字幕自動生成システムを開発する「言の橋(Koto-no-Hashi)」がAI日本国際映画祭の7言語・33作品の字幕を作成・提供——国際映画祭で本格利活用がスタート

100BANCHのプレスリリース

「100年先の世界を豊かにするための実験区」というコンセプトのもと、これからの時代を担う若い世代とともに新しい価値の創造に取り組む未来創造拠点「100BANCH」で活動する「言の橋(Koto-no-Hashi)」は、開発中の字幕自動生成システムを活用し、「AI日本国際映画祭(AI Film Festival Japan)」にて上映・ノミネートされた作品計7言語・33作品に字幕制作・提供を実施。国際的な映画祭の実現をサポートしました。2026年10月31日(土)から11月2日(月)に開催される本祭では、本システムによって生成された情報をベースに映画祭側で確認・調整を行った字幕が付与され、一般上映されます。

■ 映像ファイルから字幕ファイルを自動出力するシステムを開発

「言の橋(Koto-no-Hashi)」は、映像ファイルを入力するだけで字幕ファイルを自動出力するシステムの開発・検証を進めています。AIと機械学習を組み合わせ、表示時間や識別できる文字数、話し手の口調、前後の文脈を踏まえて、作品に違和感なく没入できる字幕を作成することを目指しています。

■ 国際映画祭の運営を支える字幕

世界の作品を日本の観客に、日本の作品を世界に届けるための字幕

国際映画祭には、さまざまな言語の作品が集まります。海外の作品を日本の観客に届けるには日本語字幕が、日本の作品を海外の観客に届けるには各国の言語の字幕が欠かせません。一方で、字幕制作には費用と時間がかかり、限られた期間に多数の作品の字幕をそろえることは、映画祭の運営にとって負担になりやすい作業です。

これまで言の橋のシステムで作成した字幕を、「Independent Film Screening 境界線上のキネマ」「CINEMA TRANSIT」(シネマハウス大塚)や「高円寺純情映画祭」(高円寺シアターバッカス)といった国内の映画祭・上映会で検証し、多くの方々にご鑑賞いただきました。

今回は、株式会社AI Film Japanが主催する「AI日本国際映画祭」での作品上映に必要な字幕を、言の橋が作成しました。言の橋が作品の映像から字幕ファイルを作成・提供し、AI日本国際映画祭が内容を確認・修正した上で、映像に字幕を付けて上映します。

本映画祭には世界16以上の国と地域から総数730件の応募が集まりました。実際の上映作品68作品・ファイナリスト21作品が選出。言の橋では、このうち字幕付与を要する33作品に対し、自社開発の字幕自動生成システムを通じて字幕を作成・提供し、国際的な映画祭の実現をサポートしました。国際映画祭の運営に本格導入される初めての連携事例であり、共同実証となります。

世界的にスタンダードな英語の作品のみならず、中国語・韓国語・ポーランド語・イタリア語・マレー語の作品には日本語字幕を、日本語の作品には英語字幕を作成。7つの言語でつくられた作品に一つのシステムで対応しました。応募作品数・対応言語数ともに最大規模での実証です。

今後はAI日本国際映画祭と共同で、実際の映画作品を用いたシステムの検証と、活用事例としての発信を進めていきます。

また言の橋としては、今回の取り組みで得られた映画祭運営の現場からのフィードバックをもとにシステムを改善し、インディーズ映画制作者に加えて、海外作品を日本に届ける映画祭・配給会社への提供を目指しています。

AI日本国際映画祭 実行委員長 栗本一紀氏のコメント

「運営の常識を変えるスピードで字幕の用意が可能に」

映画祭の運営にとって、字幕は「あるのが当たり前、なければ上映できない」存在です。今回、ファイナリストの中から字幕が必須な数十の作品の字幕を短期間で用意できたことは、これまで字幕付け作業に数日間から数週間を要していたことを考えると、運営の常識を変える水準です。

人的リソースが限られる映画祭にとって、字幕制作にかかる時間は、作品を届けられるかどうかの判断に直結します。言の橋のシステムは、私たちの課題をまさに解決してくれる存在でした。

