ソニーミュージックと世界ゆるミュージック協会、英・ブリストルで開催のハッカソンに参加

Drake Music、Paraorchestraのメンバーと「ゆる楽器」を開発

一般社団法人 世界ゆるスポーツ協会のプレスリリース

一般社団法人 世界ゆるスポーツ協会(代表 澤田智洋、本社 東京都中央区、以下 世界ゆるスポーツ協会)が株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントとともに、イギリス・ブリストルで9月22日から24日にかけて行われた「Sony Assistive Musical Instrument Hackathon In partnership with Paraorchestra, Drake Music, Watershed and MyWorld」に参加しました。

本ハッカソンは、イギリスでアクセシブル・ミュージック・テクノロジー(障がいの有無に関わらず、すべての人の利用しやすさ、音楽活動のしやすさを実現させるテクノロジー)を使った楽器開発のパイオニアであるDrake Musicを中心に、ブリストルを拠点とした障がいの有無にかかわらないミュージシャンで構成されるインクルーシブなオーケストラ団体Paraorchestra、そして様々なクリエイティブを生んでいるPervasive Media Studioを運営するWatershed、イギリス南西部の産学連携団体MyWorldとのパートナーシップにより企画されました。ソニーグループからも、様々な事業領域からヨーロッパと日本のメンバー約70名が集結し、ブリストルにて開催。障がいの社会モデルの考え方と共同デザインの原則を用いることで、技術者、音楽家、イノベーターが集まり、最先端のアクセシビリティに配慮した楽器を設計・開発、音楽の世界にすべての人がアクセス可能とする革命を起こすことを目指しています。多様な専門家が一堂に会した、ソニーミュージックが主催するアクセシビリティをテーマにしたハッカソンとしては初めての規模となります。

そのハッカソンに世界ゆるミュージック協会の活動に参加しているソニー・ミュージックエンタテインメントも参加。パラオーケストラのメンバーや現地のエンジニアとともに「ゆる楽器」の開発にチャレンジしました。初日はこれまでに開発されたゆる楽器のデモ演奏やパラオーケストラのメンバーによるコンサートが披露され、会場の参加者のハッカソンへの理解と交流を深めました。

2日目には、全6チームによるハッカソンが本格的にスタート。チーム”ゆるミュージック“は障がいのあるミュージシャンのスティーブ・バーデンを中心に5名で構成されました。スティーブは多数の支援技術を使用しさまざまジャンルで演奏しているミュージシャンですが、実験や即興演奏にも強い関心を持っています。ハッカソン開始直後から、スティーブが演奏したい楽器を考えるため、白熱したディスカッションが朝から繰り広げられ、最終的にスティーブの可動域に配慮しながらも、自分らしく演奏しやすいシンプルなインターフェースのプレーヤーが開発されました。

最終日のプレゼンテーションの際に、開発担当者は、「今回、完全にゼロベースからスティーブのための楽器を作りました。スティーブにはインタビューを繰り返し行いましたが、とても真摯に応えてくれて本当に感謝しています。とてもシンプルな楽器ではありますが、スティーブと一緒に開発できて喜んでくれたことが嬉しいです。」とコメント。操作しやすく、かつ、重厚なデモ演奏を観た他のハッカソン参加者からもチームへ大きな拍手が送られました。

参考映像:

イギリス・ブリストル開催ハッカソンで開発された「ゆる楽器」(YouTube)

https://youtu.be/0E6J2-nCu5o?si=hGzA-I1jSpcmkD0S

写真:Paul Blakemore
写真:Paul Blakemore

スティーブは今回の一連のハッカソンの感想について「この音楽的ガーデニングの旅を一緒に始めてくれたハッカソンのチームに感謝しています。私たちは月曜の朝に集まり、音楽の野草の種を植えました。そして月曜の午後には、その種はすでにさまざまな形や音を持つ音楽の花を咲かせていました。火曜日には、コードの苗木に多色のアルペジオの花が咲き、ハッカソンの社交的なそよ風に乗って運ばれていきました。私の意図は、この繊細な苗木を大切に育て、新しい音楽と発見のオーケストラの森の中で力強くそびえ立つ、成熟したコードツリーに成長させることです。」とコメント。

