テレビ大阪株式会社のプレスリリース
テレビ大阪本社屋上で開催された改編会見
9月30日(水)、テレビ大阪本社(大阪市中央区)にて「秋の10月編成概要説明」が行われ、大川一馬編成部長、『豆助のニッポンっていいな。』の三好直プロデューサー、『片っ端から喫茶店』の茂野悠介プロデューサーが出席。10月クールのテーマや新番組の見どころなどを明かした。
今回の「編成概要説明会」は、“ニューノーマル”に合わせ、初めてテレビ大阪屋の本社屋上という開放的な場所にて実施。進行を務めたのは、今年4月に11年ぶりにアナウンスに部長として復帰した黒部亜希子アナウンサー。
軽快な司会進行のもと、まずは大川一馬編成部長が上期をふり返った。
「新型コロナウイルスの影響でロケができないこともあり、制作、報道現場ともに苦労しました」としながらも「スポーツだと、阪神戦を放送する日程が組めない状況に陥りました。テレビ大阪としては4月から9月まで8試合で組んでいたのが開幕が6月にずれたので、どうなるのかという状況でしたが、最終的に予定通り8試合お届けすることができました」と現場の尽力をふり返った。「天候もよくて中止にならず、それに8戦5勝。しかも1引き分けです」とよい結果も付いてきた。「まずは8試合お届けできたのが何よりですし、阪神ファンは人生を賭けている方がたくさんいます。その楽しみが失われずお届けできたというのはよかったですね」と笑顔で語った。
左から黒部アナウンサー、大川編成部長
同じく新型コロナウイルスで大きな影響を受けたのが、天神祭、なにわ淀川花火大会、岸和田だんじり祭といった大阪のお祭り。
「残念ながら、こうした状況の中で規模縮小になった天神祭、そして岸和田だんじり祭では、やり回しが中止になってしまいました。これは祭関係者の方としては非常に悔しかったと思います。テレビ大阪ではせめて中継を、“特別編”という形にしました。祭関係者の想いを来年につなげるという意味でもよかったし、祭関係者の方々にご協力いただいて、実際に番組をお届けでき、なんとか来年につなげることができたのはよかったと思います」と語った。
岸和田では『来年、やってや』というお言葉をいただき、天神祭関係者からも『やってくれてありがとう』との言葉もいただきました。盛り上げる形でできたのが、上期のよかったところだと思います」と、思うような活動ができない大阪の祭り関係者たちの心の支えになれたことを喜んだ。
続いては、10月編成について。「楽しさ✕面白さ✕テレビ大阪らしさ」とのテーマを掲げ、より視聴者に楽しんでもらえるテレビ局を目指す。
「テレビ大阪には非常に“らしさ”があり、そういうレギュラー番組も多いです。例えば『やすとものどこいこ!?』だと、60分、1店舗だけで買い物するというのもテレビ大阪ならではだと思うんです。そういうよさを、10月編成でもどんどん出していこう、と思っています」とのこと。
そんな「楽しさ✕面白さ✕テレビ大阪らしさ」である10月編成のポイントは3つ。
1つ目は、10月17日(土)からスタートする『ミライヤー』。
黒部アナは「収録を観ましたが、とにかく若々しい。控室でもすごく元気でパワフルでした」とメインを務めるLilかんさいの元気ぶりから力をもらった。
大川編成部長も「新番組立ち上げのワクワク感と、そこにプラスして若々しさが乗っかって、非常に楽しみです」とLilかんさいに期待を寄せ、「スタート前にして、すでに番組の公式Twitterのフォロワー数が1万4000以上になっている」と驚きの報告も。勢いに乗る関西ジャニーズJr.のグループの中でも現役高校生5人というもっとも若いメンバーが集まったグループだけに注目度も高い。「又、テレビ大阪らしさでいうと、テレビ大阪から若手が巣立っていくということは過去にもたくさんありました。Lilかんさいにも、『ミライヤー』が長く続くことはもちろん、本当に大きくなり、テレビ大阪を踏み潰すくらい有名になってほしい」とその人気に太鼓判、彼らの成長を楽しみにしている。
2つ目のポイントは、ゴールデンタイム、プライムタイム。
10月26日(月)スタートのドラマプレミア10『共演NG』(テレビ東京)。秋元康✕中井貴一&鈴木京香✕大根仁という豪華な顔ぶれで、「出演者の方々の顔ぶれを見ていただいたらわかるように、かなり力が入っています。系列合わせて盛り上げていきたいです」とのこと。物語の舞台はテレビ業界で、「ドラマの中にドラマがあるという感じ。今は将来の夢が“銀行員”や“医者”という方が多いかもしれませんが(笑)、テレビマンや映像制作となれば。そこも含めて、ドラマを楽しんでいただきたいです」と語った。
土曜ゴールデンタイムでは、上期でも絶好調だった『OSAKA LOVER 大阪人の新常識』は引き続き継続。大川編成部長は「じわじわファンを広げています。ネタもどんどんマニアックになっていて、コテコテの中のコテコテに行きつつあります」とのことで期待が高まる。
そして3つ目のポイントは、配信コンテンツの制作・発信。
地上波は、もちろん制作するが、地上波に紐付き、さらに発展させるような配信オリジナルコンテンツをつくっていくことを宣言。「あらゆるプラットフォームユーザーに喜んでもらえるように、たくさんの中から選ばれたコンテンツがあります」と大川編成部長。
