「ストップ・オレオレ詐欺47〜家族の絆作戦〜」プロジェクトチームのプレスリリース
「ストップ・オレオレ詐欺47〜家族の絆作戦~」プロジェクトチーム(略称:SOS47)は、全国で被害が相次ぐ特殊詐欺等に関する知識や被害防止策を分かりやすく伝え、被害を防止するため、2018年より、全国47都道府県警察と共に対策及び広報啓発活動を行っています。
警視庁中央警察署は、創立150周年を記念した特別防犯イベントを開催し、特別防犯支援官の的場浩司氏を特別ゲストに迎え、増加の一途をたどる特殊詐欺被害について、最新の手口や具体的な防止策を来場者と共有しました。

■急増する「ニセ警察詐欺」、被害に遭わないためには
的場浩司特別防犯支援官による特殊詐欺防犯教室のトークでは、中央警察署管内における被害状況が説明され、令和7年11月末時点で30件、被害総額は約4億4,500万円に上ること、前年と比べ件数・金額ともに大幅に増加していることが報告されました。特に、被害者の半数以上が20代から30代で、勤務中の会社員が電話をきっかけに被害に遭うケースが多い点が強調されました。これを受け、的場支援官は「誰でも被害に遭う可能性があり、この会場に来ているみなさんも危ないわけですね。みなさん、他人事だと思ってはいけませんよ。『自分は、大丈夫。』と思っている方が、一番危険なんですよ」と来場者に強く呼びかけました。
現在急増している手口として紹介されたのが、「ニセ警察官」を名乗る詐欺です。犯人は警察官を装い、「あなたは容疑者です」「逮捕状が出ています」などと不安をあおり、LINEなどのSNSに誘導し、ビデオ通話を架けてきます。会場では、実際のトーク履歴や偽造された警察手帳、逮捕状の画像が示され、巧妙な手口が解説されました。的場支援官は、「警察官はビデオ通話、SNSやトークアプリ上で警察手帳や逮捕状の提示はしません。警察官を名乗る者がSNSへ誘導したり、お金の話をしたら詐欺です。すぐに電話を切って、警察に相談しましょう」と注意を促しました。
また、資産状況を聞き出された後に強盗被害につながる危険性や、わいせつな行為を要求する悪質なケースについても説明があり、参加者は深刻な実態に耳を傾けました。
後半では、特殊詐欺被害防止策として「国際電話番号の利用休止」が紹介されました。的場支援官は、「詐欺犯人は今、国際電話の番号を使ってみなさんの携帯や固定電話に詐欺電話を架けてきます。現在、特殊詐欺の電話の約8割は、国際電話が使用されています」と述べ、固定電話の国際電話利用を止めることが有効であると説明しました。会場では、参加者がその場で申込書を記入し、的場支援官から説明を受けながら手続きを行いました。
続いて行われたのは、「歌と共に防犯啓発」と題したステージです。演歌歌手の岩本公水さん、多岐川舞子さんが登壇し、歌声を披露しました。来場者は歌を楽しみながら、防犯について考える時間となりました。
岩本公水さんは、「この場で歌を通じて、少しでも防犯について考えるきっかけになればうれしいです。今日のお話を、ご家族や身近な方にもぜひ伝えてください」と呼びかけ、防犯意識を身近なものとして広げる大切さを語りました。
また、多岐川舞子さんは、「詐欺は誰でも被害に遭う可能性があります。歌の力で、皆さんの心に“気をつけよう”という気持ちが残ればと思います」と述べ、日常の中で防犯を意識することの重要性を訴えました。



【開催概要】
■催事名:中央警察署150周年特別防犯イベント 特殊詐欺防犯教室
■実施日:2025年12月15日(月)
■実施会場:三越劇場
■出席者:警察庁 特別防犯支援官 的場浩司氏
多岐川舞子氏
岩本公水氏

