株式会社サザビーズジャパンのプレスリリース
フレディ・マーキュリー/クイーン ウェンブリー・スタジアム 1986年 撮影 Denis O‘Regan
「最も大切なことは、素晴らしい人生をおくることだ」- フレディ・マーキュリー *
* 『Freddie Mercury: A Life, In His Own Words (Great Britain, 2006) 』 163ページより引用。
オークション会社 Sotheby’s(サザビーズ)は、イギリスのロックバンド Queen(クイーン)のボーカリストでありソロ歌手としても活動したFreddie Mercury(フレディ・マーキュリー)の未公開プライベート・コレクション オークション『 A World of His Own 』 を、2023年9月に開催いたします。
ステージで着用した象徴的な衣装、不朽の名曲の手書き歌詞、日本美術を含む美術品など、貴重なプライベート・コレクションの数々を、6月にニューヨーク、ロサンゼルス、香港で巡回展示の後、8月にはサザビーズ・ロンドン ギャラリーで、1か月にわたり展示予定です。
「オークションに行ったり、アンティークを買ったりするのが好きで…。実際にイギリスを離れるとしたら、サザビーズに通えなくなるのが寂しい」- フレディ・マーキュリー **
** 『Freddie Mercury: A Life, In His Own Words (Great Britain, 2006) 』133ページより引用。
フレディ・マーキュリーは、そのまばゆいばかりの創造性によって、ミュージシャンやパフォーマーの枠を超え、世界的な文化現象を巻き起こす稀有なスターの一人であった。また、世界中の聴衆を魅了する一方で、西ロンドンのケンジントンにある最愛の家、ガーデン・ロッジで自分だけの世界を作り上げ、広大な想像力を反映したコレクションを集めていた。
マーキュリーの死後約30年間、ガーデン・ロッジには彼のコレクションが、ほぼ当時のまま残されていた。日本への旅行で探し求めた極上の布地や美術品、20世紀を代表するアーティストの絵画や作品、彼がこよなく愛したガラス職人による作品、日常生活に欠かせなかったよりパーソナルな小物アイテムなど、マーキュリーの心を深く捉えた数々の芸術品とともに、さらに、公の場における重要な品々、すなわち不朽の名曲の歌詞の未公開原稿の数々や、マーキュリーの特徴的なスタイルであった華々しい衣装の数々も含まれている。
これらの品々は、9月1日から11日までオンラインで開催される「In Love With Japan」と題されたオークションを含め、6つのオークションに出品される予定で、日本の着物、美術品、装飾品などの幅広いコレクションが揃います。
マーキュリーが初めて日本を訪れたのは、1975年春、クイーンのアルバム『シアー・ハート・アタック』のリリースに伴う8泊のツアーでだった。その後、バンドはさらに5回のツアーを行い、マーキュリーは個人的な旅行でも日本を訪れた。その目的はただひとつ、ガーデン・ロッジのために着物や家具、美術品を手に入れ、さらに美術品の素晴らしいコレクション充実させることだった。
日本滞在中、マーキュリーはクイーンの音楽出版担当重役であった渡邊美佐氏と共に、美術館や個人コレクションを何時間もかけて訪れ、着物や帯(マーキュリー風に仕立てることも多かった)、日本の高級磁器、福川窯の陶器、木版画、漆塗りのアンティーク家具を買い求めた。マーキュリーは、明治時代から20世紀初頭のリバイバル作品に至るまで、英国最大級の日本のアンティーク木版画コレクションを所有していた時期もあった。
この夏、30年以上にわたって愛情を込めて大切にガーデン・ロッジで保管されてきたプライベート・コレクションは、サザビーズ・ロンドンのギャラリーで8月4日から、マーキュリーの77歳の誕生日である9月5日までの1か月間開催、また、ロンドンでの展示に先立ち、6月にはニューヨーク、ロサンゼルス、香港でコレクションのハイライトを展示、オークション開催に伴い、フレディ・マーキュリーと彼を取り巻く品々を紹介する記念のコレクションブック(限定版)も発売予定です。
オークション出品作品の詳細については、近日中に公開予定です。
フレディ・マーキュリー : A World of His Own 出品作品抜粋
1. 刺繍入り振袖 (昭和時代)
20世紀 白地の綸子織りに、金襴で花や葉の中に折り鶴や房がふんだんにあしらわれている。
予定落札価格: 5,000ポンド~8,000ポンド
歌川広重 新大橋と安宅のにわか雨 画像提供 サザビーズ
2. 歌川広重 「新大橋と安宅のにわか雨」(1857年)
日本の木版画の名作。印象派の画家たちに多大な影響を与えた作家の作品。
この作品を手に入れる前の数ヶ月間、メアリー・オースティンは同じ版画の別の印象を購入するためにサザビーズのオークションに参加したが、競り落とされてしまったため、マーキュリーは次の日本への旅行で別の作品を見つけることを使命とした。
