⻄山裕之 短編映画初監督作品「20dB」 上海国際映画祭で金爵賞短編部門に選出

株式会社ニッシー・プラスのプレスリリース

この度、昨年制作いたしました短編映画「20dB」が、第23回 上海国際映画祭(2020年7月25日〜 8月2日に開催)の金爵賞短編部門におきましてOFFICIAL CELECTIONに選出されました。 なお、日本映画としては、「20dB」のみが、同部門に選出されております。
本作は、自然豊かな町に住む女子高生、歌(うた)が、親友の和(ひより)が植物状態となり、入院 したことを機に、和の意識に届くことを願って、二人の思い出の「音」を録りに巡る物語。 美しい有機的な自然が残り、風土や信仰を背景に文化水準の高い地域が存在する日本。 その日本の自然の美しさを「音」という側面で伝えることができればという着想で、 本作の制作をいたしました。 そのため、5.1chで撮影・収音し、「音」にこだわった作りにしています。

西山裕之監督作品「20dB」 ©︎nissy plus inc.西山裕之監督作品「20dB」 ©︎nissy plus inc.

◾️「20dB」あらすじ
 森の中、録音機器を持ちながら歩く一人の女子高生の歌(うた)。彼女は植物状態になってしまった同級生の親友、和(ひより)を目覚めさせる為に、二人の思い出の地に赴いては、その場所の音を録音している。病室のベッドには、生命維持装置を装着された親友が、目を覚ますことなく、ただ、心電図の無機質で冷たい音だけが、規則的に鳴り響いている。そんな病室に毎日足を運び、録ってきた音を聞かせている。共に過ごしてきた時間を思い出させようと。彼女には他の手立てが思いつかなかったのだ。自分のしている行動には、きっと意味があると信じ、ひたすら毎日同じ事を繰り返していた。
 ある日、何かに導かれるかのように森の奥深くへと足を運んで行った彼女は、嘗て二人で見つけた一本の大樹の下へと辿り着く。その大きな幹に身を委ねるように、そっと目を閉じ、持っていたマイクを木漏れ日の方へと向ける。 優しい光が歌を包み込んでいく。蘇る和と過ごした日々の記憶。頭の中を二人の思い出が駆け巡る。
 そして、彼女の表情は穏やかになっていく。すると、今まで吹いていた風や鳥の鳴き声が一瞬止み、静寂が訪れる。その瞬間、再び二人の時が刻み始める。

◾️監督 西山裕之コメント
 アジア最大級の規模で開催され、カンヌ・ヴェネツィア・ベルリンと並んで、国際映画製作者連盟 (FIAPF)に公認されている映画祭に、初監督でありながら選出されたことは、この作品の制作に 関わって頂いた、出演者をはじめスタッフの皆様、そしてロケ地となりました伊豆におきまして協 力して下さった地元の方々のご尽力あってのことと、深く感謝しています。本当にありがとうござ います。
 また、この作品は、河瀬直美監督作品「光」「Vision」の撮影を担当した百々新を迎え、女子高生 の静謐な日常を映像化いたしました。映画の中で五感で感じる事ができるのは視覚と聴覚だと考え、 自然の中に存在する一度限り芸術を大切にし、映像と音で表現。自然に意識を傾ける事で、大切な感性が生まれてくると考えています。 20dB(デシベル )という自然界で無音に近い音域に注目し、 その瞬間にしか感じ取れない世界を描きました。物語の中にある音に焦点を当てた作品に仕上がっていると思います。

◾️西山裕之プロフィール
1974年10月20日生まれ。京都造形芸術大学芸術学部芸 術教養学科卒業。1996年、テレビCMの監督としてデ ビュー。その後、ニューヨークに渡り舞台の演出助手 (「February」演出:岡田俊二)を務めるなどの経験 を得て帰国。帰国後は制作会社に在籍した後2001年に フリーの映像ディレクターとして独立。数々のテレビ 番組をはじめとする映像作品を手掛ける。2008年には 株式会社ニッシー・プラスを設立。2011年より桐朋学 園芸術短期大学芸術科ステージ・クリエイト専攻の非 常勤講師を2014年まで務めた他、JATET、専門学校等 でも講義や講演を行う。2015年、2017年とニューヨー クにて、舞台公演「In the BOX」で、演出・構成・プ ロデュースを行う。2017年6月〜7月のLa MaMaでの公演「In the BOX 2」では、「ニューヨーク・タイム ズ紙の鑑賞すべき舞台ベスト10」に選ばれる。現在は、 コンサートやライブの映像演出を中心に、CM、MV、 テレビ番組から、舞台・イベント演出に至るまで幅広 いジャンルで活動。今回の短編映画「20dB」は、映画 初監督作品。第23回上海国際映画祭(金爵賞短編部 門)に選出。

◾️出演者情報
歌(うた)役 
久保田 紗友
ソニー・ミュージックアーティスツ所属 
2000年1月18日生まれ
北海道出身
2012年に女優デビュー。13年に「神様のイタズラ」(BS-TBS)と「三人のクボタサユ」(NHK) で主演に抜擢される。また、NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」(17/NHK)、「過保護のカホコ」(17/NTV)、「この世界の片隅に」(18/TBS)にて存在感を示し、最近では「M ~愛すべき人がいて~」(20/ テレビ朝日)での熱演が話題に。主な映画出演作は『疾風ロンド』(16/吉田照幸監督)、『ハローグッバイ』(17/菊地健雄監督/ 主演)、『サヨナラまでの30分』(20/萩原健太郎監督)など。2021年公開予定の映画『モルエラニの霧の中』(坪川拓史監督/4話主演)、『叩き壊すほどに君へ−WADAIKO†GIRLS−』(奥秋泰男監督/主演)等があり、今後も数々のドラマや映画の公開が控えている期待の若手女優。

和(ひより)役
加藤 小夏
サンミュージックプロダクション所属 
1999年6月26日生まれ
東京都出身
中学1年生の時に原宿竹下通りでスカウトされ芸能界入り。「NTT⻄日本」「ポカリスエット」「ホットペッパービューティ」「LINE」「日本赤十字」「東京海上日動」など数多くのCMに出演。2018年にフジテレビ「痛快TVスカッとジャパン」の人気コーナー胸キュンスカッとのヒロイン役 で地上波初出演を果たし、2019年にはドラマ「I”s」で連続ドラマ初出演でヒロインの一人に抜擢。2020年には映画本格初出演作「踊ってミタ」でもヒロインに抜擢されるなど今注目の若手女優。

◾️主要クレジット
監督:⻄山 裕之
プロデューサー:⻄山 裕之
脚本:⻄山 裕之・MORI 
撮影監督:百々 新
音楽:一柳 賢司
出演:久保田 紗友・加藤 小夏
制作プロダクション:ニッシー・プラス(nissy plus inc.)

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