東日本大震災後、2012年から10年以上続く、コンサートを通じたウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と日本のこどもたちとの交流、今年も実現
公益財団法人サントリー芸術財団サントリーホールのプレスリリース
公益財団法人サントリー芸術財団(代表理事・堤剛、鳥井信吾)は、2012年に「ウィーン・フィル&サントリー音楽復興基金」を設立しました。ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団員が継続的に被災地を訪れ、「こどもたちのためのコンサート」を開催するとともに、次世代の音楽愛好者と演奏者育成のための音楽指導に取り組んでいます。
今回はウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の日本公演「ウィーン・フィルハーモニー ウィーク イン ジャパン 2024」のために来日したメンバーから7名が11月18日(月)に能登を訪問し「こどもたちのためのコンサート2024」及び「NOTOMORI特別演奏会」を開催しました。
今年の「こどもたちのためのコンサート」開催地は、2024年1月に能登半島地震で被害を受けた石川県珠洲市。会場のラポルトすずに市内の中高生約470名を招待し、ベートーヴェンの「七重奏曲 変ホ長調 作品20」を披露しました。また、演奏会終了後にはクラリネットとホルンの奏者が、飯田高校と緑丘中学校の吹奏楽部の生徒との交流会に参加しました。交流会では演奏の指導や質疑応答を行い、こどもたちは世界的なオーケストラの奏者からの直接指導に目を輝かせました。
演奏を鑑賞した生徒は、「テレビでしか観られないような演奏を実際に目の前で聴くことができて感動した」と語り、交流会で指導を受けた吹奏楽部の生徒は「響き、表現力が素晴らしく、耳が幸せだった。世界で活躍される奏者の方に直接指導を受けられて励みになった。一生の思い出になった」と感想を述べました。
また、今回の活動の一環として輪島市のと里山空港仮設飲食店街NOTOMORIで「NOTOMORI特別演奏会」を実施し、一般の観客124名がベートーヴェンの七重奏曲の演奏を楽しみました。来場の女性は「また1月1日が近づき、少し気分が落ち込みそうになっていたが、今日の演奏を聴いてまた頑張ろうと思った」と笑顔で話しました。
今後もウィーン・フィル&サントリー音楽復興基金「こどもたちのためのコンサート」の活動を通じて、未来の聴衆である日本のこどもたちとウィーン・フィルとの交流を続け、社会に貢献してまいります。
主催:公益財団法人サントリー芸術財団 協力:認定NPO法人カタリバ/一般社団法人のと里山空港飲食事業者協議会
ウィーン・フィル&サントリー音楽復興基金 ホームページ
https://www.suntory.co.jp/sfa/fund/
【参加メンバー】
ヴァイオリン: ダニエル・フロシャウアー Daniel FROSCHAUER *ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 楽団長
ヴィオラ: ベンジャミン・ベック Benjamin BECK *ウィーン国立歌劇場管弦楽団 首席ヴィオラ奏者
チェロ: エンドレ・シュティーガー Endre STEGER *ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 オーケストラ・アカデミー生
コントラバス: イツォーク・フラストニク Iztok HRASTNIK
クラリネット: アンドレア・ゲッチュ Andrea GÖTSCH
ファゴット: ベネディクト・ディンクハウザー Benedikt DINKHAUSER
ホルン: ヴォルフガング・ヴラダー Wolfgang VLADAR
石川県輪島市「NOTOMORI特別演奏会」
会場: のと里山空港仮設飲食店街「NOTOMORI」https://noto-mori.jp/
(輪島市三井町洲衛10−11−1 のと里山空港第一駐車場内)
時間: 11:00~12:00
内容: ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団メンバーによる演奏、空港利用者など124名が鑑賞した。
曲目: ベートーヴェン:七重奏曲 変ホ長調 作品20
石川県珠洲市「こどもたちのためのコンサート2024」
会場: ラポルトすず (珠洲市多目的ホール) (珠洲市飯田町1‐1‐8)
時間: 14:45~15:45
曲目: ベートーヴェン:七重奏曲 変ホ長調 作品20
時間: 16:00~17:30
内容: ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団メンバーによる演奏と吹奏楽部生と楽団員の交流会
珠洲市内の中高生約470名がコンサートを鑑賞。終演後、吹奏楽部生(飯田高校・緑丘中学校)と楽団員2名(クラリネット:アンドレア・ゲッチュ/ホルン: ヴォルフガング・ヴラダー)との交流会が行われた。