株式会社スター・チャンネルのプレスリリース
ジョナサン・メジャース&ジャーニー・スモレット
株式会社スター・チャンネル(東京都港区)が運営する、Amazon Prime Videoチャンネル「スターチャンネルEX -DRAMA &CLASSICS-」(以下「スターチャンネルEX」)は、『ゲット・アウト』など社会派ホラーのジョーダン・ピールとJ・J・エイブラムスが製作総指揮した最新ドラマ『ラヴクラフトカントリー 恐怖の旅路』を10月24日(土)より日本独占初配信!(「BS10 スターチャンネル」にて11月より放送予定)配信開始まであと1週間を切った本日、主演のジョナサン・メジャースとジャーニー・スモレットの貴重なインタビュー映像とテキストが解禁となる。
本作で主人公アティカスを演じるのは、A24の新作『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』やスパイク・リー監督『ザ・ファイブ・ブラッズ』での演技が光り、映画『アントマン』の続編に出演が報じられるなど、今大注目の俳優ジョナサン・メジャース。今回解禁されたインタビュー動画でメジャースは「これはまさにジャンルを超えたドラマだ。アティカスは読書家で兵士で詩人でもある。そんな彼が、本物の怪物と魔女だらけの現実世界に足を踏み入れる。」と物語の核心に触れる意味深なコメントを残した。さらに、本作の大きなテーマである“黒人差別”について、劇中の役を通してどのように発信していこうとしているか、演じる上で苦労した点など、アフリカ系アメリカ人の彼自身の実体験を基に語ってくれた。
中でも役作りについて「私は非常に偏見の強い社会で育ちました。ですから脚本の中で私が知らなかったことや、私が経験したことのないことはほとんどありませんでした。恐怖や防御というものが自然に体に刻まれています。脚本や本編で描き出されているシーンは私自身が生身の人間として日々経験していることなのです。」とコメント。また差別を受けるシーンの撮影については「日頃、差別を受けても怒りをあらわにすることはできませんから。お芝居だとその感情に集中して、怒りを出し切ることができます。「カット」と声がかかってもまだ体は震えていました」と振り返り、その過酷な裏側を明かした。
一方、本作のもうひとりの主人公であるレティーシャ役のジャーニー・スモレットも『 ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 Birds of Prey』で圧倒的な存在感を見せたハリウッドの注目株。彼女は映像内で「これは本質的には家族のドラマ。本作は危険に満ちたドラマだけど、特別な何かの一部に感じられるわ」と語る。さらに、インタビューテキストではレティーシャを演じる上で祖母を思い浮かべていたと語り、「祖母は白人の家のトイレを掃除する仕事をし、そこの住人に不当に扱われ、暴力も受け、報酬も小額しか与えられていなかったにも関わらず、それでも尊厳だけは白人に奪わせなかったのです。そんな内面の強さと美しさを出せるよう、レティを演じる上で心がけました」と彼女もまた自身の実体験を基に、体当たりで演技をしていることを教えてくれた。
そんなふたりの若手俳優の力強い演技を通して、『ラヴクラフトカントリー 恐怖の旅路』ではいったいなにが語られるのか、本編を是非チェックして欲しい。
<ジョナサン・メジャース インタビューコメント全文>
Q. 1950年代を舞台にした本作を通すことで、昨今の人種差別問題についてどのようにメッセージを届けられるとお考えですか?
A. 残念なことに人種差別というのは年月が経っても変わっていません。アメリカにおいては、建国当初から差別する人種もされる側の人種も構造は変わっていない状況なので、どの時代を切り取っても人種差別の実態はいま私たちが経験しているものと全く同じに描けるのです。1950年代を描いていても、いまテレビを付けて流れているニュースと差別の状況は全く同じと言えるのです。もちろんこの作品は人種差別だけを描いているわけではありません。しかし、どの時代のどんなジャンルの作品を作るにしろ、アメリカの過去を描写する際に人種差別を描かないことは、真実に触れていないということになるのです。
Q. なぜこの作品に出演したいと思いましたか?
またホラー、ファンタジー、超自然現象という要素が不公正な社会を描く上でどう役立ったと思いますか?
