LuckyFM茨城放送(茨城県水戸市)は、2026年2月1日午前5時をもって、AM水戸局(周波数1197kHz)の運用を休止する。すでに2024年2月から休止中のAM土浦局・県西中継局(1458kHz)と合わせ、県内のAM放送3局すべてが停波することになり、1963年の開局以来63年間にわたり茨城県民に親しまれてきたAMラジオ放送の電波が沈黙する。
関東民放AM局で2局目のAM全局休止
今回の運用休止は、総務省の「2回目のAM局の運用休止に係る特例措置」に基づくもの。LuckyFM茨城放送は2024年2月1日から、第1回目の特例措置としてAM土浦局(土浦市上高津)と県西中継局(筑西市)の1458kHzをすでに停波していた。今回、水戸市下国井町にある下国井送信所から出力5kWで送信されていた親局1197kHzも休止することで、茨城放送のAM放送は完全に停止する。
関東1都6県の民放AM局でAM放送の全局休止に踏み切るのは、2025年12月に全局休止した栃木放送に続いて2局目となる。全国では47社のAM放送局のうち、第1回・第2回の特例措置を合わせて27社が運用休止の対象となっている。
1963年開局、東日本大震災を経てFM転換へ
茨城放送は1963年4月1日、AMラジオ放送局として開局した。コールサインはJOYF。1978年11月23日の周波数9kHz間隔移行に伴い、水戸局は1197kHz、土浦局は1458kHzに変更された。この「1197」という数字にちなみ、9月7日は「茨城放送の日」として親しまれてきた。
転機となったのは2011年の東日本大震災だった。ラジオ放送の強靭化対策として、同社は2015年8月からFM放送(ワイドFM)を開始。現在はFM水戸局94.6MHz、FM日立局・FMつくば局88.1MHzの3局体制で、AM放送と同じ番組を同時放送している。
AM放送施設は耐用年数を迎えており、AMとFM両方の放送設備の運営・更新にかかる費用が経営の重荷となっていた。同社によると、FM放送のエリア世帯数はAM3局のエリア世帯数に対しカバー率100%を達成しており、FMへの一本化によって経営基盤の強化を図る方針だ。
休止期間は2026年9月30日まで、その後FM完全移行へ
今回の運用休止期間は2026年2月1日から同年9月30日までを予定している。ただし、休止延長の可能性もある。2028年秋の放送免許更新に合わせ、FM放送へ完全移行する見通しだ。
同社は告知期間を制度で定められた3カ月以上を上回る5カ月間(2025年9月1日~2026年1月31日)設け、休止期間も制度の6カ月以上に対し8カ月間としている。聴取者や地方自治体、関係機関への影響に配慮した対応となった。
今後の聴取方法
AM放送休止後も、以下の方法で同じ番組を聴くことができる。FM水戸局94.6MHzは、ワイドFM対応ラジオ(90.1〜94.9MHzに対応)で聴取可能。FM日立局・FMつくば局88.1MHzは従来のFMラジオで聴くことができる。また、インターネットラジオ「radiko」では関東1都6県で無料聴取が可能となっている。
なお、ワイドFM対応ラジオの購入に際し、国や自治体からの補助はない。
※2026年2月2日:記事の一部に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。関東民放AM局で唯一のAM全局休止→関東民放AM局で2局目のAM全局休止