歴史ある現代作曲家シリーズに山根一仁(ヴァイオリン)が初登場。時代を彩る作曲家たちの革新性に迫る!

公益財団法人 横浜市芸術文化振興財団のプレスリリース

気鋭の作曲家への新作委嘱、そして過去の委嘱作品の再演を軸とする「Just Composed in Yokohama―現代作曲家シリーズー」。1977年に始まった「日本の作曲家シリーズ」を継承し、1999年から毎年度開催している本シリーズに今年は山根一仁が初登場。時代とともに変化していく「現代の音楽」、果敢に挑戦し続けた作曲家たちのメッセージを山根が紐解きます。https://mmh.yafjp.org/mmh/recommend/2020/12/just-composed-2020-winter.php

  • 公演概要

Just Composed 2020 Winter in Yokohama ―現代作曲家シリーズ―「時代を超える革新」

 

山根一仁(ヴァイオリン)©K.MIURA山根一仁(ヴァイオリン)©K.MIURA

日時:令和2年12月13日(日)17:00開演(16:30開場)
会場:横浜みなとみらいホール 小ホール
出演者:山根一仁(ヴァイオリン)、阪田知樹(ピアノ)、挾間美帆(ピアノ)

曲目:
ヴァイオリン・ソナタ第1番/シュニトケ(1963年作曲)
ヴァイオリン・ソナタ第4番 ハ短調 BWV 1017/J.S.バッハ
CHIMERA/挾間美帆(Just Composed 2015委嘱作品/2020 Winter編曲委嘱作品|初演)
Motus interballorum/稲森安太己(Just Composed 2020 Winter委嘱作品|初演)
ヴァイオリンとピアノのための《反射》/ナッセン(2013年作曲)
ヴァイオリンとピアノの幻想曲/タンスマン(1963年作曲)

選定委員:池辺晋一郎(作曲家)、白石美雪(音楽学者)、山根一仁(ヴァイオリン)
主催:横浜みなとみらいホール(公益財団法人 横浜市芸術文化振興財団)
共催:横浜アーツフェスティバル実行委員会
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)|独立行政法人日本芸術文化振興会

料金:全席自由(税込) 一般3,000円 学生1,500円
お問合せ:横浜みなとみらいホールチケットセンター 045-682-2000(休館日除く10:00-17:00)
https://mmh.yafjp.org/mmh/recommend/2020/12/just-composed-2020-winter.php

 

  • テーマは「作曲家の革新性」

現代にとってはすでに過去の作品であっても、多くの作曲家はその当時は前衛的だったことに挑戦し、その時なりの答えを提示してきました。300年前の現代曲から数か月前の現代曲までをプログラムに組み込むことで、現代に生きる私たちに残された手紙ともいえるその作品たちから、それぞれの作曲家が新たなる表現を用いて音楽の局面を切り拓いてきた様を聴き取っていただけるのではないでしょうか。

 

  • 委嘱作品

Just Composed 2020 Winter委嘱作品
稲森安太己:Motus interballorum
ドイツを拠点に活躍し、昨年には芥川也寸志サントリー作曲賞を受賞した稲森に作曲を委嘱。山根とピアノの阪田の名技性に触発されて作曲されたこの作品は、ルネサンスの音楽理論書『音楽の詩学』(1606年)に書かれた「良い音楽」の条件から採った3つのフレーズを各曲のタイトルに掲げたもの。400年の時を超えて、古の音楽美が現代の音楽として浮かび上がります。
 

稲森安太己(作曲)©Heinz Wernecke稲森安太己(作曲)©Heinz Wernecke

稲森安太己(いなもり・やすたき/作曲)
1978年東京生まれ。東京学芸大学にて作曲を山内雅弘氏に、ケルン音楽大学にて作曲をミヒャエル・バイル、ヨハネス・シェルホルンの両氏に師事。2009年東京学芸大学大学院修了、2011年ケルン音楽大学コンツェルトエグザメン課程修了(器楽作曲)、2013年同大学大学院修了(電子音楽作曲)。作品は西ドイツ放送交響楽団、ギュルツェニヒ管弦楽団、ブリュッセル・フィルハーモニー管弦楽団、新日本フィルハーモニー管弦楽団等の演奏団体によってドイツ、イタリア、アメリカ、ベルギー、日本ほかの国で演奏されている。2007年日本音楽コンクール第1位、2011年ベルント・アロイス・ツィンマーマン奨学金賞、2019年芥川也寸志サントリー作曲賞ほか受賞多数。

Just Composed 2015 委嘱作品/2020 Winter 編曲委嘱作品
挾間美帆:CHIMERA
2015年の本シリーズ公演にてモルゴーア・クァルテット(弦楽四重奏)のために書かれた作品。ジャンルを超えて活躍する挾間らしく、ジャズやロックのテイストがふんだんに盛り込まれています。今回はヴァイオリンとピアノのためのデュオとして生まれ変わり、挾間と山根が初共演するのも注目ポイント。
 

