公益財団法人東京二期会のプレスリリース
公益財団法人東京二期会は、2022年にむかえる創立70周年に向けて、第二弾となるクラウドファンディングを実施いたします。
- 声楽文化が途絶えることなく発展していくために、オペラ歌手とお客様が出会う舞台を作り続けたい
東京二期会は、コロナ禍により、緊急事態宣言によるご来場者数の制限や、感染不安によるご来場者の大幅な減少、感染対策や延期に伴う経費の増大など、存続が危ぶまれるほど窮地に立たされてます。
当財団ではコロナ禍の中、2020年7月に東京二期会スペシャル・オペラ・ガラ・コンサート「希望よ、来たれ!」を開催し明るい兆しを感じたものの、その後感染が更に拡大し、「二期会研究会駅伝コンサート」「二期会サマーコンサート」「新進声楽家コンサート」を中止として、その他の、オペラ公演、コンサート・リサイタルは入場者数を制限したため、声楽家は皆様と顔を合わせる機会が激減しております。
開催可能な公演は、コロナ禍の対応で経費が大幅に増大しています。その結果、運営団体の東京二期会は収益が大きく減ることで、質を求めた公演の開催も困難となります。今年10月から緊急事態宣言も解除されましたが、今後も繰り返し発令される可能性もあり、まだまだ予断を許さない状況は続いてまいります。
そのため、クラウドファンディングを通して、皆様にご支援をお願いする運びとなりました。
■テーマ:東京二期会オペラ公演開催支援のクラウドファンディング
~オペラ歌手とお客様が出会う、最高の舞台をこれからも~
■クラウドファンディング募集期間と目標額(第二弾)
期間:2021年11月8日(月)~2022年1月24日(月)
目標額:1000万円
ご支援対象公演:『こうもり』『影のない女』『エドガール』『パルジファル』
■お問合せ先:公益財団法人東京二期会 マーケティング部
〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷1-25-12
TEL:03-3796-1831(二期会チケットセンター内) FAX:03-3796-4710
Email:donation@nikikai.net
- ご寄付のコース
東京二期会クラウドファンディングでは、コース名に【税額控除対象】の表記があるコースは、税制上の優遇措置がございます。いただいたご支援金は、当財団への寄付としての扱いとなり、特定公益増進法人として、確定申告の際「所得控除」または「税額控除」のいずれかの税法上の優遇措置が受けられます。
〈税額控除が得られる寄付型コース〉
〈寄付金受付サイト〉
powered by READYFOR株式会社
https://readyfor.jp/projects/nikikai70th
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- 二期会 幹事長からのメッセージ
黒田 博(二期会 幹事長)
私ども東京二期会は、今年1月から4月にかけて、初めてクラウドファンディングに挑戦いたしました。多くの方々より大きなご支援を頂戴しましたことに、あらためて心より御礼申し上げます。
長期化しているコロナ禍の影響で、今なお、私どもは苦境に立たされています。
公演の中止、延期を余儀なくされてきた昨年から、私どもは感染防止対策を積み重ね、コロナ禍の中で公演が続けられる道を探ることで「オペラの灯」を守ってきたと自負しております。
緊急事態宣言の下、入場者数制限がかけられて半分が空席となった会場でも、お客様は以前と変わることなく、あたたかく、強く、大きな拍手で私どもを迎えてくださいました。あの瞬間、どんなに苦労があっても、オペラの幕を上げてほんとうによかった、と思えました。同時に、私どもにはやはりこの芸術を歌い継ぐ使命があるのだと、あらためて思い知った次第です。
しかしながら、率直に申し上げて、このような現状は決して持続可能な状況ではありません。感染対策にかかる経費の増大と、入場者数制限などによる収入の激減になんとか耐えようとしてきたこの1年間で、オペラ公演の運営は逼迫していることが現実です。残念ながらこの状態をさらに、1年、2年と続けることは不可能です。
