株式会社Zipangのプレスリリース
この度、映像コンテンツ制作やWEBメディアの運営を通じて地域創生支援を行う株式会社Zipangは、千葉県茂原市、長野県千曲市、愛知県幸田町、長崎県島原市4自治体と一般社団法人ロケツーリズム協議会の協力で、『雲を紡ぐ』で直木賞にノミネートされた伊吹有喜さんの『今はちょっと、ついてないだけ』(光文社文庫刊)を映画化することを決定いたしました。
『今はちょっと、ついてないだけ』は、「ネイチャリング・フォトグラファー」として脚光を浴び、バブル崩壊ですべてを失った立花浩樹が、母の友人の依頼でカメラを手に取ったことをきっかけに、もう一度やり直そうと決意する。上京して住み始めたシェアハウスで、同じように人生に敗れた者たちが集まり……というストーリー。「今はちょっと、ついてないだけ。そのうちいい運がやってくるよ」と、次の一歩を踏み出す勇気をもらえるような物語が紡がれます。
この作品は、2013年の観光庁のテーマ別観光による地方誘客事業に認定された「ロケツーリズム」を支援するロケツーリズム協議会に参加する4市町が、企業版ふるさと納税など制度を活用して製作に協力。各地域でロケを実施し、さまざまな形で地方創生に活用していくことを目的にしています。
茂原市の田中豊彦市長は「この映画を通して、国内外に対する茂原市の認知度向上とメディアに取り上げられることによるシビックプライドの醸成を目指します」といい、千曲市の岡田昭雄市長は「4つの自治体が連携して今回の映画製作に積極的にかかわることにより、地方創生の重要な手段であるロケツーリズムが大きく広がっていくと期待しております」とコメント。幸田町の成瀬敦町長は「4市町で連携し、地域ごとの良さを取り込んだ作品となるよう、協力してまいります」と語り、島原市の古川隆三郎市長は「本作品を通して、シティブランドが向上し島原のファンが増え、多くの方に訪れていただけることに期待しております」と意気込んでいます。
柴山健次監督は「4つの地域の、小さな声の人たちと、「映画」という場に集まり、力を結集し、大きな声をあげられたらと思います」とコメントしています。
本作品は2021年秋以降の公開を予定しています。
■参加自治体紹介と首長コメント■
千葉県茂原市
茂原市は千葉県のほぼ中央に位置し、門前町としての古い歴史と伝統に加え、天然ガスやヨードなどの地下資源にも恵まれ、多くの企業が進出する外房の中核都市。観光では、毎年7月下旬に開催される「茂原七夕まつり」は、3日間に80万人以上が来場、ほかに桜まつり、秋まつり、冬の七夕まつりが開かれる。茂原公園の桜は「日本さくら名所100選」にも認定され、朱色の弁天堂とのコントラストが絶景と評判。
<市長コメント>
茂原市は、四季折々の自然に恵まれ、桜まつりや七夕まつり等、市を挙げた大きなまつりを開催し、年間を通じて楽しめるまちです。その魅力をより効果的に発信していくため、千葉もばらロケーションサービスを設立してロケ誘致を進めました。都内から電車や車で1時間程度の距離にあり、近代的な街から田舎の風景まで、市内まるごと撮影できるとあって、2年間で約600件の撮影の問合せをいただきました。さらに、この映画を通して、国内外に対する茂原市の認知度向上とメディアに取り上げられることによるシビックプライドの醸成を目指します。
長野県千曲市
千曲市は、長野県北信地域で長野市の南に隣接し、市のほぼ中央を流れる千曲川の豊かな水によって育まれた肥沃な大地に恵まれ、善光寺平を望み、「田毎(たごと)の月」の光景が日本遺産にも指定された姨捨の棚田や、「一目十万本」といわれる「日本一のあんずの里」などが知られる。また、戸倉上山田温泉は、古くから善光寺参りの精進落としの湯として栄え、開湯100年を経て信州屈指の温泉街といわれる。
<市長コメント>
