協同組合日本映画撮影監督協会のプレスリリース
文化庁の補助金により、独立行政法人日本芸術文化振興会に設置された「文化芸術活動基盤強化基金(Japan Creator Support Fund)」の支援事業の一環として、日本映画撮影監督協会(JSC)が共に主催する第1回マスタークラスが開催されました。
本マスタークラスは、国際的な活躍を目指す学生および社会人を対象に、実践を通じて必要なスキルの習得を目指す育成プログラムとして企画されたものです。
初回開催となった今回は、非常にクオリティの高い応募者が多数集まり、高い関心と期待の高さがうかがえる結果となりました。
東京と京都の2部構成で実施
本マスタークラスは、内容と目的別に2つのセクションに分けて構成されました。


A【東京|ソニーDMPC Japanでの講義】
東京・品川では、ソニーグループ本社内に新設された DMPC Japan(Digital Media Production Center Japan)にて講義を実施しました。
DMPC JAPANは、撮影からポストプロダクションまでを一か所でトータルに検証・共有できる、ソニーの画期的な共創拠点です。
大型LEDディスプレイ「Crystal LED」を用いた講義に加え、シネマカメラ「VENICE 2」を使用し、モデルを起用したレンズテストを実施しました。Leitz社のシネマレンズを中心に、カメラおよびレンズの選択、さらに基本的な照明セッティングについて学びました。
高精度なモニタリング環境により、参加者全員が同一の映像を共有しながら理解を深めることができました。


B【京都|東映京都撮影所での実践的撮影】
その後、会場を東映京都撮影所へ移し、より実践的な撮影演習を実施しました。
役者と脚本を用いた撮影を行い、全8セットアップの照明設計・撮影講習を通して、照明設計、演出意図の読み取り、撮影、さらにはカラーグレーディングによる映像全体の最終調整までを学ぶ内容となりました。

国際的に活躍する撮影監督 オーレン・ソファー氏を講師に招聘
今回の講師には、映画『The Creator』(2023年/監督:ギャレス・エドワーズ)の撮影監督として注目を集める、オーレン・ソファー氏(Oren Soffer)をアメリカより招聘しました。
ソファー氏は、技術的な解説にとどまらず、映像制作におけるフィロソフィー(思想)までを丁寧に言語化し、非常に優れた講師として高い評価を得ました。
十分なQ&Aおよびディスカッションの時間が設けられ、参加者との双方向のコミュニケーションが実現しました。

参加者満足度の高いセミナー運営
参加者からは、事前に期待する点や講師への質問を募集し、それらをセミナー開始前に講師へ共有しました。
この取り組みにより、講師側も参加者の関心を十分に把握したうえで講義に臨むことができ、セミナー中の質疑応答も非常に活発かつ充実した内容となりました。
講演後のアンケートでは、長文の回答が多く寄せられ、内容への満足度の高さと次回開催への強い期待が確認されました。
特にBセミナー受講者には、セミナー全体を通じての振り返りと、自身の置かれている状況を踏まえたレポートの提出を求めましたが、そこには日本映画を取り巻く現状への切実な思いと、自己研鑽への強い意志が多く見受けられました。
なお、東京(DMPC Japan)および京都(東映京都撮影所)で行われた具体的な講義内容や実践の詳細については、次回のPR TIMESにてあらためて発信予定です。
本マスタークラスは、今後も継続的な実施を予定しており、日本の映像人材が国際舞台で活躍するための重要な育成の場として発展させていきます。
*「Cinematic Quantum: The Innovative Eye of a Cinematographer」とは:
文化庁の補助金によって独立行政法人日本芸術文化振興会に設置された「文化芸術活動基盤強化基金(Japan Creator Support Fund)」(通称:クリエイター支援基金)において、国際的な活躍を目指す学生や社会人に必要となるスキル等を習得する国際的な場での実践を含めた、育成プログラムの構築を支援するプログラムが今年度より始動しました。
「Cinematic Quantum」は「クリエイター支援基金」の事業の一つとして、映画の撮影領域で国際的に活躍できる人材を育成するプログラムを、文化庁、独立行政法人日本芸術文化振興会とJSCがともに、複数年にわたって構築・実践します。本マスタークラスは、この「Cinematic Quantum」の一環で行うものです。