今回のハッカソン主催者のDrake Musicのティム・イエイツはスティーブの演奏を観て、「今回のハッカソンのレベルの高さにびっくりしましたし、みなさん素晴らしかったです。スティーブがこういう経験を通じて、もっと前に進んでいけると思うのでよかったです。」とコメント。

世界ゆるミュージック協会としても東京・大阪・インド(べンガルール)・中国(上海)、そして今回のイギリス(ブリストル)とハッカソンを通じてさらに世界に広がっています。これからの活動にもご注目ください。

写真:Paul Blakemore

■Sony Assistive Musical Instrument Hackathon In partnership with Paraorchestra, Drake Music, Watershed and MyWorld

場所: Pervasive Media Studio, Watershed (イギリス・ブリストル)

日時: 2024年9月22日(日)~9月24日(火)

■関連情報

スティーブ・バーデン プロフィール

マルチな才能を持ち、多方面で活躍するパフォーマー。脚本家、俳優、デジタル・ミュージシャン、そして伝統的なパーカッショニストでもある。スティーブは、どんな演奏状況でもベストを尽くすために、台本から外れることを恐れない。スティーブ・バーデンのワンマン・バンド電動車椅子プロジェクトの主な目的のひとつは、重度の身体障害を持つミュージシャンが、主流のイベントやフェスティバルのシーンで自立して演奏できることを実証することだ。社会的環境やエンターテイメント環境において、しばしば孤立し、無視されていると感じてきたスティーブは、長年にわたり、創造的で友好的な方法で彼と交流し、コミュニケーションをとるよう、あらゆる生活や年齢の人々を動機付け、励ます社会的交流パフォーマンスの形態を開発し、洗練させてきた。実生活や日常生活での障がい意識トレーニングのスキルに情熱を注いでおり、それを自分の生活や人々との交流の中に織り込んでいる。 スティーブ自身のコンフォートゾーンの端にいることが多く、重度の身体障がいがある人と通常必ずしも交流しない、あるいは自発的に交流しないような人々と交流し、つながる努力を怠らない。サンバ・バンドでサード・ドラマーとして活動を始め、その後、ジャズ/ラテン/ファンク/ワールド・ミュージックのビッグバンドでトラディショナル・パーカッショニストとして活動。 その後、2台のコルグ・カオシレーター・シンセサイザーを使って、トラディショナル・パーカッションとエレクトリック・パーカッション、サウンド・エフェクトをミックスするようになり、さらにBOSS RC-505ループ・マシンを追加。ソロ・パフォーマーとしては、ヤマハDJX IIキーボードを中心としたソーラー・パワーによる電動車椅子のワンマン・バンドをデザイン、構築し、ドレイク・ミュージックのサポートにより、新しいルーパーとシンセ・デスクをフィーチャーした 「The Steve Varden Cloud-Looping Commusication Experience 」を開発。

音楽家として、特定の音楽や無声映画や演劇の演出を探求し、即興で演奏できる範囲があるときが、一番幸せなときだと語っている。

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すべての人に楽器を演奏する喜びを提供するプロジェクトです。人々が楽器をやらない理由は、「自分には才能がない(と思い込んでいる)」「挫折した経験がある」「始めるきっかけがない」「騒音が気になる」など様々です。それなら、「人が楽器をやらない理由をなくす新しい楽器」をつくれないだろうか。リズム感や音感がなくても大丈夫。騒音が気にならない。気軽に、そして気兼ねなくプレイできて、多様なラインアップから自分に最適な一つを選べる。これまで100以上の「ゆるスポーツ」を開発してきた世界ゆるスポーツ協会が「ゆる楽器」の開発を行います。

一般社団法人 世界ゆるスポーツ協会について

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世界ゆるスポーツ協会は“スポーツ弱者を、世界からなくす。”ことをコンセプトに、2015年4月10日に発足しました。当協会は、だれでも楽しめる新しいスポーツジャンルを創りだすことを追求し、100種類以上(2024年1月1日現在)の競技を公開し、幅広く親しんでいただく活動を行っています。また、運営にあたりプロデューサー、ディレクターを中心に、スポーツアンバサダーおよび、多数のスポーツクリエーターにより推進しています(https://yurusports.com/members)。2017年12月に「HEROs AWARD」の第1回となる「HEROs Award 2017」を受賞。

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