株式会社光文社のプレスリリース
3月はアーサー・C・クラークスペシャルと題し、『幼年期の終わり』が登場しました。4月はカルロ・コッローディの『ピノッキオの冒険』、5月はカントの『純粋理性批判』が取り上げられます。
【NHK Eテレ「100分 de 名著」放送時間】
毎週月曜日/午後10時25分~10時50分
<再放送>水曜日/午前5時30分~5時55分、午後0時~0時25分(Eテレ)
【書籍紹介】
- 3月放送 『幼年期の終わり』アーサー・C・クラーク
初版から36年後に書き直された新版、初の邦訳! SFを超えた「哲学小説」! 地球上空に、突如として現れた巨大な宇宙船。オーヴァーロード(最高君主)と呼ばれる異星人は姿を見せることなく人類を統治し、平和で理想的な社会をもたらした。彼らの真の目的とはなにか? 異星人との遭遇によって新たな道を歩み始める人類の姿を哲学的に描いた傑作SF。「2008大学読書人大賞」受賞。
著者:アーサー・C・クラーク [1917-2008]
イギリス生まれ。子供のころから熱烈なSFマニアだった。公務員、空軍士官を経て、1946年、短編小説「太陽系最後の日」で作家デビュー。その後『銀河帝国の崩壊』『幼年期の終わり』などの長編作を発表し、科学に関する豊富な知識を駆使したハードな作風でSF界の第一人者となる。スタンリー・キューブリックと一緒に構想した『2001年宇宙の旅』で、その名声は世界的なものに。
訳者:池田真紀子(いけだ まきこ)
上智大学法学部卒業。翻訳家。訳書に『ボーン・コレクター』『コフィン・ダンサー』など“リンカーン・ライム”シリーズ(ディーヴァー)、『トム・ゴードンに恋した少女』(キング)、『フロイトの函』(マドセン)、『ファイト・クラブ』(パラニューク)、『雨の掟』(アイスラー)ほか多数。
発売日:2007年11月8日
定価:本体760円+税
判型:文庫判ソフトカバー
- 4月放送予定 『ピノッキオの冒険』カルロ・コッローディ
一本の棒っきれから作られた少年ピノッキオは、誘惑に屈してばかりで騒動に次ぐ騒動を巻き起こす。父ジェッペットさんをはじめ周囲の大人たちを裏切り続ける悪たれ小僧の運命は? 19世紀後半イタリア統一の時代、子供に対する切ない願いを込めて書かれた児童文学の傑作。
著者:カルロ・コッローディ [1826-1890] イタリアの小説家、ジャーナリスト、評論家。フィレンツェに生まれる。ピーエ校で哲学と修辞学を学ぶかたわら書店でアルバイトを始め、知識人や作家、ジャーナリストらと交わったことで政治への関心が芽生え、その後執筆を開始する。1848年、第一次イタリア独立戦争に義勇兵として参加。その後日刊紙を創刊したり評論、戯曲、小説などを手がけたりし、旺盛な執筆活動に入る。1881年、借金返済の目的もあり、『ピノッキオの冒険』の原型となる作品を週刊「子供新聞」に連載として発表。その後中断を挟むが子供たちの要望で再開され、1883年に完結する。著書はほかに『蒸気機関車のロマンス』『ジャンネッティーノ 子供のための本』『ミヌッツォロ』など多数。
訳者:大岡 玲(おおおか あきら)
1958年、東京生まれ。小説家。東京外国語大学イタリア語科卒、同大学院修了。1989年『黄昏のストーム・シーディング』で三島由紀夫賞、1990年『表層生活』で芥川賞受賞。著書はほかに『ヒ・ノ・マ・ル』『森の人』『ブラック・マジック』『本に訊け!』『男の読書術』『たすけて、おとうさん』『不屈に生きるための名作文学講義 本と深い仲になってみよう』など多数。訳書に『アモンティラードの樽その他』(ポー)、『月と六ペンス』(モーム)、『王子シッダールタ』(ケンディ)全3巻などがある。
発売日:2016年11月9日
定価:本体840円+税
判型:文庫判ソフトカバー
- 5月放送予定 『純粋理性批判』カント(全7巻)
カントは従来の形而上学が陥った独断的なやり方を批判し、人間のもつ理性の可能性とその限界をみさだめる。空間とは何か、時間とは何か、認識はどのようにして成り立つのかを明らかにする。古代以来の哲学の難問を解決しようとした意欲的な試みを再現する!
