山本能楽堂がイタリア5都市で巡回公演を開催。新作能「レオナルド・ダ・ヴィンチ」の初披露に惜しみない喝采。

公益財団法人 山本能楽堂のプレスリリース

日伊外交関係樹立160周年を記念し、新作能「レオナルド・ダ・ヴィンチ」を含む能楽公演を、9月23日よりダ・ヴィンチにゆかりのある北イタリア5都市にて開催。

                             新作能「レオナルド・ダ・ヴィンチ」の初演の様子(ブレシア・ソシアル劇場)    Photo: Yuki Seri

公益財団法人 山本能楽堂(大阪市中央区、代表理事:山本章弘)は、新作能「レオナルド・ダ・ヴィンチ」の上演を含む能楽公演を、9月23日より9月30日まで、ダ・ヴィンチにゆかりのある北イタリアの5都市(ミラノ、パルマ、ブレシア、マンドヴァ、クレモナ)で開催、好評を博しました。

能「レオナルド・ダ・ヴィンチ」は、日伊外交関係樹立160周年を記念し、伝統文化と現代の創造性をつなぐ国際的な舞台芸術プロジェクトとして今年、新たに創作されました。ダ・ヴィンチの多方面にわたる業績を一般的な伝記として描くのではなく、時代や場所を超越した「人間の本質」と「飽くなき探究心」をテーマに、日本最古の舞台芸術「能」の芸術様式を持って描き出しています。15世紀イタリア・ルネサンスを代表するダ・ヴィンチと14世紀に能を大成した世阿弥。中世にイタリアと日本で活躍した二人の巨匠の精神が600年の時を超えて現代のイタリアの舞台で融合され、両国の相互理解と友好を深める機会となりました。

本作品は、大阪・関西万博2025で築かれたイタリア館との関係を基盤に創作されました。万博でイタリア館文化担当代表を務めたミラノ大学日本美術史准教授ロッセッラ・メネガッツオ氏の学術監修を受け、また、イタリア公演は、大阪・関西万博テーマ事業プロデューサーの中島さち子氏が率いるKURAGE Bandとの協働で展開しました。

今回のイタリア公演の好評を受け、凱旋公演として、11月3日(火・祝)に、グラングリーン大阪(大阪市北区)にて開催される「日伊外交関係樹立160周年記念および大阪市・ミラノ市姉妹都市提携45周年記念 レオナルド・ダ・ヴィンチを巡る能楽特別公演」の中で、本作品が日本初披露されます。

                          Photo: Yuki Seri

能「レオナルド・ダ・ヴィンチ」あらすじ

画家を夢見るひとりの若者が、貧しさで画材を買うことさえできず挫折をしかけている中、時空を超えて現れたレオナルド・ダ・ヴィンチ、そして名画「モナ・リザ」の霊と出会います。

ダ・ヴィンチは「創造に必要なのは心だ」と説き、モナ・リザの霊はその微笑の神秘を優美な舞で表現します。自然の観察と自ら考えることの大切さ、そして「理解し、感じる喜び」という、創造の本質と人間性についてのダ・ヴィンチの教えに心を動かされた若者は、再び歩み出す勇気を得ます。

イタリア巡回公演詳細

日伊外交関係樹立160周年を記念して創作された新作能「レオナルド・ダ・ヴィンチ」は、大阪・関西万博テーマ事業プロデューサー中島さち子氏が率いるKURAGE Bandとの協働で、9月に日本に先駆けイタリアにて初披露されました。

ダ・ヴィンチが1480年代から約20年にわたり活動し、画家としてだけでなく建築家、技術者、舞台装置の考案者、都市や水利の研究者として幅広く才能を発揮したミラノを皮切りに、ダ・ヴィンチにゆかりの深い北イタリアの5都市で計6公演を開催。能の公演に加え、来場者とのトークセッションなども行われました。

15世紀イタリア・ルネサンスを代表するダ・ヴィンチと14世紀室町時代に能の芸術的・理論的基盤を確立した世阿弥との時代と場所を超えた融合は、各劇場で大きな喝采を浴びるとともに、観客に自らの文化的遺産の再発見と両国の相互理解を深める機会を提供しました。

【開催日/都市/劇場】

9月23日:ミラノ/メノッティ劇場(*2公演開催)