A. こんな規模で、そしてこのように素晴らしいメンバーで作品を届けられるなんて夢のようです。初めて脚本を読んだ時、とても真実に忠実かつ緻密に書かれていることに、アフリカ系アメリカ人として驚きました。アティカスという役を通じてこのストーリーを伝えることは私にとって使命であり、とても光栄なことになると感じ、オーディションを受けました。この作品に関わるすべての人が、共にストーリーを伝えようとしているクリエイティブな家族のように感じています。興味深いことに、 ホラーやSci-Fiというジャンルにおいて、人は悪いものをすべてモンスターだと考える傾向がありますよね。大人になるとそれが上司や大家だったり、元カノですらモンスターに感じたりする(笑)。実際にモンスターが現れることで、視覚的にも感情的にも何がどう怖いのか非常に明確でシンプルになり、その分恐怖は普遍的になります。そして恐怖というのは誰でも経験したことのある感情なので、アティカスらヒーローたちを通してストーリーの色々な要素を恐怖で結びつけ、それをSci-Fiで増幅させることで、より視聴者も感情移入しやすくなっていると思います。
Q. 1989年うまれのあなたにとって、1950年代はかなり昔の設定だと思いますが、子供のころ人種差別についてはどのように教えられて育ちましたか?
A. 私は非常に偏見の強い社会であるテキサスで育ちました。アメリカは南北戦争で南北に分裂した歴史があり、残念ながら南部が敗北したあとも南部のイデオロギーはなくならなかったのです。そのため脚本の中で私が知らなかったことや、私が経験したことのないことはほとんどありませんでした。18歳でテキサスを出たあと、ノース・カロライナの演劇学校を卒業した21歳の時に南部を出ました。だから私にとって人種差別は人ごとではありません。恐怖や防御というものが自然に体に刻まれています。脚本や本編で描き出されているシーンは私自身が生身の人間として日々経験していることなのです。そういう意味では、オリエンテーションや準備は必要ありませんでした。
Q. 人種差別の苦しいシーンを撮影したあとはどんな感情になりましたか?
A. 実際、毎日のように経験することなのですが、撮影するとなるとシーン丸ごと、あるいは撮影の一日じゅう、集中して人種差別を受ける描写が続くことになるので、とても過酷でした。でもそれと同時にカタルシスでもありました。日頃、差別を受けても怒りをあらわにすることはできませんから。お芝居だとその感情に集中して、怒りを出し切ることができます。「カット」と声がかかってもまだ体は震えていました。そんな時でもジャーニー・スモレット、マイケル・ケネス・ウィリアムズ、コートニー・B・ヴァンスがそばにいて同じ感情で支えてくれたので、辛い気持ちも洗い流し、乗り切れたと思います。
Q. 過酷な撮影を終えて帰宅したあと、どうやって気持ちを切り替えましたか?
また、あなたにとって一番の恐怖は何ですか?
A. 一番の恐怖は…子供が一人いるのですが、私が若いころ受けた辛い経験が彼女にも起こってしまうのではないかということです。幼い彼女を守りたいという気持ちが非常に強いです。そういう恐怖を彼女に感じさせないようにしたいと思っています。撮影の後どうやって切り替えたかについては、「カット」の声がかかって、すぐに切り替えるのは難しいけれど、「オーケー、お前は無事だ」「お前はいまセットにいるんだ」「周りのみんなも無事だよ」と自分に言い聞かせていました。撮影は6ヶ月続いたので、その中で切り替えのルーティンのようなものもできました。まず撮影後トレーラーに戻って衣装から着替えます。それでも頭の中にまだ余韻のようなものが残っているので、帰宅後いつも45分間のアルバムを聞いていました。その後、食事をし、シャワーを浴び、祈り、寝ました。その繰り返しで翌日また気持ちを切り替えて撮影に臨みました。
