公益財団法人東京都歴史文化財団のプレスリリース
近年、障害者芸術に関する法整備が進むなど、アートが持つ包摂性に着目した活動への関心や需要が高まっています。
東京文化会館では、多様性のある共生社会の実現にむけて、より質の高いアート活動を展開できる機運醸成と課題提起を目指し、公開レクチャー&ディスカッションを開催します。各テーマに精通した第一人者や当事者を迎え、この領域における現状や課題を整理しながら、文化関係者がどのように向き合うべきなのか、どうしたらより質の高い活動が実施できるのか、模索していきます。
第2回のテーマは「音楽と認知症ケア」です。
いまや認知症は私たちにとって身近な存在となりましたが、認知症に対してどのようなイメージを持っていますか。認知症になってからも、生活は続きます。認知症患者ご本人、家族や友人が、長期化する認知症ケア「ロンググッバイ」を、少しでも豊かに過ごすために音楽が有効であるという研究結果も出てきています。
この公開レクチャー&ディスカッションでは、人生100年時代をより豊かに生きるために音楽や音楽を通じた社会参加の有効性を検討しながら、文化施設がどのような役割を果たせるのかを国内外の事例から検討します。
Music Program TOKYO Workshop Workshop! コンビビアル・プロジェクト
公開レクチャー&ディスカッション 第2回「音楽と認知症ケア」
社会包摂につながるアート活動のためのレクチャー&トレーニング
東京文化会館 高齢者向け音楽ワークショップより
東京文化会館 高齢者向け音楽ワークショップより©Mino Inoue
【詳細情報】
https://www.t-bunka.jp/stage/10707/
開催日:2021年6月15日(火)
時間:16:00~17:30
対象:音楽関係者、アーティスト、自治体・文化行政関係者、教育・社会福祉関係者、学生、研究者など
開催方法:オンライン(Zoomミーティング、YouTube配信)
※聴講無料・70名程度・事前申込制・先着順
内容:
第1部 レクチャー&事例報告(20分)
音楽ワークショップと認知症ケアに関するレクチャー、そして英国、ノルウェー、オーストラリアでの実践例を報告いただきます。
第2部 公開ディスカッション(60分)
東京文化会館ミュージック・ワークショップを実施している高齢者施設の担当者を招き、高齢者施設での生活や一般的な活動を概観します。その後、音楽ワークショップを実施した体験や感想を伺いながら、音楽活動の可能性について公開ディスカッションを行います。
登壇者:原真理子(インランドノルウェー応用科学大学 研究員)
原真理子
インランドノルウェー応用科学大学 研究員 認知症の祖母を介護した経験より、音楽による認知症ケア実践や研究に携わるようになる。在英中は、 音楽社会学研究グループ(SocArts)に在籍し、認知症患者と介護者の音楽活動に関するエスノグ ラフィー調査を実施。ノルウェー移住後は、インランドノルウェー応用科学大学では音楽教育研究グループ に在籍し、オスロを中心に活躍する移民音楽家のキャリア形成の調査研究に携わる。多文化社会、高 齢化社会における音楽の役割に関心があり、現在はコロナ禍における多文化音楽活動の研究を行って いる。英国エクセター大学社会学部博士後期課程修了。社会学博士。
登壇者:野崎建治郎(社会福祉法人足立邦栄会 足立ブロック事務長)
野崎建治郎
社会福祉法人足立邦栄会 足立ブロック事務長 2003 年足立邦栄会入職。生活相談員、介護支援専門員を経て現職。人材育成プロジェクトや法人 20 周年記念オンライン企画などで、高齢者施設・障害者施設での音楽ワークショップ導入のコーディネー ターを務める。社会福祉士、ワークショップデザイナー。
モデレーター:中村美亜(九州大学大学院芸術工学研究院 准教授)
中村美亜
九州大学大学院芸術工学研究院 准教授 アートと社会の関わりについて研究。とくに多様な人たちが参加するアートの場の作り方、ファシリテーション の方法、芸術文化の価値と評価に関心がある。共編著に『“社会包摂×文化芸術”ハンドブック』シリー ズ(九州大学ソーシャルアートラボ、2019, 2020, 2021)、『社会包摂につながるアート活動のため のガイドブック』(東京文化会館、2020)、『ソーシャルアートラボ』(水曜社、2018)、単著に『音楽 をひらく』(水声社、2013)など。
【お申込み】
専用申込みフォーム https://www.t-bunka.jp/applyform/10711/ より詳細をご確認のうえ、お申込みください。
※お申込みは先着順で受付し、定員に達した時点で締切りとなります。但し、キャンセル等により空席がでた場合は、随時申込みを再開いたします。キャンセル待ちは受付しておりませんので、何卒ご了承ください。
※お申込みが重複した場合は、1回目のお申込みのみ有効とします。
※申込み時に登録するメールアドレスに受信制限設定をされている場合は、「@t-bunka.jp」からのメールを受信できるように設定してください(受信制限設定をされていると、応募完了のメールや、受講直前のご案内をお受取りいただけません)。
※お申込者ご本人のみの受付となります。
【内容に関するお問合せ】
東京文化会館 事業係 コンビビアル・プロジェクト担当
Email: convivial_info@t-bunka.jp
TEL: 03-3828-2111
主催:東京都/公益財団法人東京都歴史文化財団 東京文化会館・アーツカウンシル東京
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)|独立行政法人日本芸術文化振興会
◎『あらゆる人が音楽で交流できる社会をめざして』
東京文化会館ではアートによる多元共生社会の実現に向けて、社会包摂につながる様々な取り組みを行っています。
https://www.t-bunka.jp/about/on_stage.html