伝説的ピアニスト、グレン・グールドの音楽表現を学んだAIがピアノ演奏を披露、来場者が自由にピアノを演奏できる連動企画も予定

ヤマハ株式会社のプレスリリース

ヤマハ株式会社は、2020年8月8日(土)から8月30日(日)にかけて日本科学未来館(東京・お台場)で開催される企画イベント「ひらめきの庭」(主催:日本科学未来館)において、今は亡き伝説的ピアニストであるグレン・グールドの演奏表現を習得したAIシステムによるピアノ演奏を披露します。AI(人工知能)と人間による共創の可能性を追求する当社のプロジェクト『Dear Glenn』の国内出展第二弾※1となります。

「ひらめきの庭」イベントページ : https://www.miraikan.jst.go.jp/events/202008081475.html
 

『Dear Glenn』オフィシャルサイト : https://www.yamaha.com/ja/about/ai/dear_glenn/

「ひらめきの庭」は、「散歩」をテーマに、現在の慌ただしい状況を少し忘れて、来場者がゆっくりと未来を思考する空間を演出する空間インスタレーションです。4つのゾーンから構成され、そのうちの一つである「ときめきのピアノ」ゾーンには、当社の自動演奏機能付きピアノ「Disklavier™(ディスクラビア)」が設置され、AIシステムによる演奏が披露されます。

このAIシステムは、自動演奏機能付きピアノとグレン・グールドが残した100時間以上に及ぶ音源から学習した人工知能から構成されており、あらゆる楽曲にグールドらしい音楽表現を適用して演奏することができます。昨年9月にオーストリアで行われた世界最大規模のメディアアートの祭典「アルスエレクトロニカ・フェスティバル」で初披露し、そのコンサートでは会場が満員となるなど大きな注目を浴びました。今回の展示では、グールドの代表曲として知られるJ.S.バッハ 《ゴルトベルク変奏曲》(BWV 988)の演奏をはじめ、グールド未演奏曲の演奏披露も予定しています。

その他にも「ときめきのピアノ」ゾーンでは、設置されている「Disklavier」を誰でも自由に演奏できる連動企画※2も予定されています。

当社は今回の出展を通じて、最新のテクノロジーや人々が奏でる偶然の音との出会いがきっかけとなり、皆様に新しいひらめきが生まれることを期待しています。

<展示概要>
期間:
2020年8月8日(土)~8月30日(日) 各日10時~17時

場所:
日本科学未来館 1階 企画展示ゾーン (東京都江東区青海2丁目3-6)

入館料:
入館料のみ(大人630円、18歳以下210円、入館は日時指定の事前予約制)

展示内容:
AIシステムによるピアノ演奏の披露(10:45、11:45、12:45、15:45、各回約8分を予定)、「ひらめき」を促す空間インスタレーションの公開※2

<グレン・グールド>

 

(c)Jock Carroll, courtesy of the Estate of Jock Carroll and The Glenn Gould Foundation(c)Jock Carroll, courtesy of the Estate of Jock Carroll and The Glenn Gould Foundation

1932年カナダ・トロントに生まれ、1982年に50歳の若さで没した伝説的ピアニスト。1956年に発売されたデビュー盤「ゴルトベルク変奏曲」を皮切りに、特にJ.S.バッハの演奏について極めて高い評価と功績を残したことで知られています。1964年、コンサートからの引退を表明し、以降、録音に没頭するなど、電子メディアでの発表に傾倒しました。また、低い椅子に腰掛けかがみこむように演奏する姿勢や、録音時にもかかわらず鼻歌を歌いながら演奏するといった、斬新かつ独特の奏法も世間からの注目を集めました。晩年にはバッハの「ゴルトベルク変奏曲」をはじめ3枚のアルバムをヤマハのコンサートピアノで録音しました。

<『Dear Glenn』プロジェクト>

(c)tom.mesic(c)tom.mesic

当社が取り組む、AIと人間の共創の可能性を追求するためのプロジェクトです。プロジェクト名の『Dear Glenn』は、新しいテクノロジーに可能性を見出したグレン・グールドの姿勢に敬意を評し、着想を得たことに由来します。プロジェクトや技術の詳細については以下の公式サイトをご覧ください。
https://www.yamaha.com/ja/about/ai/dear_glenn/