予想落札価格:30,000ポンド – 50,000ポンド
冠とマント 画像提供 サザビーズ
3. フレディ・マーキュリーの冠とマント
フェイクファー、赤いベルベット、ラインストーン。友人で衣装デザイナーのダイアナ・モーズリーが作ったもので、イギリスの戴冠式をモデルにしていると思われる。1986年のネブワースでの最後のライブで幕を閉じたクイーンとの最後のツアー「ザ・マジック・ツアー」で、「ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン」のフィナーレを飾るために着用された。
予想落札価格: 60,000ポンド – 80,000ポンド
4. フレディ・マーキュリーの手書き歌詞 「We are The Champions」 1077:
マーキュリーが大勢のスポーツファンを想定して書いた、クイーン最大のアンセムの未公開作業歌詞。
予想落札価格: 200,000ポンド ‐ 300,000ポンド
5. フレディ・マーキュリーの手書き歌詞 「Killer Queen」
1974年頃の歌詞の下書き1ページと楽譜・コード4ページが黒インクで書かれています。 1974年、クイーンの3枚目のスタジオアルバム「Sheer Heart Attack」に収録されたこの曲は、アメリカで初の大ヒットとなり、バンドの転機となったと広く考えられています。予想落札価格: 50,000ポンド ‐ 70,000ポンド
ミリタリースタイルジャケット©Dave Hogan, Hulton Archive, Getty Images
6. ミリタリースタイルジャケット
1985年9月5日、ミュンヘンで行われたフレディ・マーキュリーの伝説的な39歳の誕生日パーティー「ドラッグボール」のために作られた、豪華なミリタリースタイルのジャケット。黒絹とベルベットの豪華なジャケットには、銀金属の大きなフリンジ付きエポレットと模造メダルが付き。
予想落札価格: 10,000ポンド – 15,000ポンド
中国の白磁の人形スケッチ 画像提供 サザビーズ
7. フレディ・マーキュリーは美術学校を卒業した後も生涯にわたって絵を描き続け、インスピレーションを得るためにコレクションに目を向けていました。今回のセールでは、ガーデン・ロッジのオブジェを描いたものを含む、彼のドローイングのノートブックが数点出品されます(予想落札価格 2,000ポンド ‐ 3,000ポンド)。ここに描かれているのは、オークションに出品されるランプに転用された「ブラン・ド・シン」(中国の白磁の人形)のペアのスケッチです
予想落札価格: 500ポンド ‐ 700ポンド
1975年製マーティンⅮ35アコースティックギター 画像提供 サザビーズ
8. フレディ・マーキュリーの1975年製マーティンD-35アコースティックギター(オリジナルケース入り)
ピアニストとして有名なマーキュリーだが、ギタリストとしての腕も確かであった。このギターは、1979年にミュンヘンでヒットしたシングル「Crazy Little Thing Called Love」の作曲とレコーディングに使用されたと考えられており、マーキュリーがギターで作曲・録音したことが知られている唯一のクイーンのヒット曲です。 予想落札価格 30,000ポンド ‐ 50,000ポンド
エルテの水彩画 画像提供 サザビーズ
9. エルテの水彩画11点
ガーデンロッジの階下には、親友のエルトン・ジョンが贈ったものを含む、エルテの水彩画11点が飾られています(予想落札価格 2,000ポンド ‐ 3,000ポンド)。エルテはアール・デコ時代の最高峰で、オペラの豪華なセットや衣装のデザインで知られ、マーキュリーのスタイルにぴったりな華やかなスタイルでした。
エナメルのデスククロック 画像提供 サザビーズ
10.マーキュリーの寝室には、1908-17年頃に作られたファベルジェのクラシックなジェムセット、ネフライト、エナメルのデスククロックが飾られていました。伝説的なロシアのジュエラーによる精巧な作品で、スイスのサザビーズで購入され、彼はマークアップしたオークションカタログをそばに置いていた。
予想落札価格: 30,000ポンド – 50,000ポンド
ピンクの星型メガネ 画像提供 サザビーズ
11. ピンクの星型メガネ
マーキュリーは1977年の「We Will Rock You」のビデオで、同様のダークなペアをかけて登場。
予想落札価格: 2,000ポンド – 4,000ポンド
ウエストコート 画像提供 サザビーズ
12. ウエストコート(1991年)
1991年、最後のビデオ「These Are The Days Of Our Lives」で着用したフレディ・マーキュリーのお気に入りのウエストコート。赤、緑、紫のシルクパネルには、フレディが飼っていた猫、デライラ、ゴライアス、オスカー、リリー、ロミオ、ミコがそれぞれ手描きで描かれています。
