国内外の振付家による名作から世界初演作まで。世界のダンスの潮流を体感できる3作品を上演する「Dance Speaks 2024」が彩の国さいたま芸術劇場で今月開催。

20世紀~現代の3人の振付家による珠玉の作品を上演するスターダンサーズ・バレエ団「Dance Speaks 2024」が9月22~23日に彩の国さいたま芸術劇場にて開催。

公益財団法人スターダンサーズ・バレエ団のプレスリリース

ピナ・バウシュの師として知られるクルト・ヨースの不朽の名作「緑のテーブル」のほか、日本で上演機会の少ないを作品を数多く紹介してきたスターダンサーズ・バレエ団の「Dance Speaks」シリーズ。2024年9月に開催される今回の公演では、世界有数のバレエカンパニー「ニューヨーク・シティ・バレエ」の創設者かつアメリカンバレエの⽣みの親でもある巨匠振付家ジョージ・バランシン、テクニカルで激しく意外な展開を見せる振付作品を次々に創作し、世界各地のバレエ団から引く手あまたのスペイン出身の振付家カィェターノ・ソト、そして日本人として初めて欧州の劇場において芸術監督を務めた気鋭の振付家・森優貴の3人の作品を上演いたします。

日本人初、欧州で芸術監督を務めた森優貴の世界初演作「Traum-夢の中の夢-」

なかでも注目は、このたび新たに制作される「Traum-夢の中の夢-」。19世紀半ばのアメリカ文学の黄金時代を担った作家の一人、エドガー・アラン・ポーの詩「A Dream Within a Dream」から着想を得て、本公演のために創り上げられる世界初演作です。

演出振付を手がけるのは、34歳という若さでドイツレーゲンスブルク歌劇場ダンスカンパニー芸術監督に就任したことでも知られる森優貴。現在は日本に拠点を移し、宝塚歌劇団公演の振付も手がけるなど活躍の幅を広げている森が、ポーの人⽣に重なるかのような詩を題材にどのような世界を描きだすのか期待が高まります。

「Traum -夢の中の夢-」リハーサルより
「Traum -夢の中の夢-」リハーサルより

京都を拠点に活動するデザイナー 鷲尾華子が手掛ける衣裳にも注目です。

衣裳デザイン画 ©鷲尾華子

ⓒ田中みずき

森優貴<もり ゆうき>

1978年生まれ。ニュルンベルク・バレエ団を経て、シュテファン・トス率いるトス・タンツカンパニーに入団。多くの作品に主演すると同時に振付家としても作品を多数発表。2012年レーゲンスブルク歌劇場ダンスカンパニー芸術監督に就任し、欧州における日本人初の芸術監督となる。同劇場にて多数の作品の演出振付を手がけ、2016年にはドイツ舞台芸術界の栄誉あるファウスト賞振付家部門にて優秀作品賞受賞。現在は日本に拠点を移し、次々と新作を発表する傍ら、K-BALLET Optoのアーティスティック・スーパーバイザーや宝塚歌劇団講師及び公演の振付等、幅広く活動している。

アメリカンバレエの生みの親、ジョージ・バランシンが振り付けた「ワルプルギスの夜」

「ワルプルギスの夜」は、巨匠振付家ジョージ・バランシンによる作品。

もともとは1975年パリ・オペラ座によるオペラ「ファウスト」のバレエシーンとして振り付けられ、独立したバレエ作品としては1980年にニューヨーク・シティ・バレエ団により初めて上演されました。スターダンサーズ・バレエ団では2012年に初演、今回7年ぶり3度目の上演。

白から紫にかけて美しいグラデーションを織りなす女性ダンサー24名が、髪を振り乱しながら踊る圧巻のフィナーレは必見です。

「ワルプルギスの夜」ⓒHasegawa Photo Pro.

ラテンの女王“ラ・ルーペ”へのオマージュ作品「Malasangre」 

「Malasangre」は、ネザーランド・ダンス・シアター、ロイヤル・フランダース・バレエ、チューリッヒ・バレエ、シュツットガルト・バレエ等、多くのバレエ団、ダンスカンパニーから委嘱を受けている世界注目の振付家、カィェターノ・ソトによる作品。

スペイン語で“悪い血”を意味する「マラサングレ」というタイトルをもつ本作は、ラ・ルーペという名で知られるキューバの歌手、グアダルーぺ・ビクトリア・ヨリ・レイモンド(1939〜1992)へのオマージュ作品として振り付けられました。

ラテンの女王と称されたラ・ルーペ。そのエキセントリックで挑発的なありさまは、当時のキューバの独裁者フィデル・カストロから目障りだと思われたほどだったといいます。キューバからアメリカに移住したのちに大きな成功を収め、アーネスト・ヘミングウェイ、ジャン・ポール・サルトル、マーロン・ブランドといった著名人に愛されたラ・ルーペ。 理不尽な先入観や偏見に悩まされることも多く、晩年はニューヨークでの貧しい生活の末に小さなアパートでひとりで亡くなりました。
「Malasangre」はそんな彼女の成功の裏に隠されたダークな部分/ネガティブな感情に焦点が当てられています。

「Malasangre」ⓒHasegawa Photo Pro.

ダンスは何を語るのか。

それぞれに異なる光を放つ3作品を一度に見られる貴重なプログラムを、ぜひお見逃しなく。

「Dance Speaks 2024」チラシ

◆公演詳細

スターダンサーズ・バレエ団公演

「Dance Speaks 2024」

ワルプルギスの夜/Malasangre/Traum-夢の中の夢-

■日時

2024年

9月22日(日) 17:00開演(16:15開場)

9月23日(月祝) 14:00開演(13:15開場)

※各回開演20分前〜 総監督 小山久美のプレトークを予定

■場所

彩の国さいたま芸術劇場 大ホール

〒338-8506 埼玉県さいたま市中央区上峰3丁目15-1

JR埼京線与野本町駅(西口)下車 徒歩7分

■チケット

S席9,000円/A席7,000円/B席5,000円/C席3,000円/U25 チケット2,500円(座席指定不可)

※未就学児入場不可

※B席/C席/U25チケットはスターダンサーズ・バレエ団のみ取扱い。(U25チケットはWEBのみ)

※U25チケットは鑑賞時に25歳以下の方が対象。年齢が確認できる身分証をお持ちください。

■公演詳細

https://www.sdballet.com/performances/2409_dancespeaks/

助成:文化庁文化芸術振興費補助金 (舞台芸術等総合支援事業 (公演創造活動))

独立行政法人日本芸術文化振興会

提携:公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団(彩の国さいたま芸術劇場)

後援:さいたま市、一般社団法人日本バレエ団連盟

■主催・お問い合わせ

公益財団法人スターダンサーズ・バレエ団

TEL: 03-3401-2293(平日10〜18時)

 E-mail: info-sd@sdballet.com

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