挾間美帆(作曲・ピアノ)©Hiroyuki Seo挾間美帆(作曲・ピアノ)©Hiroyuki Seo

挾間美帆(はざま・みほ/作曲・ピアノ)
国立音楽大学卒業。マンハッタン音楽院大学院修了。山下洋輔、坂本龍一、NHK交響楽団、ヤマハ吹奏楽団などに作編曲作品を提供。2012年『ジャーニー・トゥ・ジャーニー』でジャズ作曲家としてメジャー・デビュー。2016年に米ダウンビート誌「未来を担う25人のジャズアーティスト」、2019年にはニューズウィーク日本版「世界が尊敬する日本人100」に選ばれる。自身のジャズ室内楽団「m_unit」のアルバム『ダンサー・イン・ノーホエア』は、2019年ニューヨーク・タイムズ「ジャズ・アルバム・ベストテン」選出、2020年米グラミー賞ラージ・ジャズ・アンサンンブル部門ノミネート。2014年、第24回出光音楽賞受賞。2017年シエナ・ウインド・オーケストラのコンポーザー・イン・レジデンス、デンマーク放送ビッグバンド首席指揮者。

そのほか、山根が「音楽を語るうえで無視できない存在」「自分が今、演奏したい作曲家」と語り、後世の作曲家たちに多大な影響を及ぼしたバッハや、そのバッハを崇拝していたロシアの作曲家・シュニトケ(1934-1998)をはじめ、タンスマン(仏1897-1986)やナッセン(英1952-2018)の作品をプログラミングしています。

 

  • 出演者プロフィール

山根一仁(やまね・かずひと/ヴァイオリン)
1995年生まれ。第79回日本音楽コンクール第1位。岩谷賞(聴衆賞)など副賞の他、全部門を通じて最も印象的な演奏、作品に贈られる増沢賞も最年少受賞。中学生の1位は26年ぶりの快挙。これまでにバーミンガム市交響楽団、ミュンヘン交響楽団、プラハ⁼カメラータ、NHK交響楽団をはじめ国内外のオーケストラと共演を重ねる。ソロリサイタルの他に室内楽ではベルリンフィル五重奏団、P.ウィスペルウェイ、N.メンケマイヤー等と共演、名手からの信頼も厚い。テレビ、ラジオではNHK『ららら♪クラシック』、『クラシック倶楽部』、NHKFM『名曲リサイタル』、TV朝日『題名のない音楽会』等に多数出演している。
横浜文化賞文化芸術奨励賞(最年少)、岩谷時子音楽財団Foundation for Youth賞、青山音楽賞新人賞、出光音楽賞、ホテルオークラ賞等受賞。明治安田クオリティオブライフ文化財団奨学生。現在、ドイツ国立ミュンヘン音楽大学在籍クリストフ・ポッペン氏に師事。http://kazuhitoyamane.jp/

 

阪田知樹(ピアノ)©HIDEKI NAMAI阪田知樹(ピアノ)©HIDEKI NAMAI

阪田知樹(さかた・ともき/ピアノ)
2016年フランツ・リスト国際ピアノコンクール(ハンガリー・ブダペスト)第1位、併せて6つの特別賞受賞。コンクール史上、アジア人男性ピアニスト初優勝の快挙。東京藝術大学を経て、ハノーファー音楽演劇メディア大学に特別首席入学、現在、同大学ソリスト課程ピアノ科に在籍。19歳時に、第14回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールにて最年少入賞。クリーヴランド国際ピアノコンクールにてモーツァルト演奏における特別賞受賞。国内外問わず数多くの指揮者、オーケストラと共演を重ねるほか、室内楽奏者としても活躍。2020年3月に世界初録音を含む交響曲、協奏曲、オペラ、自身の編曲による歌曲などピアノの限界に挑んだアルバムをリリース。2017年横浜文化賞文化・芸術奨励賞受賞。

 

 

  • 関連レクチャー

白石美雪による Just Composed 2020の楽しみ方
日時:令和2年12月12日(土)17:00開演(16:40開場)
会場:横浜みなとみらいホール レセプションルーム
出演者:山根一仁(ヴァイオリン)、稲森安太己(作曲)、白石美雪(武蔵野芸術大学教授/音楽学)
料金:無料(事前申し込み制)※10月15日(木)より横浜みなとみらいホールチケットセンターにて先着順受付
主催:横浜みなとみらいホール(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団)

 

公演サイト:https://mmh.yafjp.org/mmh/recommend/2020/12/just-composed-2020-winter.php

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