公益財団法人 日本フィルハーモニー交響楽団のプレスリリース
公益財団法人日本フィルハーモニー交響楽団(理事長:平井俊邦)は、2021年9月1日より2年間の契約でシンガポール出身の指揮者カーチュン・ウォン氏を「首席客演指揮者(Principal Guest Conductor)」に迎えることを決定いたしましたので、謹んでお知らせいたします。
幸運にもちょうど1年後の2021年3月に改めて初共演を果たすことが出来ました。その際マエストロが選んだ作品は、日本フィルが桂冠指揮者兼芸術顧問ラザレフと共に磨き上げてきたロシアの作曲家ショスタコーヴィチの室内交響曲と、ソリストに首席奏者杉原由希子を迎えたR.シュトラウスのオーボエ協奏曲、そしてメインはベートーヴェンの交響曲第6番《田園》。オケの「経験」と指揮者の「読み込み」が見事に合致したショスタコーヴィチ、杉原の美しい音色が花開いたR.シュトラウス、そして一時も飽きさせない発見と喜びに溢れたベートーヴェン。いずれも両者が初共演とは思えない充実した内容を皆様にお届けすることが出来ました。
2021年3月 第729回東京定期演奏会 Ⓒ山口敦
この幸せな「出会い」を契機として、カーチュン・ウォンは2021年9月から日本フィルの首席客演指揮者に就任いたします。そのお披露目として2021年12月には昨年実現できなかった「マーラー:交響曲第5番」にいよいよ取り組みます。2016年のグスタフ・マーラー国際指揮者コンクールで優勝した実績があるカーチュン・ウォンのこの作曲家に寄せる思いは非常に篤いものがあり、今後もマーラー作品を重点的に取り上げる計画を立てております。また、マーラーの他にも、細川俊夫や伊福部昭といった日本人作曲家も積極的に取り上げてゆきたいと考えています。
現在、民間オーケストラの置かれた状況は国内外を問わず厳しいものがあります。しかしながらこの時代を日本フィルは新しい首席客演指揮者カーチュン・ウォンを迎え、さらに盤石な指揮者陣体制を整えていきながら、より高みへ邁進してゆくことを決意いたします。
引き続きご支援賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
カーチュン・ウォンよりメッセージ
「日本フィルハーモニー交響楽団の家族の一員になれることを真摯に受け止め、そして光栄に思います。
メンバーの皆様と初めて音楽を共にしたその瞬間から、メンバー1人1人の『職人魂』に圧倒されました。日本フィルの皆様と実り多き「芸術の旅路」を共にできることを楽しみにしています。」
就任にあたってのインタビュー動画はこちらからご覧ください
https://youtu.be/VOOoNq6LAfs
以下より初共演のベートーヴェン『田園』が全曲お聴きいただけます(1000円で3ヶ月間何度でもご視聴いただけます)。
https://members.tvuch.com/v/classic/99/
今後の予定
【首席客演指揮者 就任披露演奏会】
カーチュン・ウォンとのマーラー・シリーズ始動!まずはご存知、第5番!
第736回東京定期演奏会
2021年12月10日(金)19時、11日(土)14時 サントリーホール
指揮:カーチュン・ウォン
トランペット:オッタビアーノ・クリストーフォリ[ソロ・トランペット]
アルチュニアン:トランペット協奏曲 変イ長調/マーラー:交響曲第5番 嬰ハ短調
※2021年10月20日(水)発売
カーチュン・ウォンとのマーラー第2弾!今回は天使が誘う第4番!
第740回東京定期演奏会
2022年5月27日(金)19時、28日(土)14時 サントリーホール
指揮:カーチュン・ウォン
ボーイ・ソプラノ:調整中
マーラー:交響曲第4番 他
発売日調整中
ⒸT.Tairadate
カーチュン・ウォン
カーチュン・ウォンは、現在最も刺激的で革新的な若手音楽家の一人である。マズアの愛弟子であったウォンは2016年のグスタフ・マーラー国際指揮者コンクールで優勝、直後にドゥダメルの招きを受け2017年にロサンジェルス・フィルでアシスタントを務めた。これまでにニューヨーク・フィル、ロサンジェルス・フィル、チェコ・フィルをはじめとする世界の著名オーケストラを指揮。また、グスタフ・マーラーの孫娘であるマリーナ・マーラーと共に、プロジェクト・インフィニチュード(Project Infinitude)を共同で創設。2020年新型コロナウイルスの世界的感染流行中には、世界各地の1000名にのぼる演奏家に働きかけてベートーヴェンの『歓喜の歌』のデジタル・シングアロングを作り、総額200万ドル近い寄付を集めた。 2019年12月、ドイツ功労勲章受章。ニュルンベルク交響楽団の首席指揮者。
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ヒラサ・オフィス https://www.hirasaoffice06.com/artists/view/52