<ジャーニー・スモレット インタビューコメント全文>
Q. レティーシャというキャラクターは、視聴者にどのような影響を与えると思いますか?
A. 私自身、レティ(レティーシャ)にはとても親近感を持っていました。レティに感情移入する中で、私にとって一番インスパイアされた存在である、祖母を思い浮かべていたんです。祖母はテキサス州ガルベストンで黒人で初めて、ミス・ガルベストンに選ばれた人でした。シングルマザーで4人の子供を育てるために毎朝早く起きて、ピシッとアイロンをかけた服に着替えて、髪を素敵に整えてきれいにメークをして、白人の家の掃除をしに通っていました。そんな祖母について強く覚えているのが「常に尊厳を忘れなかった」と母が語っていたことです。白人の家のトイレを掃除する仕事をし、そこの住人に不当に扱われ、暴力も受け、報酬も小額しか与えられていなかったにも関わらず、それでも尊厳だけは白人に奪わせなかったのです。そんな内面の強さと美しさを出せるよう、レティを演じる上で心がけました。
確かにレティは竜巻のような女性です。彼女にも色々な一面があります。例えば母親と疎遠で葬儀にも出なかったことは、彼女の人となりに少なからず影響を与えているはずです。過去を葬ろうとしているところや、家族の元を離れ、別の家族を探す旅に出るところも。彼女は居場所のなさを感じているのです。他の大勢の黒人が抱いているのと同じように「私のホームは一体アメリカのどこにあるんだろう」、「この国は私のホームと呼べるまでに進化していないんじゃないか?」と。私もそれに共感しています。アメリカは自分が生まれた祖国で、アイデンティティはここにあるのに、とても悲しいことです。いまだに私らしく生きられる場所になっていないじゃないか、と感じます。「黒人の女性として、完全に自分らしく生きていける場所はあるのか」という疑問を持たなければいけないことは、恐しいことです。それは1955年も今も同じです。
だから、レティが自分らしくありのままでいようとする大胆さには誰もがインスパイアされると思います。レティは先進的な人です。写真家のゴードン・パークスが私たちの日常を捉えていたように、彼女は写真を撮ります。黒人の歴史は消されていたから、ゴードン・パークスは黒人の日常を記録に納めていたのです。アメリカの国家的な人種差別は、黒人がアメリカの歴史から消去されればいいという願いのもとに根付いているのです。そんな中、大人しくしている選択肢もあるのに、彼女はそうはせずに自分らしく生きようとしています。彼女がそういう生き方を選んだのは、生きている実感を持ちたいからです。黙って掃除をしていろ、と言われていた時代において、レティーシャという一人の黒人女性の人間像を探究し演じるのは、俳優として心をそそられる経験でした。
Q. 人種差別を受ける撮影が多かったと思いますが、どうやって気持ちを切り替えていましたか?
A. この役を演じるのはとてもスピリチュアルなプロセスでした。祖先の精神的な戦いを描く作品なので、強い気持ち無くしては挑めませんでした。ジョナサンとよく「毎日心が折れるのを覚悟しないといけない」と話していました。「でも、家に帰ってその折れた心を立て直す精神も持っていないといけない」と。正直なところ精神的にも、肉体的にもかなりこたえました。撮影で怪我もしました。HBO®はそんなことを話したら嫌がるかもしれないけど、でも本当なんです(笑)。もちろん、現実はもっと酷かっただろうと理解していますし、私たちの祖先が経験してきたこと描くという上でとても大きな意味のある、大胆なプロジェクトだったので、その全てを捧げる必要がありました。
また、このジャンルにおいて黒人を中心に描いたという点でも、とても大胆なプロジェクトだったと思います。簡単な仕事ではありませんでしたが、アーティストとしての喜びを感じながらやらせていただきました。まさにジョージ・バーナード・ショーの名言「人生における真の喜びは、偉大だと思える目的のために生きることである」です。私たちはそういうものを求めているんです。森の中の撮影など必要のない、ロサンゼルスで9時から5時で撮影して、ギャラもそこそこもらえるテレビ番組に出る選択肢だってあります。でも私はそういうアーティストではありません。私はこのプロジェクトのような作品に呼ばれれば、どこへでも行ってどんな苦労でも挑戦したいタイプです。そして限界に到達したら更にもっと成長し、アーティストとして上を目指していきたいです。実はミシャ・グリーンもそういうタイプの脚本家です。彼女の脚本は役者に極限を求めるんです。彼女は飛んだことのない高さのハードルを用意し、それを超えさせてくれる作家なんです。