著者:イマヌエル・カント[1724-1804] ドイツ(東プロイセン)の哲学者。近代に最も大きな影響を与えた人物の一人。『純粋理性批判』『実践理性批判』『判断力批判』のいわゆる三批判書を発表し、批判哲学を提唱して、認識論における「コペルニクス的転回」を促した。フィヒテ、シェリング、ヘーゲルとつながるドイツ観念論の土台を築いた。
訳者:中山元(なかやま げん)
1949年生まれ。哲学者、翻訳家。主著に『思考のトポス』『フーコー入門』『はじめて読むフーコー』『思考の用語辞典』『賢者と羊飼い』ほか。訳書に『自我論集』『エロス論集』『幻想の未来/文化への不満』『人はなぜ戦争をするのか』(以上、フロイト)、『パピエ・マシン(上・下)』(デリダ)、『永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編』(カント)、『人間不平等起源論』『社会契約論/ジュネーヴ草稿』(共にルソー)、『職業としての政治 職業としての学問』(ウェーバー)、『善悪の彼岸』『道徳の系譜学』(共にニーチェ)ほか多数。
定価:本体900円+税(1巻、2巻、4巻、6巻、7巻)、本体960円+税(5巻)、本体1,080円+税(3巻)
判型:文庫判ソフトカバー
【光文社古典新訳文庫公式サイト】
https://www.kotensinyaku.jp/
光文社古典新訳文庫全作品リストのほかに、イベントレポートなどのコラムや訳者へのインタビューなども掲載しています。
★カント『純粋理性批判』刊行記念 訳者・中山 元さんの講座レポート★
100名を超える方にお集まりいただき、大好評を博した講座内容の一部を下記URLで読めます!
https://www.kotensinyaku.jp/column/2011/02/004993/
【臨時休校支援&春休み特別企画】中高生に人気の「光文社古典新訳文庫」5点を期間限定で無料公開中!
新型コロナウイルス感染拡大により、学校の休校や施設の閉鎖が継続しています。そのような状況のなか、自宅等で過ごす学生も多いことから、「光文社古典新訳文庫」のラインナップから、『ナルニア国物語』など特に中高生に人気の高い5作品を、読書情報サイト「本がすき。」で無料公開しています。4月5日(日)までの期間限定になります。
多くの人に様々な影響が出ている大変な時期ですが、こんな時期だからこそ、古典作品の持つ楽しさを、若い読者の皆さんに再認識していただければ幸いです。
【無料公開作品タイトル】
『読書について』(ショーペンハウアー)
『初恋』(トゥルゲーネフ)
『デーミアン』(ヘッセ)
『1ドルの価値/賢者の贈り物 他21編』(O・ヘンリー)
『魔術師のおい ナルニア国物語1』(C・S・ルイス)
【無料公開期間】
3月23日(月)~4月5日(日)
【「光文社古典新訳文庫」編集長コメント】
「イベントや公演、スポーツなどの大会中止が相次ぐなど、明るい話題が少ないですが、逆に時間が十分あると発想をかえてみてはどうでしょう。ゆっくり、じっくり本を読む。古典作品だからこそ楽しめる読書なんじゃないかなと思います」(編集長・中町俊伸)
【作品公開URL】
読書情報サイト「本がすき。」の「スタンド」コーナー
https://honsuki.jp/stand