人間国宝、歌舞伎俳優、最期の日々に迫る単行本『中村吉右衛門 舞台に生きる』発売!

株式会社小学館のプレスリリース

昨年11月に逝去した歌舞伎俳優、中村吉右衛門。名優の死を悼む声は、まだまだあとを絶ちません。その歌舞伎人生と日々の暮らしを知る豪華決定版が誕生しました。

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『芸に命を懸けた名優
 中村吉右衛門 舞台に生きる』

著/中村吉右衛門
B5判・248ページ
定価4,950 円(税込)
2022年8月31日(水)発売
小学館 刊
https://www.shogakukan.co.jp/books/09388872
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生まれる前から祖父・初代吉右衛門のあとを継ぎ、歌舞伎俳優となることが定められていた運命。昭和、平成、令和と70有余年にわたり、真摯に芸に命を懸けた吉右衛門の最期の日々に迫った書籍『中村吉右衛門 舞台に生きる』(小学館刊)が本日発売されました。
 

  • 在りし日の舞台、絶筆エッセイ&画集、当たり役の貴重な芸談などを収録 

本書では1章から5章まで様々な角度から著者にフォーカスしました。第1章は晩年の舞台や楽屋での姿など、圧倒的なオーラをカラーで堪能。
『一谷嫩軍記 熊谷陣屋』(いちのたにふたばぐんき くまがいじんや)などの代表作から、楽しみにしていた孫・尾上丑之助との共演、病に倒れる前日まで出演していた『楼門五三桐』(さんもんごさんのきり)まで、在りし日の姿を偲んでいただけます。
 

▲平成31年に演じた『御存鈴ヶ森』幡随院長兵衛(『ごぞんじすずがもり』ばんずいいんちょうべえ)。

また「実父には、『石になれ』と教わった」……という『俊寛』(しゅんかん)の幕切れなど、第3章に収録されている芸談もともに読んでいただくと、舞台写真への感慨もより深いものになるはずです。

 

  • 舞台でしか生きられない――名優が綴ったコロナ禍の思い 

さらにコロナ禍、雑誌『本の窓』(小学館)で連載した日々の暮らしを綴ったエッセイを第2章にまとめました。
 

▲役者絵と雑誌『本の窓』原稿。ここ数年のコロナ禍では絵を描き、日々を綴った。

数年先まで演じたい役があったという吉右衛門が、年齢を重ねて得た人生観、未来への金言を残していて、期せずして、まるで我々への遺言かと思わせるような話に胸が熱くなります。その一部をご紹介します。

 「この災禍でつくづく感じたことですが、自分は舞台の上でしか生きられない。
舞台の上で初めて人間として役者として生を満喫できるのだ。
<中略>
生きていることは本当に本当に幸せで嬉しいことです」(第2章 随筆より)

 

  • 子どもの頃から絵を描くことが大好き。残された膨大なスケッチも圧巻 

若い頃からよく絵を描いていたという吉右衛門。大量のスケッチブックが自宅に残されていました。当たり役を描いた役者絵、寝室のカレンダー裏に描き込んだ舞台の構想ラフなどを見ると、歌舞伎は著者の人生そのものだったのだと思うことでしょう。
 

▲楽屋で寛ぐ若い頃の自画像。

そして今回特別に、生前、著者が絵本化を望んでいたという未完成の絵本スケッチも初公開。綴じ込み付録として収録しました。幼少時代を振り返った心温まる物語をお楽しみください。
 

▲16ページ仕立ての綴じ込み付録「おしばいのえほん」。

 

  •  作家・逢坂剛が「鬼平と吉右衛門」を特別寄稿。貴重な吉右衛門夫人インタビューも 

第5章では著者にとって縁のあるお二人が登場します。
お一人目は作家・逢坂剛。吉右衛門主演の人気時代劇「鬼平犯科帳」をテーマに、特別エッセイを寄せています。
そしてお二人目は、19才の時、ひと回り年のはなれた著者と結婚した知佐夫人。
今まで表に出てこなかった夫人が語る素顔の吉右衛門など、初めて公開される内容は必読の一冊です。
 

▲理想のリーダー鬼平。この作品から吉右衛門ファンになった方も多いことでしょう。

  

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