りく・なつ同室避難推進プロジェクト事務局のプレスリリース
「りく・なつ同室避難推進プロジェクト」は2023年7月より歌手の伍代夏子氏が、 突如訪れる災害時に備えて、人とペットが安心して同じ室内に避難できる社会の実現を目指し、災害時の備えだけでなく、同室避難に対する飼い主の意識を高めるお手伝いと、ペットと一緒に避難することの重要性を発信していくことを目的として活動しております。
この度、12月4日(水)に、アンバサダーの伍代夏子氏が紀尾井ホールで開催された「第三回杉友寄席」に出演し、ペット同室避難の重要性や、保護犬プロジェクトについて話しました。
■伍代氏「自治体だけでなく、飼い主へのアプローチも行なっていく」
プロジェクトを始めたきっかけについて聞かれた伍代氏は、「炊き出しを行いに被災地へ行った際に、『ペットと一緒に避難できない』というお声をたくさん伺いました。飼い主にとって、ペットは我が子同然です。自分だけしか避難できなかったからと倒壊寸前のおうちに戻り二次被害に遭ってしまったり、車中泊をして体調を崩してしまったりといった話を聞き、ものすごく身につまされる思いがしました。ペットと一緒に避難できる場所があるだけで、人も動物も助かる命がたくさんあるので、現状を変えたいという思いからプロジェクトを立ち上げました。」と答えました。続けて、「動物が嫌いという方や、動物にアレルギーがあるという方もいらっしゃいます。そこは理解し、協力しあって、棲み分けを行ったり、人だけの避難所とは別にペットを連れていける別の避難所を作っていただけませんか?というお願いを自治体に行っています。簡単な問題ではないので、すぐにはうまくいかないけど、コツコツと活動を行い、いつ災害に遭っても、ペットと一緒に受け入れてもらえる環境を、今のうちから作っておくのが大事だと思っています。また、今は自治体へのアプローチが多いので、今後はペットを飼ってらっしゃる方々へ、避難させる場合のしつけや準備物などのガイドラインなどを作成したり、自分がどこに避難すればいいのかを知ってもらうなど、飼い主もしっかりと準備をしてもらえるようアプローチも行なっていきたい。」と現在の活動と、今後について伝えました。
また、「安易にペットを飼い始めて、お金やしつけの問題で、ペットショップに返したり、愛護センターや保護団体に持ち込んだり、捨てる人がいます。そういった動物たちが殺処分になる前に助けて、里親を見つけていきたいです。」と保護犬活動についても述べました。
■杉氏「人も動物も愛情が大事」
杉友寄席は過去2回「特殊詐欺撲滅」「健康」をテーマに開催しており、席亭を務めた杉氏は「難しい問題を落語を通じて笑いながら自然と理解し、考えるきっかけになれば嬉しいです。」と思いを伝えました。
今回のテーマである『動物』について聞かれた杉氏は、「動物は話せなくても、目を見ていると訴えていることがわかります。ただ可愛いからと簡単な気持ちで飼うのではなく、ペットを飼うと決めたからには、覚悟を持って家族として最期まで飼わないといけません。注いだ愛情は必ず動物にも伝わるので、お互いが幸せな気持ちで過ごして欲しいです。」と話しました。続けて、「ペットも家族なので、『ペットを置いて避難しなさい』と言っても難しいと思います。震災の時、人間だけでなく様々な動物の多くが死んでしまいました。先進国としては、もう少し考えていかないといけないと思います。アレルギーがある人や動物が嫌いな人がいて難しい問題ではありますが、優しい気持ちで皆さんそれぞれの思いを酌んでいただけると嬉しいです。」と避難についての理解を求めました。
また保護犬活動について聞かれた杉氏は「人も動物も愛情が大事です。刑務所で受刑者が野犬を育て、受刑者は愛情の大事さを学び更生していく道をたどり、犬は殺処分ゼロになるようプロジェクトを進めていきたいです。」と述べました。
■同室避難ができる環境を整えるためクラウドファンディングを立ち上げ
伍代氏は「現在、自治体ごとに災害の備品を用意しているため、備品や物資の数が足りていない自治体がほとんどです。同室避難を行なっていただく環境作るために、環境整備や必要物資購入・寄付のためにご協力いただけると嬉しいです。」とクラウドファンディングを立ち上げたことも発表しました。
https://congrant.com/project/sky-stone/14168
■開催概要
■催事名 :第三回杉友寄席
■日時 :2024年12月4日(水)
■開催場所:紀尾井ホール
■出席者 :杉 良太郎 氏
伍代 夏子 氏 (りく・なつ同室避難推進プロジェクトアンバサダー)
吉原 朝馬 氏
古今亭 志ん彌 氏
林家 正雀 氏
金原亭 馬太郎 氏
古今亭 雛菊 氏
「りく・なつ同室避難推進プロジェクト」とは?
突如訪れる災害に備えて、人とペットが安心して、同じ室内へ避難できる社会へ。
日本では多くの家族でペットを飼っており、ペットを家族の一員として大切にしています。
しかし「同室避難」についての意識はまだまだ浸透していません。
このプロジェクトでは、災害時に備えだけでなく、同室避難に対する飼い主の意識を高める
お手伝いと、ペットと一緒に避難することの重要性を発信していきます。
「杉友寄席」とは?
杉友(さんゆう)寄席とは、1981年より、杉良太郎が自宅を開放し、二ツ目の落語家の皆様を応援することを目的とし開催していたものです。
杉氏が寄席の出番に恵まれず、収入も少なく生活に困りながらも、古典落語への情熱を失っていない二ツ目が大勢いることを知り、自分にできることがないかと考え、自ら寄席を開催しました。専門評論家や各界有識者の方々にご理解・ご賛同いただき、政、財、スポーツ、芸能など各界の著名な方々がお客様として観覧されておりました。