その中でも毎週日曜放送『豆助のニッポンっていいな。』、11月1日(日)スタートの『彼女とデートなうTV』、11月スタート『片っ端から喫茶店』は、地上波と配信で楽しめる仕組みに。「地上波で放送したものを配信でも楽しむ、ということではなく、地上波と配信は別。地上波で1分、2分だったものは配信では8分観られるなど、地上波では観られなかったものが地上波を楽しんでから配信で観られたり、地上波を観たら配信の方も観たくなるような仕組みになっています」とし、「テレビ大阪らしさは“少ない予算で無数の配信コンテンツを”です。テレビ東京は少ない予算でいいものをつくっていると言われていますが、テレビ大阪はさらにその下。制作側からはどんどん数が上がってきています。それも、視聴者の方に楽しんでいただきたいという想い」と熱を込めた。
左から黒部アナ、三好プロデューサー
続いては、『豆助のニッポンっていいな。』三好直プロデューサーから番組のコンセプトや見どころなどが語られた。「今年3月まで放送していた『和風総本家』の派生コンテンツになります。豆助を入り口に、日本の魅力を世界中に発信していきたいと思っています。
テレビ大阪「豆助のニッポンっていいな。」24代目豆助
これまで美しいものを作る職人を紹介していましたが、10月は和菓子の製造工程をハイスピードカメラで撮影したものを豆助の映像とともにお届けしていきます」と語った。「1分半の尺ですが、撮影は丸一日かかっています。照明の量もすごいですし、ハイスピードカメラのためシビアなピントで撮影しているので結構大変」と撮影裏話も。「もともと、『和風総本家』は、日本の良さを日本人に再認識してもらいたいと思って放送していました。今回は配信ということもあり、日本のみならず世界に日本の魅力を知ってほしい。だからテロップも英語でもつけています。日本の魅力を世界の人に知ってもらいたいと思ってつくりました」とのこと。
外国人の視聴者からも反響はあるようで、「海外の方のYouTubeの反応は『すごいな』『日本に行ってみたい』と。多少は反響ありますので、これから増えたらいいなと思っています」と期待を寄せた。さらに何より豆助のかわいらしさが持ち味とし、「とくに寝てる時がすごくかわいいです。寝ているけれど、胴体が息をしてちょっと動いてるのがかわいいですね。そのへんも注目して観てもらえたら。豆助では癒やされて、和菓子では荘厳な感じの映像美を楽しんでほしいです」とアピールした。今後の展望についても語り、「シリーズ化してどんどん続けていきたいと思っています。今回は和菓子がテーマですが、また違ったテーマでも日本の魅力を発信していけたら」と意気込んだ。
左から黒部アナ、茂野プロデューサー
続いては、『片っ端から喫茶店』の茂野悠介プロデューサーが番組の見どころを語った。「まさにタイトルのとおり、片っ端から喫茶店に行くことを目指しています。調べてみたら、大阪は喫茶店の数日本一なんです。個人店が多い。個人店の喫茶店は、おもしろそうじゃないですか。番組自体も純喫茶を主に取り上げていきたいと思っています」とのこと。
現在はまだ店のリサーチ中で、「大阪市内の、本町や梅田、なんばなど、誰もが気軽に立ち寄れる喫茶店が多いです。でも、リサーチしている中でもとても楽しんでいる自分がいる」と笑顔。
『片っ端から喫茶店』に出演するどんぐりさん
出演者3人も個性的で、1話につき1人が喫茶店を堪能するというもの。「映画『カメラを止めるな!』で有名になったどんぐりさんと、映画『事故物件 怖い間取り』の著者であるタニシさん、そして令和ギャルの華さん。それぞれ大阪生まれだったり大阪在住だったりしますが、生まれも育った環境も違う。そういう3人が、それぞれ喫茶店でどんな魅力を見つけるのかなというのを見てもらいたいですね。喫茶店の楽しみ方は人それぞれ、というのがこの3人ならわかるんじゃないかなと」という人選。
「喫茶店って知らんうちに好きになってなかったですか? 小さい頃は、古臭いなと思ってたのに、好きになってませんか? 20歳を過ぎたら好きになるのはなんででしょうか。その理由を探りたい。大阪。個人店が多いということは、店それぞれにそれだけドラマがあると思うんです」と熱弁。
「喫茶店の楽しみ方は人それぞれ。サボりに来る人もいれば、仕事する人もいる。雰囲気込みで本を読みに来る人もいます。そんな喫茶店の懐の深さをこれで出したいなと思います。ぜひ変な番組始まったといってください」とアピール。
大川編成部長も、「茂野の方からありましたように、喫茶店の下見でも気楽に、軽い感じですが、それでいて想いは強い、というのがあります。その気楽さも、テレビ大阪のらしさのひとつかなと思います。あとは知恵をしぼって、他の局が真似をしはじめたときにまた違うコンテンツを見つけて、という感じですね」と意欲を語った。
さらに、この秋の注目番組として日曜午前11時放送『おでかけ発見バラエティ かがくdeムチャミタス』がさらにパワーアップ。出演者の石田靖とたこやきレインボー・清井咲希から届いたビデオメッセージで「10月から一新して、よりおでかけ感と大阪の街が重要視されています。大阪の街の魅力を掘り下げて、たぶん観た方は勉強になりますし、大阪に住んでいても知らないポイントがたくさんあります。」と石田。
この日は富田林の寺内町をロケしたそうで、清井も「初めて来ました。すごい素敵な街だなと思います。まるで映画に出てきそう」と感想を。さらに石田は「街も素敵やし、関西の街は人が面白いので、こんなユニークなおっちゃんおばちゃんがいるんだ、という発見もありました。しかも紹介するのは全部近場です。だいたい都心から1時間弱でいける場所ばかり。そんなところも行くの!? みたいなところに行かせてもらいますので、ぜひご覧ください」とアピールした。