2026年1月4日、NHK大河ドラマ第65作「豊臣兄弟!」がいよいよ初回放送を迎える。主演を務めるのは仲野太賀(32)。天下人・豊臣秀吉の弟にして「天下一の補佐役」と称された豊臣秀長を演じる。この大河主演の裏には、30年前に父・中野英雄が語った「予言」ともいえるエピソードがあった。
30年前、父が「徹子の部屋」で語った命名の由来
2024年11月、仲野太賀は「徹子の部屋」(テレビ朝日系)に出演した。その際、30年前に父・中野英雄が同番組に出演した際の映像が紹介され、スタジオは驚きに包まれた。
当時、俳優・柳葉敏郎の付き人をしていた中野英雄は、次男の名前の由来についてこう語っていた。「大河ドラマに出れるようにと思ったんですけど、ちょっと字は変えて。僕が無理なんで子供にだけは、大河に出て主役でも張っていただかないと。『頼むぞ』っていう望みを込めて」
黒柳徹子から「大河ドラマに出られそう?」と聞かれると、当時1歳の太賀について「なんかまだポーッとしています」と笑っていた中野英雄。その「ポーッとしていた」息子が30年後、本当に大河ドラマの主演を射止めたのだ。映像を見た仲野太賀は「軽い衝撃映像みたいになっていますよね。うわ、すげぇ」と驚きを隠せなかった。
「二世俳優」と呼ばれたくなかった13歳の決意
仲野太賀は1993年2月7日、東京都杉並区阿佐ヶ谷で生まれた。父・中野英雄は「Vシネ四天王」の一人として知られる強面俳優だが、私生活では息子に一度も手を上げたことがない「激甘」な父親だという。
13歳で芸能界入りした太賀だが、当初は「太賀」という芸名のみで活動していた。父の七光りと言われることを避けるためだ。しかし「初めまして太賀です」という挨拶に違和感を覚え続けていたという。転機は2019年。26歳の時、芸名を「仲野太賀」に改めた。本名の「中野」ではなく「仲野」を選んだ理由について、「”仲間”との出会いが俳優人生の財産である」と実感したからだと語っている。
山田孝之への憧れから始まった俳優人生
仲野太賀が俳優を志したきっかけは、小学生の時に見たドラマ「WATER BOYS」だった。主演の山田孝之に強い憧れを抱いた太賀は、映画「バッテリー」のオーディションに合格。共演した林遣都が山田と同じ事務所だと知り、関係者に直談判してスターダストプロモーションへの所属を勝ち取った。
2016年、宮藤官九郎脚本のドラマ「ゆとりですがなにか」で演じた山岸ひろむ役で一気にブレイク。「今日から俺は!!」の今井勝俊役でさらに知名度を上げ、映画「すばらしき世界」(2021年)では第45回日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞した。2024年放送の連続テレビ小説「虎に翼」では、主人公の夫・佐田優三役を好演し、視聴者の涙を誘った。
「豊臣兄弟!」で描く「天下一の補佐役」
「豊臣兄弟!」は、「秀長が長生きしていれば豊臣家の天下は安泰だった」とまで言われた豊臣秀長の目線で戦国時代を描く。脚本は「半沢直樹」「下町ロケット」「おちょやん」の八津弘幸が担当。八津は秀吉と秀長の関係性について「秀長がドラえもんで秀吉がのび太くん」と表現している。
兄・秀吉役を演じるのは池松壮亮(34)。「万引き家族」でカンヌ国際映画祭パルムドール受賞作に出演し、「シン・仮面ライダー」で主演を務めた実力派だ。第1回試写会では「本当に真っすぐな物語。貧しい村で育った兄弟2人が、平和な世を求めて天下までのし上がっていくサクセスストーリー」と作品の魅力を語った。
豪華キャストが勢揃い
織田信長役には小栗旬が「鎌倉殿の13人」から3年ぶりの大河出演。秀吉の正妻・寧々役は浜辺美波が大河ドラマ初出演で挑む。信長の妹・お市役には宮﨑あおい、徳川家康役には松下洸平と、実力派俳優が顔を揃えた。秀長の妻・慶役の吉岡里帆も大河初出演となる。語りは「万引き家族」で池松壮亮と共演した安藤サクラが担当する。
父から息子へ、30年越しのバトン
中野英雄は自身のYouTubeチャンネルで「自分の子どもを応援しないって親父っているのか?何やったって俺は味方なんだから。世界中が敵に回ったって俺は味方でいないといけないんだから」と息子への想いを語っている。強面のヤクザ役で知られる父と、繊細な演技で魅せる息子。30年前、1歳の息子に「大河に出て主役でも張っていただかないと」と夢を託した父。その夢を、息子は自らの力で叶えてみせた。
大河ドラマ「豊臣兄弟!」第1回「二匹の猿」は、2026年1月4日(土)午後8時より15分拡大で放送される。