母親の呪縛、それを猫によって解毒する!? エッセイストと精神科医が切実真剣に往復書簡で討議。特殊歌謡バンドペーソスによる母の呪いを解く新曲、「猫よ、母よ」(仮題)もロフト9ライブにて発表!!

株式会社イースト・プレスのプレスリリース

『自殺』(第30回講談社エッセイ賞)や自伝『素敵なダイナマイトスキャンダル』(2018年映画化)の末井昭と、精神科医の春日武彦の往復書簡『猫コンプレックス母コンプレックス』が、3月17日に刊行される。
小学校1年生のときに実の母が不倫相手である自分の友人とダイナマイトで心中をしたという経験を持つ著者が、70歳を超えても母からの呪縛が解けないことを精神科医に相談すると、実は精神科医もすでに亡くなっている母の重い呪縛が解けていないと言う。ともに猫好きという共通点から、どうやって母親の呪いを解くのかという切実な言葉のやりとりが綴られている。

雑誌「文藝」2022年春季号(河出書房新社)の特集「母の娘」では、母親の呪縛から逃られない、逃れようとしてもがく娘たちのさまざまな表現がこれでもかと並んでた。一昔前に流行した「断捨離」もまた最後は母親を断捨離して私を生き直すという本が出たりしていた。しかし、母親の呪縛は女性だけではない。多くの男性もまた延々と母親の呪縛に捕らわれている。本書は、いくら自分が歳を取っても、たとえ亡くなっていても、消えてくれない「あのひと」をどうするのかが、それぞれ飼っていたり、また出入りしたりしている猫との交感を交えて味わい深く語られる。はたして、母の呪いは猫で解くことができるのか。

本書を読んだ小説家の中島京子さんは、「融通無碍に出入りするかれらと、深部に居座って出て行かないあのひとと。大人の男の心の中は繊細で滋味豊か。いろいろしんどいものを抱えても、とりあえず長生きしようと思わせてくれました」という言葉を寄せている。

また作者2人は共同して「猫よ、母よ」(仮題)という曲を、末井が所属する特殊歌謡バンド、ペーソスで作り、3月21日、渋谷のロフト9にて、「猫コンプレックス母コンプレックス・ナイト」のライブで初公開する(ゲストに辛酸なめ子さんも登場)。母親の呪いを取り払うために、ジョン・レノンは「マザー」という曲を作り、プライマル・スクリームという手法でその解毒を試みたが、はたして特殊歌謡バンド、ペーソスは、どのように母の呪縛を解く歌を発表してくれるのか。期待が高まる。
https://www.loft-prj.co.jp/schedule/loft9/207069

 

書誌情報
『猫コンプレックス母コンプレックス』
末井昭 春日武彦 著

定価1,650円(本体1,500円+税10%)
ISBN: 9784781620657
発売日:2022年3月17日

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