私どもは、継続してクラウドファンディングに挑戦することを決めました。
私どもは最後まで歌い続けます。そして、次の時代に声楽芸術のバトンを繋いでいくことを熱望しています。どうか皆様のあたたかいご支援をよろしくお願いいたします。
- 出演キャストからのメッセージ
冨平安希子(二期会会員 ソプラノ)
左 ©︎YOSHINOBU FUKAYAaura. Y2 右 2021年8月東京二期会オペラ劇場『ルル』ルル役(撮影:西村廣起)
こんにちは。二期会会員ソプラノの冨平安希子と申します。
まずはこれまでの緊急事態宣言下において私達の公演に足をお運びくださいましたお客様に心から感謝申し上げます。
8月の『ルル』は幸いなことに出演者一人も欠けることなく3公演無事に終演し、多くのお客様にご好評いただいたと伺いました。本当に有り難いことです。
『ルル』の稽古期間は一人一人が日常生活においても細心の注意を払いながら過ごしました。
PCR検査の度に緊張し、全員陰性との知らせを受け喜び、とにかく千穐楽が無事に終わることを願いながら稽古に臨んでおりました。
演出家のグルーバーさんは舞台上の制限がある中でも「コロナを言い訳にしたくない」とおっしゃっていて、それを感じさせないよう演出を工夫され、結果私どもの感情を上手に引き出してくださいました。とても刺激的で素晴らしい経験になりました。このプロダクションの一員になれたことをとても幸運に思います。
私個人の活動においてはやはりいくつかのコンサート、公演が中止やキャンセルになりました。つい昨日にも中止の知らせを頂きましたが、こればかりは仕方のないことだと思うしかなく、できる事といえばいつ本番が来ても良いように準備するのみ、全演奏家の皆さんも同じことを仰るのではないでしょうか。
来年2月には幸いなことに『影のない女』に出演の機会を頂いております。『ルル』に続き日本での上演機会がとても少ない貴重な機会に参加できることを今からとても楽しみにしております。感染対策を整え会場でお客様をお待ち申し上げております。
お客様がいらっしゃる状態の劇場の雰囲気は無観客公演の時とは全く異なります。お客様の息遣い、感情の変化、熱気や感動が舞台上の演者である私達に伝わり大きなエネルギーを頂けるのです。そしてカーテンコールではあたたかいご反応や拍手に毎回胸を熱くしております。当たり前のことですが、劇場はお客様がいらして初めて完成する場所なのだとコロナ禍の今改めて強く感じております。
オペラ公演の運営はいまだ大変厳しい状況にあります。コロナ禍の影響はまだしばらく続くでしょう。それでも私達は、この“オペラの灯”を守り続けるべく、一公演でも多くの舞台をお届けしていきたいと強く願っております。舞台で頂いたエネルギーをまたお客様にお返しすることができるよう、皆で力を合わせ良い舞台を作ってまいります。皆様のあたたかいご支援をいただけましたら幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
高田正人(二期会会員 テノール)
2020年11月東京二期会オペラ劇場『メリー・ウィドー』カミーユ役 (撮影:三枝近志)
いつもご来場ありがとうございます。テノールの高田正人です。
いつもお客様からの温かい応援に支えられている私たちです。前回のクラウドファンディングでは、多くの方からのご支援を賜り、またその一つ一つの応援コメントに接し、大変感動いたしました。
来年私たちの東京二期会は70周年を迎えますが、その創設時に思いを馳せると、胸が熱くなります。
当時30歳になったばかりの若い歌い手たちが立ち上がり、ヨーロッパの本物のオペラをこの日本に紹介し根付かせたい、オペラの流れる街を作りたい、と日本語でオペラ上演をして二期会が産声を上げました。
あれから70年が経ち、16名で始まった東京二期会は今では歌手数2700人を超える団体に成長し、日本だけでなく、海外からも第一線の指揮者や演出家を招聘し、世界に発信するオペラを制作するまでになりました。
