埼玉西武ライオンズの今井達也投手(27)が、MLBヒューストン・アストロズと3年総額5400万ドル(約80億円)で契約に合意したことが2026年1月1日(現地時間)、複数の米メディアにより報じられた。インセンティブを含めると最大6300万ドル(約94億円)に達する見込みで、日本人投手としては年平均年俸で歴代2位の大型契約となる。
契約の詳細
今回の契約は、3年間の基本給5400万ドルに加え、年間100イニング以上を投げた場合に300万ドルのインセンティブが発生する構造となっている。また、各シーズン終了後にオプトアウト(契約破棄権)条項が設けられており、今井が好成績を残せばより大型の契約を求めて再び市場に出ることも可能だ。
日本人投手の年平均年俸としては、ロサンゼルス・ドジャースの山本由伸(12年総額3億2500万ドル、年平均約2708万ドル)に次ぐ高額となる。当初は6年1億5000万ドル規模の契約が予想されていたが、短期契約でオプトアウト付きという形に落ち着いた。
甲子園優勝から9年、念願のMLB挑戦
今井は1998年5月9日生まれ、栃木県鹿沼市出身。作新学院高校3年時の2016年夏、第98回全国高校野球選手権大会でエースとして5試合中4試合を完投し、計41回で44奪三振、防御率1.10という圧巻の成績で同校を54年ぶりの全国制覇に導いた。大会前は無名だったが、初戦で最速151キロを記録して完封勝利を飾ると一躍注目を集め、同年のドラフト会議で西武から単独1位指名を受けてプロ入りした。
プロ入り後は故障に苦しむ時期もあったが、2023年以降は先発ローテーションの柱として成長。2024年には187奪三振で最多奪三振のタイトルを獲得し、2025年は24試合に先発して10勝5敗、防御率1.92、178奪三振、被打率.176(12球団トップ)という自己最高のシーズンを送った。NPB通算8シーズンで58勝45敗、防御率3.15を記録している。
アストロズ、バルデス流出の穴を埋める補強
アストロズにとって今井の獲得は、フリーエージェントとなったフランバー・バルデスの穴を埋める重要な補強となる。今井はハンター・ブラウン、クリスティアン・ハビアーに次ぐ先発投手として、開幕からローテーション入りが見込まれている。
今井の代理人を務めるスコット・ボラス氏は、2025年11月のGM会議で今井を「山本由伸に匹敵する投手」と評価していた。今井は最速99マイル(約159キロ)のフォーシームに加え、スプリッター、スライダー、チェンジアップを操る。特にスライダーは通常とは逆にアームサイド方向に変化する独特の軌道を持ち、MLBのスカウトから高い評価を受けている。
今井のポスティング交渉期限は2026年1月2日午後5時(米東部時間)で、正式契約はこの期限までに完了する必要がある。契約に伴い、アストロズは埼玉西武ライオンズにポスティングフィー(契約額に応じて算出)を支払う。