予想落札価格: 5,000ポンド ‐ 7,000ポンド
ティファニー シルバー櫛 画像提供サザビーズ
13. ティファニー シルバー櫛(20世紀末)
フレディ・マーキュリーの財布にすっぽり収まるサイズの小さなティファニー製シルバー口ひげ櫛。
予想落札価格: 400ポンド – 600ポンド
メアリー・オースティン*** は、販売収益の一部をマーキュリー・フェニックス財団とフレディの最も偉大な友人の一人であるエルトン・ジョン・エイズ財団の両方に寄付する予定です。
展覧会、販売、コレクションブックの注文に関する最新情報は、www.sothebys.com/freddiemercury でご登録ください。
また、オークションカタログは、8月に開催されるロンドンでの展示会に先駆けて、オンラインで閲覧することが可能です。
***マーキュリーの最も親密で、最も信頼できる友人の一人であり、30年来、自宅とその中のものを大切に扱ってきた人物
展覧会日程
ハイライト作品巡回展
2023年6月1日‐8日 Sotheby’s New York (1334 York Ave)
2023年6月14日‐18日 Sotheby’s Los Angeles (350 N Camden Dr)
2023年6月26日‐30日 Sotheby’s Hong Kong (One Pacific Place, 88 Queensway)
フルコレクション展覧会
2023年8月4日‐9月5日 Sotheby’s London (34-35 New Bond Street)
オークション日程
“The Evening Auction” ライブオークション: 2023年9月6日 5pm (ロンドン時間) *Ticketed event
“On Stage” ライブオークション: 2023年9月7日12pm (ロンドン時間)
“At Home” ライブオークション: 2023年9月8日12pm (ロンドン時間)
“In Love with Japan” オンラインオークション: 2023年9月1日‐11日12pmまで (ロンドン時間)
“Crazy Little Things” Part One オンラインオークション: 2023年9月1日‐12日12pmまで (ロンドン時間)
“Crazy Little Things” Part Two オンラインオークション: 2023年9月1日‐13日12pmまで (ロンドン時間)
Sotheby’s(サザビーズ)について
現存する世界で最も歴史のあるオークションハウス Sotheby’s (サザビーズ)は、 1744 年の創業以来、蒐集家と世界の美術品をつなぐ役目をはたしてきました。現在は、世界40か国に80のオフィスグローバルネットワークを要する企業で、印象派・近代美術、コンテンポラリーアート、中国美術、日本美術、ジュエリー、時計など 50 以上の分野においてオークションやプライベートセールを開催。ニューヨーク、ロンドン、香港、パリを含む世界9箇所にセールルームを持ち、世界のどこにいても入札に参加できるオンラインオークションも随時開催されています。
新型コロナウィルスが猛威をふるい続けた 2020年3月以降も、いち早くオンラインオークションの比重を増やし、オークション開催をやめることなく機会を提供し続けてきました。オークション開催前に出品作品を展示するギャラリーをオンラインで回遊できるヴァーチャルギャラリーや、画像やビデオを通じて作品を楽しめるデジタルカタログなど、世界中どこからでも出品作品の詳細確認を可能にし、オークション開催地の臨場感を自宅に居ながらにして感じられる革新的な提案は、オークション初心者の方々にもわかりやすく利用しやすいと好評を博しています。
詳しくは、サザビーズジャパンのホームページ(https://www.sothebys.com/jp)をご覧ください。
オークションカタログや開催予定についても、オークション日程(https://www.sothebys.com/en/calendar?locale=en)からご確認いただけます。
Sotheby’s Japan(株式会社サザビーズジャパン)について
サザビーズジャパン(本社:東京都)では、印象派・近代美術、コンテンポラリーアート、中国美術、日本美術、ジュエリー、時計など、様々なジャンルを取り扱っています。石坂泰章 代表取締役会長兼社長を筆頭に、豊富な知識と経験を有するエキスパートで構成されており、海外のスタッフと日本のお客様とをつなぐ架け橋として、オークションへの入札・出品、作品の査定、コレクション形成等、アートに関する様々なご要望に日本語で対応しています。特集・企画へのコメント他、取材に対しても意欲的ですので、ご要望いただける際には、お気軽にお問合せください。