ミラノはダ・ヴィンチが1480年代から約20年に渡り画家としてだけでなく建築家など幅広い才能を大きく開花させた都市です。代表作のひとつ《最後の晩餐》が描かれるなど、ダ・ヴィンチの足跡が数多く残されています。メノッティ劇場は、ミラノの文化的なランドマークであり、現代的な演劇や舞台、ライブ音楽まで幅広いジャンルの公演や国際的な公演などを意欲的に上演しています。今回、ダ・ヴィンチが創造の才能を大きく開花させたミラノで、イタリア巡回公演の幕を開けました。

9月26日:パルマ/ファルネーゼ劇場

パルマには、ダ・ヴィンチの重要な作品の一つである《ラ・スカピリアータ(ほつれ髪の女/女性の頭部)》がパルマ国立美術館に所蔵されています。パルマ公演は、すべて木とストゥッコ(化粧漆喰)で作られた現存する世界最古級のルネサンス・バロック様式の壮麗なファルネーゼ劇場で開催されました。同劇場はファルネーゼ家ゆかりのピロッタ宮殿内にあるパルマを象徴する文化的な遺産であり、万博イタリア館で人気を博した「ファルネーゼのアトラス像」にもその名前が見て取れます。

9月27日:ブレシア/ソシアル劇場

ダ・ヴィンチはブレシアのロンバルディア各地の河川、水の流れ、地形などを詳細に調査・観察しました。ウィンザー王室コレクションには、ブレシアにある河川の流路を描いたダ・ヴィンチの地図・スケッチが現在も残されています。今回、ブレシアの中心部に位置し、19世紀から街の歴史を育んできた伝統あるソシアル劇場で公演を行いました。

9月29日:マントヴァ/ソシアル劇場

1499年、フランス軍の侵攻によってミラノを離れたダ・ヴィンチはマントヴァを訪れ、ルネサンスを代表する文化人であり芸術の庇護者であったマントヴァ侯妃イザベラ・デステと交流し、彼女の肖像素描も残しています。今回上演を行ったソシアル劇場は、マントヴァで約200年の歴史を誇り、伝統的なオペラ劇場の格式を今に伝える優美な劇場です。

9月30日:クレモナ/フィロ劇場

クレモナは、ダ・ヴィンチが長く活動したロンバルディアの文化圏を構成する重要都市であり、ルネサンス以降、芸術、とりわけ音楽と楽器製作によって世界的な名声を築きました。ヴァイオリンの名器、ストラディバリウスの町としても知られています。クレモナで約350年の歴史を誇り優美な馬蹄形の客席を備えるフィロ劇場で、音楽にも深い関心を寄せたダ・ヴィンチをテーマとする新作能を上演しました。 

日本に先駆け新作能をイタリアで初披露 
ダ・ヴィンチを通じ「人間の本質」「創造性」をテーマに上演
ダ・ヴィンチと能の、時と場所を超えた融合
ファルネーゼ劇場(パルマ)
ソシアル劇場(マントヴァ)
ソシアル劇場(マントヴァ)
ダ・ヴィンチとモナリザの霊
現代的で多様性に富むKURAGE Bandとの共演
カーテンコールで喝采を浴びる出演者

(Photo: Yuki Seri)

山本能楽堂について

昭和2年(1927)、観世流能楽師の山本博之により創設。約100年の歴史を持つ大阪で一番古い能楽堂。現在の施設は1950年に再建された3階建の木造建築で、市街地にありながら伝統的な能舞台を持つ能楽堂として平成18年(2006)に「国登録有形文化財」に登録されました。

ユネスコ無形文化遺産にも認定される能楽を「現代に生きる魅力的な芸能」として次世代へ継承することにも注力し、現代的な視点を取り入れたオリジナル演目のプロデュースや、誰でも楽しめる能楽体験や舞台裏見学などを多数開催するとともに、2010年以降は海外公演なども積極的に行なっています。

これまでに24の国際事業、13か国・23都市で80回以上の公演、40回以上のワークショップを通じて、世界の観客に能の美しさと奥深い魅力を伝えてきました。

これらの国内外の活動が評価され、大阪文化賞、外務大臣表彰、国際交流基金地球市民賞、関西元気文化圏賞、ティファニー財団日本文化大賞、グッドデザイン賞、ルーマニアのシビウ国際演劇祭「ウォーク・オブ・フェイム」など数々の賞を受賞しています。

 ********* 本件に関する問い合わせ先 **********

 公益財団法人 山本能楽堂 事務局  山本、山中

 TEL: 06-6943-9454 / Mail: yamamoto@noh-theater.com

 公式ウェブサイト:https://noh-theater.com

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