映画祭側が担うのは内容の確認・修正という最後の品質担保だけでよく、残りはシステムに任せられる。この分担作業を双方で受け入れられたことが、今回の共同実証の一番の成果だと考えています。AI日本国際映画祭での今回の実証が、いずれ業界の標準になる日を楽しみにしています。

■ AI日本国際映画祭・株式会社AI Film Japanについて

AI日本国際映画祭2026 開催概要

名称:AI日本国際映画祭(AI Film Festival Japan)

日程:2026年10月31日(土)〜11月2日(月)

会場:Tokyo Innovation Base

主催:株式会社AI Film Japan

公式サイト:https://aifilm.jp/

株式会社AI Film Japan

会社名:株式会社AI Film Japan

所在地:東京都目黒区下目黒4-20-33 北浜B1

代表者:栗本一紀

URL:https://aifilm.jp/

言の橋、直近の活動について

映画・コンテンツ業界への発信

2026年10月1日(木)には、CiP協議会の「第19回 AI×コンテンツ研究会」で、言の橋の代表・坂本が登壇し、開発中のシステムとAI日本国際映画祭での取り組みを紹介しました。

発表後の懇親会では、放送局や出版社、アニメーション制作会社など、コンテンツ業界の関係者と意見を交わしました。

第31回釜山国際映画祭での検証

2026年10月6日から10月15日まで開催された国際映画製作者連盟(FIAPF)公認映画祭「第31回釜山国際映画祭」にプロデューサーの熊谷宏彰が参加しました。

過去に国際映画祭での受賞・入選歴を持つ全編韓国語の短編映画をはじめとする複数作品を対象に「言の橋」を活用して字幕データを生成。

オリジナル言語から生成された英語・日本語・韓国語の多言語字幕を付与した本編映像を現地の映画関係者やディストリビューターへ提示し、グローバル市場におけるAI字幕自動生成システムの有用性と、言語の壁を越えた映像コンテンツ展開の可能性を実証しました。

協力:

未公開映画倶楽部

(共催:株式会社SEAMES(公式HP:https://www.seame-s.com/

    『全部みる』プロジェクト(公式X:https://note.com/zenbu_miru))

ノアド株式会社(公式HP:http://noadd.today/)

■ 言の橋(Koto-no-Hashi)メンバー紹介

坂本遼(代表)

1996年生まれ、東京大学大学院工学系研究科卒。在学時に映画制作スピカ1895に所属し、監督・撮影・編集として活動。監督作『雨に濡れたい気持ち』がはままつ映画祭で新人賞を受賞。現在はデータサイエンティストとして働く傍ら、「みんばすドラマ」の監督・撮影・編集としてTikTok向け短編ドラマを制作。

熊谷宏彰(プロデューサー)

1998年生まれ。群馬大学社会情報学部社会情報学科卒。卒業後は映画配給会社に勤務し、作品とタイアップしたNFT配布企画の立案やバーチャル・プロダクションを用いたMV制作などの新規事業開発に携わる傍ら、独立系の映画監督・映画プロデューサーとしても活動。2025年から2026年には「映画美学校3部作」を監督・発表した。三井不動産のコミュニティラボ「+NARU NIHONBASHI」のNARUクルーとして参画中。

100BANCHについて

「100年先の世界を豊かにするための実験区」というコンセプトのもと、これからの時代を担う若い世代とともに新しい価値の創造に取り組む複合施設です。パナソニックが創業100周年を迎えることを機に、「常識にとらわれない若いエネルギーの集まりが、100年先の未来を豊かにしていく」という思いから2017年7月7日に設立。

以来、野心的な若者が未来を創造していく一歩を、24時間365日実験可能な「場所」とともに、各分野の第一人者であるメンターによるアドバイス、年間100を超えるイベントや大型展示会などでの発信の「機会」を提供して支援。応募総数約1262件のうち、415プロジェクトを採択(2026年7月現在)し、加速支援を行っています。

ホームページ:https://100banch.com/

「Koto-no-Hashi」はGARAGE Program104期生として採択され、100BANCHで活動しています。

プロジェクトページ:https://100banch.com/projects/koto-no-hashi

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