人間(舞台出演アーティスト)

アニメ制作に携わっているのは、普段は音楽制作やアーティストマネジメントに従事している社内スタッフが行っております。

テーマソング「♬ Believe in the Light」

Episode 1: 見上げた先に : ユータス編

Episode 6 :「消えた記憶」リョーマ編

② Two Voices, One Song

人間の歌声と、AIが演じるキャラクターの共演は、所属アーティストの楽曲を自らAIで再構築し、演じるアーティスト本人の地声の二つが重なり合う「デュエット」を行います。

これは「AIに歌わせる」「人間の代わりに使う」という発想ではありません。

現実世界の音楽が、物語世界と重なったとき、楽曲の意味がどう変化するのかを確認するための、実験的な表現です。

Vol.1 ♬ Never without / Highシーン Go!!Go!!

Vol.2  ♬ 101回目のスクワット / からっぱこ(一番人気)

■アニメーション制作および音楽制作の各工程において、

最終的な判断および責任は、すべて人間が担っております。

生成AIは、人間が構想した物語や情景を外部に表現する際の補助的な手段として活用しております。

本取り組みを通じて、理論的な可能性や概念的な議論ではなく、実際の制作現場において

「どの工程まで生成AIを活用できたのか」

「どの部分で難しさや課題が生じたのか」

といった、具体的な運用の実情を残していきたいと思っております。

■制作現場からのコメント

2025年1月頃より、生成AIの研究を開始し、1年の研究を経て、導入致しました。

生成AIを導入した理由は、制作の効率化や話題性を目的としたものではありませんでした。

アーティストやスタッフが心の中に抱いている物語や情景を、どのようにすれば誤解なく、無理のない形で外部に伝えられるのかを検討した結果、生成AIを一つの手段として採用いたしました。

私たちの制作現場には、長年にわたり「伝えたいことを十分に伝えきれない」という課題が存在しておりました。

生成AIは、その課題に対する解決策の一つとして機能しております。

不慣れな部分も含め、試行錯誤を重ねながらではありますが、人間と生成AIが同じ制作現場に立った際に何が起きるのかを、可能な限りそのままの形で記録し、共有していきたいと考えております。

【使用生成AI】 ChatGPT,Google Gemini,Nano Banana Pro,Kling AI, Domo AI,VEO3.1, Midjourney,Runway,Adobe,Suno AI,Udio,Firefly


物語のテーマ:「信じる心」

信じ続ける理想

今を守ろうとする現実。『信じることは弱さではないのか』という問い

正しさと正しさがぶつかり合う中で、登場人物たちはそれぞれの過去と向き合います。

これは世界を救う英雄譚ではありません。

誰かの手を離さなかったこと。

誰かを思い続けたこと。

その小さな記憶が、もう一度、人と人をつなぎ直していく物語です。

公演概要

公演名:With You Joyous Times Are Here Ⅶ

『The Promise of Eglantine』~ある小さな王国の物語~

開催日:2026年4月15日(水)

会場:Kanadevia Hall

開場:16:30 / 開演:17:30

Music Time:17:30–19:00

Music Show:19:00–21:00

オフィシャルサイト

https://www.withyou7.com/

■舞台について

『The Promise of Eglantine』の舞台は、

五百年、争いなく続いてきた小さな王国・シンシア。

この国を支えてきたのは、剣や力ではなく、初代王妃が遺した「愛された記憶が、信じる心を育てる」という静かな教えでした。

建国五百年を祝う記念日を前に、王家、八将軍、人々が王都に集います。

しかしその裏で、国境には不穏な影が忍び寄ります。

The Promise of Eglantineポスター

監督 / Kいち(Kトゥエンティワン)

脚本・演出 / 福田 久美子(Kトゥエンティワン)

出演 / Highシーン Go!!Go!!、のーうぇざー、Over Beat、夕焼け小焼けーズ、昌美、Lynk、Kいち(特別出演)

制作 / 株式会社イノセントミュージック

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