千曲市は、「シティプロモーション」の重要なツールとして、映画やドラマなどのロケ誘致を推進してきました。そのために、ロケ候補地やボランティアエキストラなどの受入れ態勢を整え、官民が協力して「ロケのまち千曲」としての存在感を高める取り組みを進めてまいりました。4つの自治体が連携して今回の映画製作に積極的にかかわることにより、地方創生の重要な手段であるロケツーリズムが大きく広がっていくと期待しております。
愛知県幸田町
幸田町は愛知県の中南部の西三河地域に位置し、自動車関連産業を始め、世界的なものづくり拠点として多くの工場団地がある。筆先のような形で、黒蜜のような甘さが特徴の筆柿などの特産物や、大井池、道の駅筆柿の里・幸田、本光寺などの観光資源がある。ほかに、春の「幸田しだれ桜まつり」、夏の「あじさいまつり」、「幸田彦左まつり」、「こうた夏まつり」、秋の「こうた産業まつり」、冬の「こうた凧揚げまつり」などのイベントも盛ん。
<町長コメント>
温暖な気候と豊かな自然に囲まれている本町は、観光資源が乏しいですが、住みやすい幸田町の魅力を知ってもらいたいという思いから、2年程前からロケツーリズムに手掛けました。本作品では、平成29年に姉妹都市提携を締結させていただいた長崎県島原市を含め、4市町で連携し、地域ごとの良さを取り込んだ作品となるよう、協力してまいります。
長崎県島原市
長崎県の南東部にある島原半島の東端に位置し、徳川時代、松平七万石の城下町として栄えた城下町。築城400年を迎えた島原城と武家屋敷が並ぶ歴史ある町で、 西に眉山、その奥には雲仙普賢岳があり、1990年の噴火でできた溶岩ドームは「平成新山」と名付けられた。有明海の新鮮な天然の魚介類や豊かな農業地帯が生み出すブランド野菜、手延べそうめん、具雑煮、かんざらしなどの名物も豊富。
<市長コメント>
島原市は「島原半島ユネスコ世界ジオパーク」に認定された、火山と共に生きているまちです。火山の恵みである豊かな農水産物や、市街地にこんこんと湧き出る湧水、海沿いを走るローカル鉄道や風光明媚な風景など、島原ならではの素材がコンパクトにまとまっており、官民一体で撮影をサポートしてまいります。本作品を通して、シティブランドが向上し、島原のファンが増え、多くの方に訪れていただけることを期待しております。
脚本・監督 柴山健次
この物語は、小さな声の人たちのお話です。私たちの声はとても小さいです。4つの地域の、小さな声の人たちと、「映画」という場に集まり、力を結集し、大きな声をあげられたらと思います。
~プロフィール~
REAM所属、愛知県出身、大阪芸術大学卒。2002年、ENBUゼミナールに参加。
担当講師、篠原哲雄監督に師事。
【主な作品】
2011年『君の好きなうた』
2015年『流れ星が消えないうちに』
2018年『パーフェクトワールド 君といる奇跡』
2019年『TOKYO COIN LAUNDRY』
2020年『たまには、大きな声で』
原作者 伊吹有喜
~プロフィール~
1969年三重県生まれ。中央大学法学部卒業。出版社勤務を経て、2008年『風待ちのひと』(「夏の終わりのトラヴィアータ」より改題)で第三回ポプラ社小説大賞特別賞を受賞し、デビュー。第2作『四十九日のレシピ』が大きな話題に。『ミッドナイト・バス』が第27回山本周五郎賞候補、第151回直木三十五賞候補となり、2018年に映画化された。『彼方の友へ』は158回直木賞候補、第39回吉川英治文学新人賞候補となり、『雲を紡ぐ』は第163回直木賞候補となる。
一般社団法人ロケツーリズム協議会
映画やドラマの「ロケ地」を観光資源として活用し、地域の活性化(「経済効果」)に繋げることに取り組み、ストーリーのある観光地の造成として、国内における「ロケ地行楽度の向上」・「ロケ支援度の向上」を図り、旅行客向上を目指して、全国の地方自治体、企業などが参加。2016~2018年度に観光庁のテーマ別観光による地方誘客事業に選ばれ、2019年度から一般社団法人化した。