3カ月連続「根付百科事典」展の第一弾は自然をテーマにした根付を紹介
佐川印刷株式会社のプレスリリース
京都 清宗根付館は、現代根付を中心に根付を専門に紹介する美術館として、月替わりで企画展を開催しています。
根付はおよそ人が考えられる発想を活かして多種多様な題材を作品にすることから、掌(たなごころ)の森羅万象とたとえられます。そこには人類の知識が集約されたあらゆる分野を横断し、人類が考え得るすべての事物が網羅されています。それはさながら根付による百科事典といっても過言ではありません。そこで2026年4月から6月にかけては、企画展「根付百科事典」展を開催。根付の多彩さを体系的にまとめ、百科事典のように知的好奇心をくすぐる現代根付をご紹介します。
皮切りとなる4月はその第一弾として、「自然:季節を彩る風物詩」として美しい山川草木と季節感を感じさせる風習の根付を紹介します。ぜひ京都 清宗根付館に足を運んでいただいて本企画展で根付に込められた知性と対象への深い慈しみ、そして造形に宿る表現の妙を、作品を通してご体感いただければ幸いです。

4月「自然:季節を彩る風物詩」展にて展示されている根付の一部をご紹介します。
春の盛りに咲く桜は植物でありながら、季節の到来を告げ、日本人の情緒と深く結びつける文化的な側面を持ちます。さまざまな花を美しく感じるのは私たち人間の解釈によるものですが、同時に普遍的な共通感覚も持ち合わせています。花は季節を象徴するものとして古くから愛でられ、年中行事の多くに花の名前が冠されました。節句では桃、花しょうぶ、菊などが当てられ、朝顔市やほおずき市などは各地の風物詩となっています。
本企画展では根付を通して百科事典のようにさまざまな植物や花を紹介します。さらには花や植物の生命力にあやかった風習などの文化的な広がりも探っていきます。

「鶏頭」
作者:栗田 元正(1976~)
大きさ:高3.8cm
素材:鹿角
解説:鶏冠(とさか)にそっくりな花として奈良時代に大陸から渡来しました。作品ではアゲハ蝶も添えて、全体のシルエットで鶏の頭のように見せています。
「ホタル」
作者:井尻 朱紅(1954~)
大きさ:高4.5cm
素材:黄楊・漆
解説:清水にしか生息しない蛍は近年環境の変化に伴い珍しくなりました。清少納言は『枕草子』で夕方から水辺を舞う静かで幻想的な光を称賛しました。


「大豊作」
作者:阿部 賢次(1947~)
大きさ:高3.9cm
素材:象牙
解説:大黒天の商売繁盛、金運上昇にあやかって、米俵に大黒天の使いである鼠を配した「俵ねずみ」の図柄は、五穀豊穣と子孫繁栄の願いが込められています。
京都 清宗根付館について
京都 清宗根付館は、佐川印刷株式会社 取締役名誉会長 木下宗昭による「日本のよき伝統を、日本人の手によって、日本に保管したい」という発意によって、ここ文化首都・京都に設立された日本で唯一の根付を専門とする美術館です。当館では「新たな挑戦」と「絆」をむね(宗)とし、根付と根付をめぐる文化の継承・創造・発展を目指し、<魅せる><育む><繋がる>を使命に、地域と皆さまに開かれた美術館として活動しています。
佐川印刷のメセナ事業の一環として運営されており、2007年9月に開館。京都市の有形指定文化財で、京都市内に現存する数少ない武家屋敷と京町屋の特性を併せ持つ郷士(上層農民)の邸宅「旧神先家住宅」に、現代根付約400点が展示されています。



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