しかしながら昨今の新型コロナウィルスの流行により、私たちの音楽活動は危機的な状況にあります。いくつもの公演やコンサートが中止となり、入場者数も大きく制限されました。感染者数が減っては参りましたが、感染への不安などから、来場者数の減少はまだまだ続きそうです。
我々も感染の恐怖と闘いながら、いつ中止になってもおかしくない不安定な状況の中でのリハーサルを続けていますが、先日の『ルル』の公演のカーテンコールでは、お客様たちにスタンディングオベーションと熱狂的な拍手で迎えていただき、本当に感動致しました。客席数を半分にしたとは思えない、満席かのような熱い拍手を忘れることができません。私たちは最高のオペラの舞台を皆様にお届けしなければならない。この舞台の灯を絶対に消してはいけない。今まで以上にそう強く感じております。
ご存知の通り、オペラ公演を開催するには莫大な費用が発生します。この状況下では、皆様のご支援なしには舞台を作っていくことは極めて至難です。私たちが未来に向けて舞台を作り続け、1公演でも多く皆様に歌声を届けられますよう、皆様の温かいご支援をお待ちしております。
- 東京二期会クラウドファンディング 第二弾 ご支援対象公演
二期会創立70周年記念公演シリーズ
■2021年11月 東京二期会オペラ劇場《二期会名作オペラ祭》NISSAY OPERA 2021提携『こうもり』
世界的演出家アンドレアス・ホモキの舞台で贈るオペレッタの最高峰 。
クラシック音楽界を担う若獅子、川瀬賢太郎が東京二期会公演を初めて指揮します。
J.シュトラウスII世『こうもり』〜ベルリン・コーミッシェ・オーパーとの提携公演〜
【オペレッタ全3幕 日本語字幕付原語(ドイツ語)歌唱、日本語台詞上演】
公演日:2021 年11 月25日(木) 18:30、26日(金)14:00、27 日(土)14:00、28 日(日)14:00
指揮:川瀬賢太郎
演出:アンドレアス・ホモキ
管弦楽:東京交響楽団
会場:日生劇場
■2022年2月 東京二期会オペラ劇場『影のない女』
“もうひとつの『魔笛』”と呼ばれる20世紀のファンタスティック・オペラ。東京二期会にとって、そして、
オペラ演出界の巨匠ペーター・コンヴィチュニーにとっても初となる当演目。ワールドプレミエ公演です。
R.シュトラウス『影のない女』(新制作)~ボン歌劇場との共同制作~
【オペラ全3幕 日本語字幕付き原語(ドイツ語)上演】
公演日:2022年2月9日(水) 18:00、11日(金・祝)14:00、12日(土) 14:00、13日(日)13:00
指揮:アレホ・ペレス
演出:ペーター・コンヴィチュニー
管弦楽:新日本フィルハーモニー交響楽団
会場:東京文化会館 大ホール
■2022年4月 東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ『エドガール』
プッチーニの“隠れた傑作”をセミ・ステージ形式で上演。日本でもお馴染みとなったイタリアの天才指揮者
アンドレア・バッティストーニのタクトにご期待ください。
プッチーニ『エドガール』
【オペラ全3幕 セミ・ステージ形式上演 日本語字幕付き原語(イタリア語)上演】
公演日:2022年4月23日(土)17:00、24日(日)14:00
指揮:アンドレア・バッティストーニ
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
会場:Bunkamura オーチャードホール
■2022年7月 東京二期会オペラ劇場『パルジファル』
ワーグナー最後の超大作。宮本亞門による演出で、2019年のフランスでのワールドプレミエは大成功。
指揮には名匠セバスティアン・ヴァイグレが『ばらの騎士』『サロメ』『タンホイザー』に続く登場。
ワーグナー『パルジファル』(新制作)~フランス国立ラン歌劇場との共同制作~
【オペラ全3幕 日本語字幕付き原語(ドイツ語)上演】
公演日:2022年7月13日(水)17:00、14日(木)14:00、16日(土)14:00、17日(日)14:00
指揮:セバスティアン・ヴァイグレ
演出:宮本亞門
管弦楽:読売日本交響楽団
会場:東京文化会館 大ホール