<日本科学未来館 空間インスタレーション「ひらめきの庭」>

日本科学未来館が主催する、スローガン「risk≠0」(リスクはゼロではない、だから)に関連したイベントシリーズの第一弾です。会場には、さまざまなスケールや視点、時間軸で表現した自然界のモチーフがちりばめられています。緑豊かな空間に包まれて深呼吸することで、頭も心もリフレッシュする「いきつぎの森」、科学者が残したひらめきの言葉と出会う「ささやきのベンチ」、水面に映る自分の姿と戯れる「はばたきの泉」、そしてAIや人間による演奏を聴き、音楽を通じて来場者が同じ体験を共有する「ときめきのピアノ」の4つのゾーンから構成されます。各ゾーンを自由に歩き回ることで頭の中に余白をつくり、偶然と出会い、新しいひらめきを見つける散歩体験が楽しめます。
https://www.miraikan.jst.go.jp/events/202008081475.html

<日本科学未来館>

いま世界に起きていることを科学の視点から理解し、私たちがこれからどんな未来をつくっていくかをともに考え、語り合うサイエンスミュージアムです。展示をはじめ、トークセッション、ワークショップなど多彩なメニューを通し、日々の素朴な疑問から最新テクノロジー、地球環境、宇宙の探求、生命の不思議まで、さまざまなスケールで現在進行形の科学技術を体験できます。
所在地:東京都江東区青海2丁目3-6
https://www.miraikan.jst.go.jp/

本出展における新型コロナウイルス感染防止策について
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、現在、日本科学未来館の来館には事前予約が必要となります。また、来館者によるピアノ演奏前後には、感染予防の観点から適切な拭き上げを行い、演奏者の手指のアルコール消毒を行います。その他、来館時の検温やマスク着用についてなど、日本科学未来館の感染防止策や来館時のお願いについては、以下、同館のウェブサイトをご覧ください。
https://www.miraikan.jst.go.jp/news/general/202005291222.html

ご参考:これまでのヤマハのAIに関する取り組み
●故リヒテルのタッチを再現し、AI合奏システムでベルリン・フィルメンバーとの共演を披露:
 https://www.yamaha.com/ja/news_release/2016/16090701/
●AIが人間とのピアノ連弾・管楽器アンサンブルに挑戦:
 https://www.yamaha.com/ja/news_release/2017/17121201/
●AIテクノロジーでダンサーをピアニストに:
 https://www.yamaha.com/ja/news_release/2017/17122601/
●人と楽器をつなぎ合奏の楽しさを引き出すAI技術を搭載した体験型インスタレーションを「SXSW」で披露:
 https://www.yamaha.com/ja/news_release/2018/18030101/
●グレン・グールドらしい音楽表現で演奏するAIシステムを「アルスエレクトロニカ・フェスティバル」にて初公開:
 https://www.yamaha.com/ja/news_release/2019/19082901/
●美空ひばりの新曲ライブの実現を支援あの歌声を当社最新の歌声合成技術「VOCALOID:AI™」で再現:
 https://www.yamaha.com/ja/news_release/2019/19090302/
●グレン・グールドの音楽表現でAIがピアノ演奏、東京ミッドタウン「未来の学校祭」にて演奏を日本初披露:
 https://www.yamaha.com/ja/news_release/2020/20020301/

※1: 2020年2月20日から2月24日にかけて東京ミッドタウンで開催されたイベント「未来の学校祭」にて初展示。
 https://www.yamaha.com/ja/news_release/2020/20020301/
※2: 連動企画の詳細については、「ひらめきの庭」イベントページをご覧ください。
 https://www.miraikan.jst.go.jp/events/202008081475.html

『Dear Glenn』オフィシャルサイト
https://www.yamaha.com/ja/about/ai/dear_glenn/
ヤマハ 企業情報サイト/ニュースリリース
https://www.yamaha.com/ja/news_release/

※「Disklavier(ディスクラビア)」は、当社の登録商標です。
※文中の商品名、社名等は当社や各社の商標または登録商標です。
※このニュースリリースに掲載されている情報などは、発表日現在の情報です。
 発表日以降に変更される場合もありますので、あらかじめご了承ください。

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