Q. レティーシャ役を獲得した瞬間はどんな気持ちでしたか?また、ジョーダンやJ・J・エイブラムスが撮影に顔を出したことはありましたか?
A. 実は、私がこの役をゲットする上でJ・J・エイブラムスは重要な役目を果たしてくれた人物なんです。ミシャ・グリーンとはかつて「Underground(原題)」で一緒に仕事をした経験があります。その作品をきっかけにたくさんオファーをもらうようになっていたこともあり、ミシャを私の影エージェントのように慕って、私に届いた脚本を彼女にも見せていたんです。彼女はいつも「ノー」「ノー」と言って見送り、素晴らしいクリエーターの作品でさえ「ノー」と言うんです。「こんなの出ちゃダメ」って。中には「え、これも?!」なんてこともありました(笑)。
『ラヴクラフトカントリー 恐怖の旅路』については、キャスティングや企画が動き出すよりずっと早い段階でミシャが軽い感じで私に脚本を送ってくれたのですが、私をキャスティングしようと思って私に読ませたわけではなかったらしく、「ジャーニー、あなたレティーシャ役にぴったりだから読んでみて」とかそういう言葉は一切なかったんです。「いまこんな企画考えてるんだけど、読んでみる?」っていう感じだったんです。読み終わってみて、こう思ったんです。「一緒に2シーズン仕事もした、とても仲の良い友人なのに、どうして彼女は私にオファーしてくれないんだろう?ミシャ、どうかしちゃったんじゃないの?!」って。それから数ヶ月経っても全く私のところに役の話が来ないので、私はもう眠れないくらいでした。それでも、これはミシャが決めることで、私がアピールするべきところではないと思っていました。
そんなとき、BAD ROBOTのJ・J・エイブラムスのオフィスに行った時に彼から軽い感じで『ラヴクラフトカントリー』読んだ?って聞かれたんです。「はい!すごく良いですよね!」「ミシャはすごいよね」と話していたら、J・J・エイブラムスが「君、出るべきだよ」って言ったんです。それで「もちろん出たいですよ、私がやるべきだって私も思ってたんです!何でミシャは私に声かけてくれないんでしょう?!」なんて言ったりして(笑)。そしたら彼が「君がやるべきだよ」と言ってくれたので、「私も、私がやるべき役だって思っているんです。いっそ演じられるのは私しかいないとすら思っています」と答えました。それからしばらくしてようやくミシャからオファーが来たんです。J・J・エイブラムスがいなかったらどうなっていたか分かりません。これほど思い入れのある特別な企画に出会うことはそうないのですし、『ラヴクラフトカントリー』はどんなことをしてでも出たいと思った、私にとって特別な作品です。
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<HBO®ドラマ『ラヴクラフトカントリー 恐怖の旅路』(全10話)>
配信:Amazon Prime Videoチャンネル 「スターチャンネルEX -DRAMA & CLASSICS-」
◆字幕版…10月24日(土)より毎週土曜1話ずつ更新 ※10月24日(土)~11月22日(日) 第1話無料配信
放送:「BS10 スターチャンネル」
◆【STAR1 字幕版】11/26(木)より 毎週 木曜よる11:00 ほか ※11/22(日)字幕版 第1話 先行無料放送
◆【STAR3 吹替版】11/30(月)より 毎週 月曜よる10:00 ほか ※11/30(月)第1話は無料放送
【製作総指揮】ジョーダン・ピール、J・J・エイブラムス、ミシャ・グリーンほか
【監督】ヤン・ドマンジュ(『ベルファスト71』)ほか
【出演】ジョナサン・メジャース(『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』)、ジャーニー・スモレット(『 ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 Birds of Prey』)、コートニー・B・ヴァンス(『アメリカン・クライム・ストーリー/O・J・シンプソン事件』)ほか
【ストーリー】
舞台は1950年代アメリカ。行方知れずになっている父(マイケル・ケネス・ウィリアムズ)を探すため、故郷シカゴに戻ってきた主人公アティカス(ジョナサン・メジャース)。友人のレティーシャ(ジャーニー・スモレット)と叔父ジョージ(コートニー・B・ヴァンス)と共に、ジム・クロウ法が制定されている南部へと旅に出るが、黒人に対する人種差別が公然と行われている現実の試練の中で、怪奇小説家ラヴクラフトの本から飛び出したかのような非現実的なモンスターにも直面することに…。果たして3人の運命は?!